赤めだか (扶桑社文庫)

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著者 : 立川談春
  • 扶桑社 (2015年11月20日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (306ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784594073626

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赤めだか (扶桑社文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 出てくる人たちがすごい人ばかり。
    つらいことも多かっただろうけどきっと楽しかったんだろうなぁ。
    お師匠さんへの愛情が随所ににじみ出ていた。

  • きちんと落語を聞いたことがない。
    当然、落語に関する知識なんてまったくない。
    かろうじて2、3の落語の演目名を知っているだけだ。
    落語の中身がどんな内容か、いったいどんな話なのか、聞けば何となくは思い出すだろうけれどほぼわからない。
    落語をまったく知らないまま、果たしてこの本を楽しめるだろうか。
    不安に思いながら読み始めた。
    面白い!!
    文句なく面白かった!!
    結局、最後まで一気に読んでしまった。
    立川談志に対してあまり良いイメージを持っていなかった。
    たまに見かけた談志は、強い口調、切って捨てるように言い放つ暴言、いつでも相手を見下したような言い方、喧嘩腰の態度。
    どれも苦手なものばかりで、談志が出演している番組はまともに見たことがない。
    いつ亡くなったのかさえ知らない。
    出演者の中に談志がいると違う番組に変えてしまっていたからだ。
    この本を読んで思った。
    もしも一度でも談志の落語を聞く機会があったとしたら・・・。
    少しは違うイメージを持つことが出来たのかもしれない、と。
    思わず笑ってしまう場面がある。
    切なくてグッと胸にくる場面もある。
    「赤めだか」と読むと、著者である談春が世渡り上手な人間ではないことがわかる。
    それでも落語を愛する心が、師匠である談志への強く深い思いが、尊敬が、伝わってくる。
    ドラマ化されると知って読んだ本だった。
    けれど、読んで良かったと素直に思えた1冊となった。

  • この内容が、修行の100%ではないのだろうが落語家になるための大変さがわかった気がします。
    落語は、聞いている側のほうで良いな。

  • 人に物を教える事と、教わる事の難しさの話

  • 立川談志の弟子である、立川談春が書いた、入門から一人前になるまでの回想譚とでも言おうか。最近では「セッション」というジャズ映画がヒットしたが、これはそれの日本版みたいなものだと思った。

    まず文章がとても読みやすい。だいたい初めの数十ページも読めば、その作者の文章力がわかるようになってきたが、思わずこの人、プロの作家ではないはずだよな?と著者名を確認したくらい。

    そして、談春が噺家に惚れるきっかけとなった、談志との出会い。出会った時の感動はまったく色褪せずに残っているというのは、まさに恋に近い。

    周りの登場人物もとても魅力的な人物ばかり。夢を追いかけている、実力主義の場所だからこそ、彼らの個性が際立っているのかなぁ。とても生き生きしてる気がした。

    古典落語は全く聞いたこともないのに、ここまで惹き込まれる。つまり、読み物として、とても魅力が高いと思う。特にどこかに弟子入りしてたり、真剣に修行時代を経験したことがある方にはオススメである。

  • 読み始め…16.10.23
    読み終わり…16.10.24

    落語に関しては今までそれほど
    関心はありませんでしたので
    立川談春さんのことは
    申し訳ないのですが知りませんでした。
    それでも談春さんの御師匠にあたる
    立川談志さんのことは少ないながら
    存じております。「気難そうな人...」
    というイメージをずっと持っていましたが..

    「赤めだか」を読んでのいちばんの感想は
    師匠・立川談志さんのお人柄にふれる事ができて
    よかったと思えたことでした。
    確かに気難しそうでマイペースでという
    イメージはそのままでしたけれど、こんなにも
    人に対しての優しさに溢れた方である
    ということを知ることができて
    とても嬉しくなりました。

    褒め上手。叱り上手。教え上手。
    談春さんの手記によれば、弟子(談春さん)の
    これはいけない、きっと叱られることでしょうと
    思われるような事にも師匠(談志さん)は
    まず開口一番、褒めていらっしゃる。
    それからお叱りを一言説教されているのです。
    叱るべき言葉を褒める言葉に変換して、
    なおかつちゃんとそれを伝えるというその技が
    なんとも素晴らしくて、それがまた
    江戸っ子気質で粋鯔背なものだから
    かっこよすぎて談志さんに対するイメージが
    180度変わってしまいました。

    談春さんの軽妙な語りくちで笑いも満載です。
    落語への興味も湧きます。
    見逃してしまったテレビドラマも
    観てみたいと思います。

  • 「己が努力、行動を起こさずに対象となる人間の弱みを口であげつらって、自分のレベルまで下げる行為、これを嫉妬努力云うんです。一緒になって同意してくれる仲間がいれば更に自分は安定する。本来なら相手に並び、抜くための行動、生活を送ればそれで解決するんだ。しかし、人間はなかなかそれができない。嫉妬している方が楽だからな。芸人なんぞそういう輩のかたまりみたいなもんだ。だが、そんなことで状況は何も変わらない。よく覚えとけ。現実は正解なんだ。時代が悪いの、世の中がおかしいと云ったところで仕方ない。現実は事実だ。そして現状を理解、分析してみろ。そこにはきっと何故そうなったかという原因があるんだ。現状を認識して把握したら処理すりゃいいんだ。その行動を起こせない奴を俺の基準で馬鹿と云う」
    2016年、立川談志のこの言葉を噛み締めて頑張らねば。

