通い猫アルフィーの奇跡 (ハーパーBOOKS:【通い猫アルフィー】シリーズ第1弾)

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  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784596550040

感想・レビュー・書評

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  • 猫が紡ぐ人と人との絆。
    ほんわかと優しい気持ちにさせてくれる愛の物語。

    何不自由なく暮らしていた灰色猫のアルフィー。
    飼い主を亡くしてしまったことから、複数の家を渡り歩く「通い猫」になることを決める。
    新天地で出逢った4組の家族達。
    様々な悩みを抱える彼らを癒し、穏やかで深い愛情を注いでいく。

    4組の家族達にとってアルフィーは単なるペットではなく「親友」。
    私もこんな可愛い「親友」に癒され愛されたい。
    ただ、ネズミや小鳥の死骸のプレゼントだけは勘弁してほしいけれど。

  • ある意味ファンタジーだし、予想を裏切らない展開で進んでいくんだけど、それでもクライマックスでは思いがけずほろりと涙が……。アルフィー、いいやつだな、アルフィー。

    ほんとに、しぐさがすごくネコらしく描かれているから、読んでいて違和感がないのがいい。ネコとも思えないくらいかしこくて(笑)先々を見通して行動しちゃったりするんだけど、そうは言ってもネコでして、ジョナサンのところへ何度も「プレゼント」を届けては「もうやめてくれ」と断られ、それにたいして「口では文句を言っているが、内心では――おそらく心の奥底では――プレゼントを喜んでいるはずだ」って考えているところ、思わず声をたてて笑ってしまった。ネコだ(笑)。

    「通い猫は根性なしでは務まらない」
    とか
    「人間はなんてややこしい生き物なんだろう。完全に理解できる日は来ない気がする」
    とか、アルフィーの金言もイイネ。

    ちなみに「通い猫」は、原書では "Doorstep Cat"なんですね。「通い猫」という訳語、さりげないけどバツグンです。

  • とってもかわいい、猫アルフィーの一人称小説でした。「チェット」シリーズを思い出すなあ。
    犬派よりの私がちょっと気に入らなかったのは、犬を悪者として描いていること。犬と猫も仲良くなれると信じたいのよ。
    浮気が原因で離婚したのに、またDVクズ男に捕まっちゃうクレア。無職から立ち直ったけど変な女に捕まったジョナサン。ポーランドからイギリスに引っ越してきて、ごく普通の人に「無料で生活しやがって」と罵倒される(難民政策から来てるのかな?ちょっとわからない)フランチェスカとトーマス、その息子二人。育児ノイローゼになってしまって息子をかわいいと思えないポリーとその旦那さんマット。アルフィーは全ての家族を大事にしていて、何か助けられないか、と気を配っている。
    ラストは涙が出ました。是非是非、読んでほしいです。
    亡くなった自分の元飼い主や先住猫への愛情ももちろん忘れていませんよ。続編もあるみたいだけど、どうなるんだろ?
    なんだか五年前に亡くした大好きなわんこを思い出したよ。お盆に帰ってきたかなぁ、あの子。

  • 飼い主の老婦人が病気で亡くなり、ひとりぼっちになった猫アルフィー。野良猫になったアルフィーは、ひとりぼっちの寂しさと辛さから、これからは飼い主を失いたくないと思う。そこで、何軒かの家を等しく通って複数の飼い主を確保しようと考える。
    住宅地でアルフィーが通うことにした家のひとびとは、皆それぞれ問題を抱えていた。

    こう始まる物語で特別意外な展開もせず思った通りに終わる。
    でも、それでいいのだ。
    猫が飼い主の心を癒し幸せにする。
    こういう物語に現実的だとか御都合主義だとかの厳しい評価はそれこそ野暮というもの。
    猫がいると幸せ。それでいい。問題なし。

    アルフィーの描写は愛らしいので猫好きは文句なく満足するし、猫はあんまりというひとも猫ってこんな感じで結構いい奴だと知って欲しい。

    物語に出てくるひとびとは、離婚から立ち直れない女性や仕事を変わった独身男性、慣れない街に越してきた外国人夫婦、育児に悩む若い母親と夫など読者も寄り添いやすい等身大の悩みを抱えている。
    登場人物はそれぞれ悩み苦しみながらも懸命に生きる善良なひとびとで、自然と応援したくなる。

