- Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
- / ISBN・EAN: 9784594082055
作品紹介・あらすじ
先駆的なプロジェクトや新技術の導入が地域社会や産業、経済、文化に大きな構造変化をもたらしている。現地取材から見えてくるのは、国家政策としてのインフラ・プロジェクトのあり方だ。デフレを終わらせ、活力ある日本を甦らせるための政策提言!
市民生活の充実と防災の強化を図り、都市の効率化と地方活性化を目指す。未来に向けた投資で日本を変える!
<目次より>
1章「インフラ・イノベーションと日本再生」
2章 現代日本の、川文化のイノベーション:北浜テラス
3章 港の整備が「まち」を作る:小浜港の港湾イノベーション
4章 「下水資源」イノベーション:都市に眠る宝の山
5章 鉄道が導く「都市と国土のイノベーション」
6章 都市の強靭化:六本木ヒルズのエネルギー・イノベーション
7章 日本を救う水力発電のイノベーション
8章 「道の駅」による地方再生イノベーション
9章 国土保全イノベーション:「砂防」が守る日本の国土
10章 地方再生の街路イノベーション:「クルマ車線」を削って賑わう京都・四条通
11章 食産業インフラ・イノベーションが日本を救う
12章 地域イノベーションを導く「リアル・どこでもドア」:高速道路のストック効果
13章 日本を救う港湾インフラ・イノベーション:「基幹航路」を守り、日本を守る
14章 空港がもたらす地域イノベーション:「廃墟」の空港バッシング
<著者紹介>
藤井 聡(ふじい・さとし)
1968年奈良県生まれ。京都大学大学院教授(都市社会工学専攻)。京都大学大学院工学研究科修了。東京工業大学教授、イエテボリ大学心理学科客員研究員等を経て、現職。第2次安倍内閣で内閣官房参与(防災・減災ニューディール担当)を務めた。専門は公共政策に関わる実践的人文社会科学。03年に土木学会論文賞、05年に日本行動計量学会林知己夫賞、07年に文部科学大臣表彰・若手科学者賞、09年に日本社会心理学会奨励論文賞および日本学術振興会賞などを受賞。著書には『コンプライアンスが日本を潰す』(扶桑社新書)、『強靭化の思想』、『プライマリー・バランス亡国論』(共に育鵬社)、『「10%消費税」が日本経済を破壊する』(晶文社)など多数。
感想・レビュー・書評
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インフラとは何か、その重要性を再認識できた。この学問を専攻してよかったと思えた。
インフラとは下部構造のこと。下部構造とは、道路や鉄道や橋梁、河川や上下水道、パイプライン等といった土木構造物だけでなく、土地であり国土も含まれる。この両者の統合体がインフラ。下部構造のうえには、支えられるべき上部構造があり、スープラという。文化・社会・政治・言語・経済・文明はインフラの上に成り立つ。
インフラとスープラは相互に影響しあい良好な循環を生むことで国を発展させてきた。インフラは、スープラを規定する。インフラのありようが、そのうえの経済、社会、文化を規定していく。インフラの影響力は大。インフラの投資が、地域および都市および国を発展に導く。
・道路
・鉄道/新幹線
・下水
・道の駅
・オフグリッド(BCP)(六本木ヒルズ)
・都市空間 車車線の削減@四条通
・河川
・砂防
・港湾
・空港 -
著者は冒頭、日本の失われた30年はデフレ下でもインフラ投資をしなかったことに原因があると述べ、そこからインフラ領域におけるイノベーションについて事例とともに紹介している。
事例は読んでいてなるほど、こんな面白い取り組みがあるのかと為になる一方、随所で筆者の思想を正当化させたいが為なのか、主張と根拠の関係が単純、怪しいと思える箇所がいくつかあった。その為若干の胡散臭さを感じ、星3つとした。 -
砂防ダム・床固で川自体の勾配を減らし川の土砂流出を抑えても、問題となったのは、川以外から流入した土砂でだし。
川に土砂が溜まることで、河床が高くなり、土石流が起きた時に逆に被害が大きくなると思うが。
土砂が溜まらないようにするには、常に溜まった土砂を排出しないといけないし、本当に必要か?
大事なのは、安政5年の時のように川が堰き止められた時に、効果的かつ安全に穴をあけ水を流すための準備をすることだと思う。
https://seisenudoku.seesaa.net/article/473298019.html -
↓っ興味深い
10章 「クルマ車線を削って賑わう京都・四条通」