刑事ファビアン・リスク 顔のない男 (ハーパーBOOKS) (ハーパーBOOKS M ア 2-1)

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  • Amazon.co.jp ・本 (659ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784596550378

感想・レビュー・書評

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  • 海外ミステリの入り組んで厚みのあるストーリーはすごく好き。
    なんだけど、すでにそういう作品をいくつか読んできたというこのタイミングが悪いのか、そういうウケる要素をもれなく入れたソツのない作品という印象。

    これだけの人を殺すにしては動機が弱すぎる気がするし、社会に出て何年も経ってからというのも説得力が無いと思う。
    そしてこういう作品に出てくる刑事の奥様は何故自分が刑事と結婚したことを忘れ去ったように定時で帰ってきて子供の面倒を見るように言うの?この職業の人にそんなこと無理なのだから違う解決策を見つけるべきでは?とテンプレ奥様のイライラを見るたびに思う。

    家庭崩壊の危機、
    後先考えずに性的暴力を振るう上司、
    残虐な拷問殺人の様子、
    自殺願望でも抱えてるみたいに無断で単独行動に走る探偵役、
    なんで犯人の名前を手に入れたのにチームに連絡もせずに帰宅してるの?

    というところが弱いなーとか、ミレニアムの二番煎じみたいだなぁとか思いつつもそれなりにハラハラしながら楽しく読みました。
    登場人物たちは、犯人とクズ上司以外は魅力的で、ほかの活躍も読みたいなと思わせる感じでした。

    最後らへんのポスターのくだりとか、残りの殺人の説明とか蛇足だと思う。

  • 事件は解決したけどほとんどの人が救われなかったのは果たしていいのか??

    面白かったけどかなり残酷なので好き嫌いはあるかな。あとはやっぱこれは事件解決と言えるのかどうか、っていう結末。犯人に出し抜かれっぱなしだったかな、と。

    海外の作品ってだいたい犯人の独白があるよね。そしてそれらがだいたいミスリードを誘ってるよね。あれがなんか海外の作品読んでいる感ある。
    あと海外の刑事さんはだいたい家族とうまくいってない。この二点はしっかり抑えられています笑

    2018.6.10

  • ★3.5

    度重なるどんでん返しと飽きさせない怒濤の展開はさすが脚本家といったところだが、色々なことを無理矢理詰め込み過ぎている気がする。
    続きが気になってハイスピードで読めるものの、主人公が初めから謎のスタンドプレー強行キャラで、それがなぜなのかよく分からずもやもやするし、その主人公をはるかに上回る厭キャラ警視エピソードには正直うんざり。スウェーデンとデンマーク警察の対立を書くのはいいとしても、こんなキャラ設定にする必要があるのだろうか(しかも無能…)。というか、極端な話、デンマーク警察登場の必要性も無いような…。
    北欧ミステリーにはありがちな家庭内不和も、チームを蔑ろにするスタンドプレー好きな主人公設定もどこか中途半端。シリーズとしての魅力はいまいちなので、2作目以降は読むかどうかは分からない。いっそ単発ものでいい話だったかな。事件の終盤、いくら何でも犯人雑過ぎる…(作者が雑なのか)。

  • 刑事ファビアン・リスクは、仕事や家庭の様々な問題を解決するために、ストックホルムから南のヘルシンボリへやってきた。そこはファビアンの故郷でもあった。
    が、再出発を図ろうとしたその日に、ヘルシンボリでかつてのクラスメイトの遺体が発見される。それは連続殺人事件の始まりだった。

    どうでもいい余談なんだけど、存在感の薄さにはかなり自信があるほうで、レストランで自分達だけお水出してもらえないとかしょっちゅうだし、コース料理のデザートを忘れられたことも紅茶を忘れられたこともあるんですけど、それでもこの犯人の存在感のなさよりはマシだと思う!!

    ストーリーはクラスメイトが次々と殺されるという、クリスティ的というか金田一少年的(古い)というかの、いやいや、そんなん防げない?本気で?ってところはあるのですが、それでも犯人は誰なのかとハラハラします。
    敢えて年代が書いてない日記はかえって怪しさ満点ではあったのですが、まさかなー。筆者が分かった時はちょっと切なくなりました。ケプレルの「催眠」を読んだあとだったので、ベンヤミン並のリア充10代しか想定しておらなんだ。大変な目にあってしまったけど、引越しは環境が代わるチャンスなので、テオが楽しく再出発できたらいいと思います。

  • スウェーデンミステリーから、また面白いシリーズが出た。

    あらすじ
    ファビアン・リスクは、事情があって家族で地元に帰る。ところが、立て続けに中学のクラスメートが殺された。初めはいじめっこばかりが狙われていたが、どうやら全員が標的らしい・・・

    すごい早さで被害者が出て、犯人もはっきりしない。誰の記憶にも残らない影の薄い生徒だったから。テンポも良くて面白いけど、この事件って、主人公には後々トラウマになるんじゃないだろうか?

  • 人 死に過ぎ。残酷さはルメート以上か。
    趣向てんこ盛り、だが長過ぎ。
    カリン スローターを続けて読んだ後だったので、余計に疲れた。
    でも間違いなく次も絶対読む。警察小説としてとても良かったので。

  • サスペンス感たっぷりのスピーディな展開に一気読み。特に後半のハラハラドキドキ感がすごい。怒濤の如く読み終えて、ハーッと一息つき、少し冷静になって考えると、犯人の動機が弱いような気もする。ここまでするかなあ。挿入される「日記」については、お見事の一言。これはやられた。

    スウェーデンでは75人に一人が読んだ計算になる大ヒット作だそうで、これって日本だと150万部以上の大ベストセラーということになる。凄惨な連続殺人ものなんだけど…。

    寛容な福祉国家、性の先進国、ヴァイキング、ノーベル賞…、多様なイメージが浮かぶ北欧最大の国スウェーデン。近年はミステリも注目作が目白押しだ。これはシリーズ作だそうで、続きが楽しみだ。

  • 2017.4.29

  • またまた北欧小説。舞台がスウェーデンということで、ドラマ「キリング」などのお馴染みの景色が背景となってより楽しく読めた。
    連続殺人とそれを追う刑事。被害者はかってのクラスメイトでいじめの実行者たち。当時いじめられていた男を容疑者として追うが…。
    前半からテンポが良く一気に読み上げることは出来たが、何故か話が中盤から構成が弱くなってきて、せっかくの人間関係や多彩な刑事達(スェーデン、デンマーク)のドラマもどんどん曖昧になってきてラストは腰砕け。しかも主人公の家庭ももっと描くはずだったろうに(息子の手記とか中途半端)、これまたお茶を濁して終わり。
    犯人も意外性も何もなく、結局なんだったの?という感じだし、それぞれのドラマも中途半端。シリーズものかもしれないけど、もっとしっかり完結させないと。
    北欧サスペンス特有の妙な残酷さ(殺害方法)、どの小説にも共通な女性へのバイオレンス(レイプ等)もマイナス点。
    疾走感はあったので次の作品に期待。

  • クラスメイトへの過去の虐めに対する復讐と思いきや‥
    思い出せないクラスメイトはたしかにいるけど、何もないっていいのは‥日本以外だとよくあることなのかな。
    ラストの犯人の行動がそれまでとは違って大胆だったのは慢心なんだろうけど、人間ぽい行動でもあるな。

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