    表紙の猫もかわいらしいし、チャプター毎に猫の黒抜き絵が描いてあり、やっぱり猫は最高。

    アルフィーの起こす奇跡を読んで、心がホカホカあたたまる優しさ溢れる一冊。

  • 猫ほどステキな生き物は いない。
    常々 思っている私。

    猫は 愛情深く
    自分と 自分を可愛がってくれる人を
    こよなく愛する。
    そして 思慮深いくせに 自意識過剰。
    けっこう ニンゲンと似ている。

    あぁ、そうそう。
    本のことだった。
    アルフィーの前途を心配すると
    最初は 胸が痛んだけれど
    すごくがんばって頑張ってガンバって...。
    幸せとか 笑顔とか 安っぽいコトバ使いたくないけど
    そんなことに向かって 努力するの。

    アルフィーは おりこうさん。
    もふもふのおなかに 顔をうずめたい。
    ココロあたたまる話だった。

    愛猫がいて よかった♡

    • まみさん
      読んでみたくなりました!
      私も猫飼いたいです(´ー`)かわいいだろうなぁ。。
      読んでみたくなりました!
      私も猫飼いたいです(´ー`)かわいいだろうなぁ。。
      2015/09/28
    • しおちゃんさん
      まみさん。

      コメントありがとー。

      にゃんこは いいですよ。
      可能なら 是非 飼ってください。
      飼う というより、一緒に暮らす...
      まみさん。

      コメントありがとー。

      にゃんこは いいですよ。
      可能なら 是非 飼ってください。
      飼う というより、一緒に暮らす というほうが
      しっくりくるなぁ。
      2015/09/29
  • 読みながら、わが家の猫たちをいつも以上に撫でた。とても辛い場面もあったけど、心があたたかくなった。シリーズたくさんあるので楽しみ。

  • 可愛らしいお話だった。
    アルフィーのちょっと自分勝手な思考も、可愛らしい忠誠心も、猫好きにはたまらない。
    ぷりぷりしながらもサーモンは食べるとか可愛すぎ。
    アルフィーの生きるための策が、小さな奇跡を少しずつ呼び込み人々が幸せになってくのは素敵だった。

  • 心温まるストーリーだった(=´∀`)人(´∀`=)
    特にあたしは外国文学も猫も大好きなのでこの話とても気に入りました(^^)
    通い猫アルフィーみたいな猫出会えたらいいなぁ。

  • すごく心暖まる作品です。さらに猫好きには本当にたまらないでしょうね。昨今の猫ブームもそうですが、やはり、この小説を読むと作者の猫好きがよくわかります。

    猫目線でかかれているのは日本でも著名な「吾輩は猫である」とかがありますが、海外の作品だけあってちょっと趣向が違う気がします。だいたい、家に猫ドアがあること自体が珍しい。

    そんな通い猫のアルフィーがそれぞれ問題のある4つの家族を幸せに導いていく物語は読んでいて本当に癒される。やっぱり、普段ツンデレな猫もこういう目線で見ると本当に頭がいいのではと思える作品です。

    最後に感動的なのは自分の危険も顧みず、最初に会ったクレアの目を覚まさせるために、果敢にもクレアの愛人に挑んでいく姿は、本当に涙ものですね。猫がこんなにも主に尽くすとは・・・・。忠犬ハチ公にも負けない忠猫ぶりです(^O^)。

  • 飼い主を失った猫、アルフィーが傷ついた四組の家族を幸せにするために頑張る話。
    著者と同じく私にもリードをつけて散歩に出かけてくれる猫がいた。
    気難しい彼女には楽しく幸せな時間を沢山もらった。
    彼女の後輩達は引き戸を開ける技術を受け継ぎ(笑)、私や家族を静かに観察している。
    マーガレットやアグネスがアルフィーに愛情や教訓を教えたように彼女達にもそれが受け継がれているんだなと思う。
    アルフィーが家族を愛し見守っているように猫達は気まぐれではあるが(笑)人間が思っている以上に慈愛に満ちている生き物だと思うことがよくある。
    心に傷を負った家族がどうすれば幸せになれるか考える一方でちゃっかり自分への見返りを考えてるところも猫らしくてとても可愛らしい。
    彼が最後に命を賭しておこした計画が四つの家族を引き合わせることになり、新しい絆が生まれていく過程では涙が止まらなくなってしまった。
    久しぶりに心温まる作品に出会えて良かった。

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