- Amazon.co.jp ・本 (496ページ)
- / ISBN・EAN: 9784596550552
作品紹介・あらすじ
ローカス賞処女長編賞候補作。
19世紀倫敦(ロンドン)と明治日本を舞台に紡ぐ奇想ミステリー
その時計には、運命の歯車が組みこまれていた。
1883年ロンドン。内務省に勤める
孤独な青年サニエルは、誕生日の
夜、下宿部屋に見覚えのない懐中
時計が置かれていることに気づく。
半年後、スコットランドヤードを
狙った爆破テロから間一髪、彼を
救ったのは、奇妙なその時計だった。
爆弾にも使われていた精緻なぜん
まい仕掛け――これは偶然の一致
なのか。サニエルは知人の警視の
依頼で、天才時計師と名高い日本
人モウリの周辺を調べだすが……。
感想・レビュー・書評
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訳が合わなかったのか読みづらさがあったけど、雰囲気は好き。これは事件解決モノではなく、まさかのラブロマンスです…モウリの愛が激重。
終盤でモウリが英語を忘れていくシーンで (あ、これはあかん。切ない終わり方かも)と危惧したけどハッピーエンドでよかった。モウリ視点の地の文があればもう少し世界観に入り込めたかな。うまいこと脚本つくって 映画とかアニメとかにすると面白いと思う。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
SFなのかファンタジーなのか、あまり読まないタイプの小説であることを考慮しても、面白いと感じなかった。翻訳が原文に忠実なのか、皮肉やジョークであろう表現が理解できず、世界観に入り込みにくく、とにかく読み進めるのが辛かった。序盤は気になるものの、登場人物の内面がいまいち掴みづらく、展開にモヤモヤが残った。
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前半の淡々とした雰囲気が好きです。最後はちょっと投げっぱなしの感がありましたが、お話としての仕掛けはとても面白かったです。
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誰も彼もが“そら恐ろしく見える”というか
全体が“うすら寒い”というか。
心の表面が粟立つような世界観がすごく好きな作品でした。
これが処女作。次の作品を早く読みたい。
シリーズ化するのか、これはこれで終わりなのか。
いろいろ、とにかく色々なことが気になる(笑
もっともっと知りたくなる話でした。
舞台となる19世紀倫敦(ロンドン)と明治時代の日本が
絶妙にミックスされてる。
好き嫌いがハッキリ分かれそうな作品でもありそう。 -
19世紀末のロンドンb、精巧な懐中時計を作る毛利と音に色が見える青年サニエル。スコットランドヤードを狙う爆弾テロの犯人は誰なのか。
明治政府の実在の人物が出てきたり、不思議な雰囲気のある話。あまり好きなタイプの話ではなかった。 -
ハーレクイン・ロマンスの版元として有名なハーパーコリンズ・ジャパンの文庫レーベル、『ハーパーBOOKS』の1冊。ミステリやサスペンス、SFといった、ロマンス小説ではないジャンルを精力的に邦訳刊行している……のは知識として知っていたが、購入したのは初めて。
本書は著者のデビュー作で、SFとファンタジーの合間にあるような内容。割とジュブナイル的というか、若い読者を想定している印象もあった。