ブラックボックス (ハーパーBOOKS M ナ 1-1)

  • ハーパーコリンズ・ ジャパン
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感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (446ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784596550439

感想・レビュー・書評

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  • 2024.01.07
    難解すぎてついていけず。残念。

  • ミステリーかと思ったが、オカルト。駄作でお勧めできない。
    オーシャンスカイズ航空のパイロットで、南米で何人も手に掛けるシリアル・キラーのトマス・ライ。超常現象研究家で、あちこちで霊?の声を録音して回るシネシオ・アモロス。精神に異常を来たし同じ大学の学生を殺して食べてしまうタケダ・カオル。
    それぞれの話がバラバラに進み、最後で種明かしというか、無理やりなこじつけらしきものが書かれている。ミステリーとしてはまったく納得感のない結末。結末が唐突すぎて怖くもなんともない。なんじゃこりゃあ。

  • 旅客機のパイロットが衝動を抑えるために殺人を繰り返す2009年と、役所勤めの心霊マニアの男がいわく付きの場所でサイコフォニーを録音し、その謎を解こうとする1977年、2つの時代の描写が交互に現れる。
    全く無関係の2つの物語のように描かれ、ラスト30㌻ほどでそれらがやっと結び付く―そして最終章で、片方が原因となってもう片方の話があることが明かされるのだけれど、なんか取って付けたようなというか、規定枚数いっぱいだから無理くり結論を押し込んだような、というか。
    途中、1981年のエピソードが挿入される(日本人が関わったある有名な猟奇事件に材を取っている)のだが、別の時代のものはこれだけなので蛇足でしか感じない。最後にそういう結末(真相)を持ってくるのなら、他のエピソードもいくつか挿入したなら、最後に読者が知る真相の恐ろしさもより明確になったと思うのだが。

  • 献本に当選しました。
    ありがとうございます。
    久しぶりのヨーロッパミステリーに期待していたが、う〜んという感想。

    スペインのパイロットが酷い頭痛に悩まされ、いく先々で衝動のまま殺人を犯す。その32年前に心霊研究家が礼拝堂で奇妙な音声の録音に成功する。後の惨劇の幕開けだった。

    最初は過去と現在を行ったり来たりでよくわからない。進むにつれて理解して来るとそれぞれの物語がどう進むのかに焦点が集まる。そして二つの物語が、どう繋がるのかが気になり出しページをめくる。最後はあーここで繋がるのかとなる。
    ただ、原因というか謎がスッキリしないまま終了し本当に中途半端な終わり方でした。

  • ブクログの献本企画でいただきました、ありがとうございます。
    スペイン大使館紹介書籍、らしいです。
    ※グロ耐性ゼロなら読むのは厳しいです。

    それにしても読み終わるのに苦労した。特に序盤が読みにくい。なかなか物語世界に入っていけない。挫折しかかった。
    文体は重厚。比喩表現とか人物描写とか風景描写とか、ああ海外文学だなあといった印象を受ける。精緻ではある。
    あと、これは帯に「傑作オカルト・ミステリー」と書いてあったのだけれど、うん、確かにオカルト・ミステリーだ。普通にミステリーを期待して読んではいけない。個人的にはオカルトとミステリーってつなげたらそれはもう反則技では、と思うのだが、そしてこの小説でそんな私の疑念をどう見事に裏切ってくれるのか期待していたのだが、残念ながら裏切ってくれなかった。
    いや伏線はちゃんとあったんだけど、伏線だってわかってから読み返しても「確かに書いてある!気づかなかった!」というような騙された爽快感を得られなくて、やっぱりオカルトとミステリって混ぜちゃいけないという落胆だけが残った。もう少し世界観を作り込んで、伏線が丁寧にいろいろな方向から描写されていればせめてパニックホラー映画みたいな仕上がりにはできたんじゃないかな、と思う。

    キャラクター造形についてはしっかりしていてそれぞれに個性的でいいと思う。主人公の一人であるトマス、よくもまああれだけ鼻持ちならないスマートな男ができあがったなあ。脇役の面々も彼らの体臭まで感じられそうな描写のおかげでリアルな人間として目の前に浮かび上がってきた。でもこの小説、群像劇なのだけれど、キャラを増やしすぎだし物語全体としてそんなに意味のないパートもあった。タケダ・カオルのパートとか(ちなみにパリ人肉事件がモデル。タケダ・カオルの人物造形も実際の犯人にそっくり)。
    もうちょっと美しくパズルのピースみたいにはまってくれればよかった。それが群像劇ミステリーの醍醐味なのに。

    さて、オカルトはオカルトなのだが、この小説は実際の人物や団体、事件が登場するのでリアリティに厚みを出すことには成功していると思う。あとがきにあったが、著者自身相当調査している様子。ただ南米に精通していなければそれを実感するのは難しいかも(私には難しかった)。

    最後に。この小説、著者はなんと現役パイロット。航空機の機長さんなのです。なので飛行機のコックピットの描写に臨場感がある。パイロットが何をどう操作して、何を考え決定しどう機体を操作するか……こういったところがかなり丁寧に書かれている。飛行機好きには垂涎の一冊かもしれない。

  • なんか色々と惜しい。詰め込みすぎかな、テーマ絞ればかなり良くなりそう。

  • 話が年代をまたいであちこちに飛ぶことに、少々苛立ちを覚えつつ、先が気になり読み進んだ。最終的に別々の話が一つに帰結するのだけれど、膨らんだ内容のわりに結末が雑に感じてしまい少々残念。翻訳は丁寧で抵抗なく読める。

  • 帯にも生存者ゼロって書いてあるし、タイトルもブラックボックスだし、飛行機事故の話かなと思ったけど、オカルトミステリーの要素が強いです。そして文章自体の書き方が変わっていて(大半の原因は、私が洋書をあまり読まないこと)ここは詳しく書くのに、ここの描写は飛ばすんだと思うことがありました。さらに筆者後記があって、いくつかの事柄においては実際にあったことを題材にしているそうです。オカルトにいたっては、日本のホラー小説を思い出しました。

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