  • 買っちゃったよ!装丁が恰好良いんだもの。すぐ気付いたよ、読んだことあったって!
    前 読んだときは談志も米朝さんも御存命。で談春の看板もまだ今ほど大きくなかった。
    今やすっかり大看板。柄でもねぇ俳優なんて気取っちまいやがってよぅ。
    もっともっと人前に出て来やがれ。もうあなたは赤めだかじゃないんだから。鯉でも竜でも成ってしまえ。

    芸人は近寄りがたい狂気のある方が面白い。フラがありゃ最高だ。
    フラは才能だと諦められたら、どこか愛嬌があると良い。

    大事な場面で能天気な兄弟子を「頼りにならねぇ」と思った談春だが、
    芸人として面白いのは兄弟子の方なんだよなぁ。
    客は非日常や自分より下の人間を観に金払いに来るんだから。
    だからその分 志らくの方が面白味がある。

    「志ん朝なら成れると思った。談志に成りたいと思った。」幼き談春の感想だが、
    直感てのは あながち当たってるもんだと思う。
    実は談志も 志ん生に憧れて違うものに成った口だと俺は睨んでる。

    前回のレビューでも書いたかも知れないけど、談春てのは極めて普通の人間なんだ。
    でも非常識や非日常てのは常識を知らない人間には描けない。
    米朝さんだって、談志師匠だってみんな真面目な普通の人間だけど、
    何周も何周も回って極みに近付いた人だと思う。
    ひょっとすると志ん生だって、そうなのかも知れない。

    もっとテレビで面白い落語を聞きたいなぁ。

  • 待望の文庫版化。表紙のセンスもいい。この本が単行本で刊行された2007年当時、談春はすでに家元になにかあったらどうする気かと、弟弟子である家元直弟子たちを見ていたことになる。今年の談志まつりで、兄弟子たちに預けられていた小談志、左平次は真打昇進となったが、まだ真打になれていない二つ目の直弟子がいる。この人たちが真打になるまでは落語立川流として結束していくが、その先は知らない、流れ解散だろうというのが4度目の談志まつりに出て感じるところ。

  • 図書館で。
    落語か~寄席に行きたいなぁと思いながらも中々機会がなく結局一度も行ったことないんですよね。奮起して行ってみようかなぁ…(奮起して行くような所でもない気がするけど)
    談志の落語はテレビで芝浜を見たことがあります。勿論映像と生で見るのはまるで違うものだとは思いますが三木助の芝浜に慣れていたので違和感を感じたことを覚えてます。おかみさんが、なんか弱弱しくてウェットだった。私はちゃっきりしたしっかり者のおかみさんの方が好きだなぁ。

    色々と理不尽な言動も多かったんでしょうが談志の芸に惚れて弟子入りした事は間違いないんだろうなぁ。ただ、その人の芸に惚れるのと人となりに惚れこむのは又違うと私は思う。

    それにしても、まっとうな社会人生活が送れなさそうだからと噺家になろうと志した17,8の少年がそれでなくても気難しいオジサンに痒い所に手が届くような気まわしなんて出来るはずもないよな…。家ではきっと縦のものを横にもしないような生活をしていたんだろうし… そんな弟子達に家内でゴロゴロされてたら…確かに談志じゃ無くてイヤになるだろうな…、とそこはちょっと家元に同情しました。弟子とは言え頼んできてもらったものでも無し。彼らの生活の面倒を見る義理もないもんなぁ。

    若かりし頃の回想とはいえ、シューマイと新聞のでたらめ配達は頂けないなぁ…とちょっと引きました。人としてどうなの?という無責任さ。後のことを考えたらそんな事出来ないと思うんだけどその場さえ乗りきれば何とかなるって思いだったのでしょうか?若さってある意味スゴイ。

    最初の親父さんの権利を主張すると義務がついてくる、は中々含蓄のある言葉だと思いました。そして言葉を仕事にしている人だけあって文章が読みやすいし話の進め方が上手だな、と思いました。

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赤めだか (扶桑社文庫)の作品紹介

二宮和也、ビートたけし出演! テレビドラマ化決定!

<12月28日(月)よる9時~ TBS系で放送>

笑って泣いて胸に沁みる、破天荒な名エッセイ、待望の文庫化!



~談春さんは 談志さんが残した最高傑作~

――ビートたけし



17歳で天才落語家・立川談志に入門。

両親の反対により新聞配達をしながら、「上の者が白いと云えば黒いもんでも白い」世界での落語家前座修業が始まる。

三日遅れの弟弟子は半年で廃業。なぜか築地市場で修業を命じられ、一門の新年会では兄弟子たちがトランプ博打を開帳し、

談志のお供でハワイに行けばオネーサンに追いかけられる……。

様々なドタバタ、試練を乗り越え、談春は仲間とともに二ツ目昇進を目指す!



テレビドラマ『下町ロケット』(TBS系)などで俳優としても活躍、

「今、最もチケットの取れない落語家」の異名を持つ立川談春のオリジンがここに!


<2008年講談社エッセイ賞受賞作品>







立川談春(たてかわ・だんしゅん)

1966年、東京都生まれ。1984年、17歳で立川談志に入門。1988年、二ツ目昇進。1997年、真打昇進。2014~15年、

落語家三十周年記念落語会「もとのその一」で日本全国を周る。2008年、本書で講談社エッセイ賞受賞。

最近は、『ルーズヴェルト・ゲーム』『下町ロケット』(TBS系)等のテレビドラマでも俳優として活躍

赤めだか (扶桑社文庫)のKindle版

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