- Amazon.co.jp ・本 (239ページ)
- / ISBN・EAN: 9784594076252
感想・レビュー・書評
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題名にやられた本。
著者の言葉
やりたいか、やりたくないか?
やるか、やらないか?
これが全てだよな。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
興味を持ち続けるって大切。
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たぶん著者は私の苦手なタイプだと思う。声がデカくて絶倫で毛深くて自信過剰気味な男に違いない。しかし本自体はおもしろかった。未知の洞窟にはエロスがあるのではないか。密林の深い茂みに覆われた、湿った割れ目が男を奥へと誘っているのである。その割れ目の奥から引き返せなくなった、エロスに抗えなかったのがこの著者だ。現実的、肉体的には引き返せても心は割れ目に囚われていて、割れ目の奥に溜まった雫に光を当てずにいられない。変態だ。子供が6人もいるという点にも引っかかる。探検について妻は何も言わないのだろうか。洞窟探検がオンだとすれば、オフである日常はどうなっているのだろうか。
日常や家族との生活が気になる私はゲスい。そこは認める。しかし高野秀行さんの名著「ワセダ三畳青春記」があるから、ついそんなことを考えてしまう。オンとオフの落差にはコクがある。 -
「洞窟探検家」として活躍している著者。29代後半で洞窟の世界にはまり、今まで入った国内外で1000以上という洞窟萌え~になった人だ。と言っても狭いところが好きではなく、未知の世界を見てみたいという探求心が原動力のようだ。
洞窟にはまるまで、中学・高校時代は不良で暴れていたそうだ。その後いろいろあり、工事現場に関わる自分の会社「有限会社勝建」を設立した。そして、何か面白いことがしたいということで出会ったのが山登り、そしてしばらくしてからアウトドア雑誌「BE-PAL]の「洞窟探検特集」を見て洞窟探検に興味を持って始めた。
洞窟探検は何が起こるか分からない、海外の場合、許可もらうのに時間がかかったり、軍に袖の下を渡したりすることがある。時間道理に電車が来ないだけでクレームを言うタイプの方には到底できない世界。読んでいくと著者の行動力のすごさが浮き彫りになっていく。
好きなものがあるというのは人生にとって重要なことだなと思った。 -
世界中の未知、未踏のものを知りたい、見てみたい。そんな純粋な気持ちで洞窟にのめり込んでしまった「洞窟ばか」の自伝。
まずは本書を開いて最初のカラーページに圧倒される。著者が探検した数々の洞窟写真。その広大な風景にぽつんと著者が1人写っている。広大な場所を独り占めしている支配者のようだ。この光景を見ると洞窟に見せられてしまった著者の心情はわからなくもない。
自伝は著者のヤンチャな青春時代にはじまり、洞窟にハマったきっかけの紹介。そして、多くの洞窟仲間に支えられ、ついには洞窟探検を社会的な組織として運営するまでになった。
どんな分野でも「ばか」と言われるほど極めることができるものに出会えた人は幸せだ。 -
リリース:あぜやん
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洞窟探検家。この世にはまだまだ知らない職業があるものですね。。
内容はタイトル通りで、期待に違わずの面白さでした。巻頭にある国内・世界の洞窟の写真がなかなか素晴らしい。でも本文にはオーストリアの氷の洞窟の話もイランの塩の洞窟の話も出てこないのね。
とはいえ、著者の20年以上の洞窟経験から選りすぐりのエピソードを集めて1冊の本にしていて、全く知らない洞窟探検の世界を覗き見できて、読書のヨロコビってこういうトコにもあるよなぁ、という思いにさせてくれます。
しかし、この本を読んでどうしても比較してしまうのが宮城公博の「外道クライマー」で、30代・沢ヤの宮城氏とは違って50代でその世界の第一人者になっている吉田氏の立場が全然違うせいか、確かに「洞窟ばか」だけど、端々にどうしても大人感が伝わってきてしまうのです。(それが悪いというコトでは一切無いのですが)
加えて、これはもう個性の問題ですが、ブログでの発信に手慣れたけいおんなんかも好きな宮城氏と、パソコンもあまり触らないいじめっこ出自の吉田氏。吉田氏の文章はわかりやすく、読む人を選ばないとは思うのですが、鬱屈したものを発散させずに蓄積させて、文章に昇華させるというのは宮城氏の方が一枚上手なのかもしれません。
山登り業界(?)は人口がそもそも多く、古来から小説やノンフィクションのネタにされている訳ですが、洞窟業界はまだこれから。著者の次作に加えて、幅広い人が色々な切り口で世に洞窟の魅力を訴えかけてくれれば広がりが出てくるのでは。
なんてゴチャゴチャ書きましたが、面白い本ですのでタイトルでおっ?と思ったらぜひ。 -
探検家の自著。舐め太郎氏と雰囲気が非常によく似ている。楽しく読める探検家本。
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テレビなどで時々お見かけする洞窟探検。そのオーソリティーらしい。
すごい人ですね。読み終わってから改めて巻頭の写真を見直してしまいました。 -
なんかね、吉田さんをそのまんま表現してる感じで面白かった。