刑事ファビアン・リスク 顔のない男 (ハーパーBOOKS) (ハーパーBOOKS M ア 2-1)
- ハーパーコリンズ・ジャパン (2016年10月25日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (659ページ)
- / ISBN・EAN: 9784596550378
感想・レビュー・書評
-
海外ミステリの入り組んで厚みのあるストーリーはすごく好き。
なんだけど、すでにそういう作品をいくつか読んできたというこのタイミングが悪いのか、そういうウケる要素をもれなく入れたソツのない作品という印象。
これだけの人を殺すにしては動機が弱すぎる気がするし、社会に出て何年も経ってからというのも説得力が無いと思う。
そしてこういう作品に出てくる刑事の奥様は何故自分が刑事と結婚したことを忘れ去ったように定時で帰ってきて子供の面倒を見るように言うの?この職業の人にそんなこと無理なのだから違う解決策を見つけるべきでは?とテンプレ奥様のイライラを見るたびに思う。
家庭崩壊の危機、
後先考えずに性的暴力を振るう上司、
残虐な拷問殺人の様子、
自殺願望でも抱えてるみたいに無断で単独行動に走る探偵役、
なんで犯人の名前を手に入れたのにチームに連絡もせずに帰宅してるの?
というところが弱いなーとか、ミレニアムの二番煎じみたいだなぁとか思いつつもそれなりにハラハラしながら楽しく読みました。
登場人物たちは、犯人とクズ上司以外は魅力的で、ほかの活躍も読みたいなと思わせる感じでした。
最後らへんのポスターのくだりとか、残りの殺人の説明とか蛇足だと思う。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
事件は解決したけどほとんどの人が救われなかったのは果たしていいのか??
面白かったけどかなり残酷なので好き嫌いはあるかな。あとはやっぱこれは事件解決と言えるのかどうか、っていう結末。犯人に出し抜かれっぱなしだったかな、と。
海外の作品ってだいたい犯人の独白があるよね。そしてそれらがだいたいミスリードを誘ってるよね。あれがなんか海外の作品読んでいる感ある。
あと海外の刑事さんはだいたい家族とうまくいってない。この二点はしっかり抑えられています笑
2018.6.10 -
★3.5
度重なるどんでん返しと飽きさせない怒濤の展開はさすが脚本家といったところだが、色々なことを無理矢理詰め込み過ぎている気がする。
続きが気になってハイスピードで読めるものの、主人公が初めから謎のスタンドプレー強行キャラで、それがなぜなのかよく分からずもやもやするし、その主人公をはるかに上回る厭キャラ警視エピソードには正直うんざり。スウェーデンとデンマーク警察の対立を書くのはいいとしても、こんなキャラ設定にする必要があるのだろうか(しかも無能…)。というか、極端な話、デンマーク警察登場の必要性も無いような…。
北欧ミステリーにはありがちな家庭内不和も、チームを蔑ろにするスタンドプレー好きな主人公設定もどこか中途半端。シリーズとしての魅力はいまいちなので、2作目以降は読むかどうかは分からない。いっそ単発ものでいい話だったかな。事件の終盤、いくら何でも犯人雑過ぎる…(作者が雑なのか)。 -
人 死に過ぎ。残酷さはルメート以上か。
趣向てんこ盛り、だが長過ぎ。
カリン スローターを続けて読んだ後だったので、余計に疲れた。
でも間違いなく次も絶対読む。警察小説としてとても良かったので。 -
サスペンス感たっぷりのスピーディな展開に一気読み。特に後半のハラハラドキドキ感がすごい。怒濤の如く読み終えて、ハーッと一息つき、少し冷静になって考えると、犯人の動機が弱いような気もする。ここまでするかなあ。挿入される「日記」については、お見事の一言。これはやられた。
スウェーデンでは75人に一人が読んだ計算になる大ヒット作だそうで、これって日本だと150万部以上の大ベストセラーということになる。凄惨な連続殺人ものなんだけど…。
寛容な福祉国家、性の先進国、ヴァイキング、ノーベル賞…、多様なイメージが浮かぶ北欧最大の国スウェーデン。近年はミステリも注目作が目白押しだ。これはシリーズ作だそうで、続きが楽しみだ。 -
2017.4.29
-
クラスメイトへの過去の虐めに対する復讐と思いきや‥
思い出せないクラスメイトはたしかにいるけど、何もないっていいのは‥日本以外だとよくあることなのかな。
ラストの犯人の行動がそれまでとは違って大胆だったのは慢心なんだろうけど、人間ぽい行動でもあるな。