プリティ・ガールズ 下 (ハーパーBOOKS)

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  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784596550101

作品紹介・あらすじ

死んだ夫のパソコンに隠されていた殺人動画-そこに映る一人は現在行方不明の少女に酷似していた。だが担当刑事に動画は偽物だと一蹴され、クレアは違和感を覚える。愛妻家の夫の正体は異常な殺人鬼だったのか?警察とFBIは何を掴んでいるのか?やがて24年前に失踪した姉と夫の事件の関連が浮上し…。次々はがされてゆく登場人物の素顔、予測不能の展開!全米震撼の話題作。

感想・レビュー・書評

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  • テンポ良い語り口で、一気に下巻まで読みました。丸善日本橋店で、著者の本が平積みで数作品が置かれていたので、手にしました。この作品を選んだのは、投資番号が1番だったから。他の作品も読んでみたい。

  • オチはまあまあ予想がついた。
    人は誰しも複数の面を持っているが、ポールの場合はクレアに見せていた面と、猟奇犯罪者の面のどっちが本物だったのだろうか?
    最初の頃は周りに頼ることばかりしかできなかったクレアが、自分で考えて行動できるようになったのは成長したと思う。
    結論を言うのなら、家族愛について扱った作品。
    個人的には、認識を捻じ曲げるほどのポールの洗脳?愛情?が恐ろしい。
    周囲も彼女自身も騙されていて、自分だけが本性を知っているのに信じてもらえないのは恐ろしいと思う。
    薬物中毒になったのも分からなくはない。

  • 下巻は冒頭からまさかの展開。この小説は結局サスペンス。ミステリー要素は、ほぼなかった気がします。拷問のシーンは本当に嫌になります。また、決して爽快感は得られません。最後も解決してから、無駄に長かったですし。そういう意味では、正直物足りない話だったと思います。上巻から下巻の頭まで良かっただけに残念。

  • 家族という自分の一部にも近い存在が唐突に失われ、かつ気持ちが整理できないほどに真実を奪われることで、残された家族それぞれが壊れていった。
    真実を求める中で、夫というもう一人の一番身近なはずの存在を実は全く理解できていなかったことに気づく。
    しかもその真実は相互に密接に絡み合っていた。


    この作者は、身近な存在が抱える秘密を描くのが好き。

  • ある日突然三姉妹の長女が居なくなった。警察にも行方がわからないまま、24年の歳月がたってしまった、残された家族の物語。次女のリディア三女のクレア、残された姉妹の心情が細かく書かれていて物語の進み方が遅い気がする。しかし二転三転と新事実が出てきたときに翻弄される。

  • *死んだ夫のパソコンに隠されていた殺人動画―そこに映る一人は現在行方不明の少女に酷似していた。だが担当刑事に動画は偽物だと一蹴され、クレアは違和感を覚える。愛妻家の夫の正体は異常な殺人鬼だったのか?警察とFBIは何を掴んでいるのか?やがて24年前に失踪した姉と夫の事件の関連が浮上し…。次々はがされてゆく登場人物の素顔、予測不能の展開!全米震撼の話題作*

    誰が敵で誰が味方か、何が嘘で何が真実なのか…クレアでなくとも大混乱してしまう状況にこちらまで心臓バクバクしつう一気読み。ストーリーだけならまあ普通に面白かった評価ですが、所々に差し込まれたお父様の手紙が効果的で、涙をそそる。よって★+1で。

  • 読み終わった後に何故もっと早く読まなかったんだろうと思わせる一冊
    亡くなったの夫の過去のダークな面が次々と明らかになってくる それは本当の夫の姿なのか?
    それより夫は本当に死んだのか?
    24年前に失踪した姉と夫はどう関わっているのか?
    息もつかせぬ展開に最後まで一気読み間違いなしです

  • ブクログから献本されたもの。
    可愛らしいタイトルとは正反対の内容だ。
    衝撃的で、読み進めるのが辛い場面が連続する。
    その辛い場面とは猟奇ポルノ。
    乳房を剥ぎ取ったり、焼ごてをあてたり、そうして少しずつ命を奪い、尊厳を剥いでいく。
    そして、死んでしまったのち、あるいは死ぬ直前に女性として最もおぞましい苦痛を与えられるのだ。
    想像するのが苦痛。
    こんなものを、愛する夫が所持していたとしたら?

    本書はバラバラにされた家族の物語だ。
    美しい自慢の娘。
    その子が誘拐された末、尊厳など微塵も残っていない状態で両親の元へ戻ってきたとしたら、私たちは彼女が味わった苦痛を知りたいと思うだろうか。
    私なら知りたくない。
    知ってしまうことで、私がしてあげられる最後のことを。蜘蛛の糸を切ってしまいそうだから。

    仲の良かった三人姉妹をばらけさせ、父を自殺に追い込んだのは一体誰だ?
    「いい子」になり、存在を消すことで自分を守ってきたクレア。
    元ジャンキーのリディア。
    この二人が再び姉妹として手をつなぎ、真実に近づいていく様子はワクワクする。
    それと同時に消えたジュリアがどこに行ったのかを知りたくない気もして恐々としていた。
    「生きていて」が絶望的だとしても、そう信じ続けてしまう家族の弱さ。
    それは愛ゆえの弱さだ。
    諦めてしまったら、恐れていることが現実になってしまいそうで怖いのだ。
    大丈夫、大丈夫、言い聞かせ続けるのは、彼らを心から愛しているからだ。

    結末はハッピーエンドとは言い切れない。
    けれども、起きてしまった悲しい現実に対しては最善の方法であり、それが救いだと感じる。

    それにしても、「普通」だと信じていたものがそうで亡くなった時、私たちはそこから立ち直る術をどれほど持ち合わせているだろうか。
    想定以上のことが起きてしまった時、必要なのは絶望に飲み込まれ、地に伏せることではない。
    もちろんそれは簡単なことではない。
    困難を伴うものだ。
    しかしそれでも立ち上がろうとすることで、現実と対決でき打ち勝てるのだ。
    それが自分自身の救いになり、大切な人を守る強さになりうるのだ。

  • ブクログの献本でいただきました。初めての作家さんだったのでドキドキしながら読みました。
    個人的な好みもあるのでしょうが、内容的には残酷だったり苦しかったりしたのですが、文章がすごく読みやすくてどんどん進みました。
    最期の方での姉妹(というか家族)の信頼というか支え合い的なところが特に好きです。読後感もスッキリな感じでよかったです。全般的に男の人たちがやなヤツばかりで、不信感満載でした。こういう、女性が頑張る本は好き。

  • 先に前日譚「彼女が消えた日」を読んで下準備を整えた。
    ポールがクレアへの死に際のセリフ これも、ポールの真の一面なんだろうな

    やっぱ、k・スローターは面白い

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