プロレタリア芸人

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著者 : 本坊元児
  • 扶桑社 (2015年1月31日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (196ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784594072032

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プロレタリア芸人の感想・レビュー・書評

  • おお、目の付けどころがいいなぁ。こんなひとの声はなかなか聞けることがないので、すぐに読みたいと思えた。文章が淡々としていて読みづらいんですが、それもまた味があっていい。確かに過酷な境遇に置かれてるんやろうけど、こうして書籍というかたちになっている以上、どっかで「大丈夫やろ」と思ってしまう。そういう意味では、あまり感情移入できへんかってんけど、それでいいんだろうか。

  • はじめて1コ笑いを取った、アルバイトはじめてちょうど一月目の日
     永井 祐

    「ネコの上にワンコ載ってるから持ってきて」「はあ?」

     派遣会社に登録し、初めて工事現場に向かった本坊元児【ほんぼうがんじ】、30代のとまどい。本業はお笑いコンビ「ソラシド」、つまり、芸人である。

     大阪で過ごした20代は、夜勤や倉庫内の仕分けなどアルバイトに追われ、芸人意識はむしろ薄かったという。
    2010年、30歳を過ぎ、「何か」を求めて相方と東京へ進出。けれども、待ち受けていたのは派遣労働の日々だった。

     冒頭の「ネコ」は、手押し一輪車のことで、「ワンコ」は、モルタルを混ぜるコテを指す。現場には、いわゆる業界用語がさまざまにあり、ほかにも、「KYミーティング」とは「危険予知打ち合わせ」のこと、「ハツる」という動詞は、コンクリートをうち砕くこと、等々。

     不安定な雇用の派遣労働者にとって、選挙は、期日前投票も当日でも「休み」を取るしかなく、日給8千円弱を逃してまで投票に行けるか、など現実的な記述も多い。

     数年後、フリーの「大工」として働き始め、労働にまつわるトークライブなど「プロレタリア芸人」として活躍中と聞く。

    「元児」というめずらしい名前は、マハトマ・ガンジーに由来するそうで、ガンジーが提唱した「七つの社会的大罪」の一つ「労働なき富」についてもふれている。

     芸人ではないが、不安定な雇用の立場を歌い続ける歌人永井祐の歌集「日本の中でたのしく暮らす」(BookPark、2012年)から、必死で、かつ「笑い」を忘れない歌を併記しておきたい。

    (2015年5月31日掲載)

  • まさに「現代版蟹工船」ですね。ラジオで紹介されて興味あって読んだんですが、労働の過酷さが面白すぎる。それより怖いのはあまりにも自分が本坊さんに凄いシンパシーを感じてしまうことです。(ご本人には失礼ですが)多分同じ人種だと思います。

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