フィリグリー街の時計師 (ハーパーBOOKS)

  • ハーパーコリンズ・ ジャパン
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本棚登録 : 92
感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (496ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784596550552

作品紹介・あらすじ

ローカス賞処女長編賞候補作。

19世紀倫敦(ロンドン)と明治日本を舞台に紡ぐ奇想ミステリー

その時計には、運命の歯車が組みこまれていた。

1883年ロンドン。内務省に勤める
孤独な青年サニエルは、誕生日の
夜、下宿部屋に見覚えのない懐中
時計が置かれていることに気づく。
半年後、スコットランドヤードを
狙った爆破テロから間一髪、彼を
救ったのは、奇妙なその時計だった。
爆弾にも使われていた精緻なぜん
まい仕掛け――これは偶然の一致
なのか。サニエルは知人の警視の
依頼で、天才時計師と名高い日本
人モウリの周辺を調べだすが……。

感想・レビュー・書評

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  • 訳が合わなかったのか読みづらさがあったけど、雰囲気は好き。これは事件解決モノではなく、まさかのラブロマンスです…モウリの愛が激重。
    終盤でモウリが英語を忘れていくシーンで (あ、これはあかん。切ない終わり方かも)と危惧したけどハッピーエンドでよかった。モウリ視点の地の文があればもう少し世界観に入り込めたかな。うまいこと脚本つくって 映画とかアニメとかにすると面白いと思う。

  • SFなのかファンタジーなのか、あまり読まないタイプの小説であることを考慮しても、面白いと感じなかった。翻訳が原文に忠実なのか、皮肉やジョークであろう表現が理解できず、世界観に入り込みにくく、とにかく読み進めるのが辛かった。序盤は気になるものの、登場人物の内面がいまいち掴みづらく、展開にモヤモヤが残った。

  • 流れてきたツイッター情報で、つい買ってしまった小説。普段読まないタイプの本だけど、独特の雰囲気があり、それなりに楽しく読めました。ただ隠喩の部分が多く、分かりにくい文章だし、私の理解が追いつかずモウリの千里眼についてイマイチ理解できないまま。結局グレイスは何をしたかったのか。モウリに殺されるとでも思ったのか。かなり酷くないか?それくらい忌避される能力なら、もっと隠すべきだと思うが、割とオープンにしているあたり、話のバランスが悪いなあと思う。ともあれモウリとサニエルは魅力的でした。

  • 私はけっこう好きでした。
    でも、前半はかなり落ち着いてきっちり描かれてあったと思うけれど、後半はちょっと・・・残念というか。微妙なというか。私自身も、続きが気になって駆け足で読んだような感じだけど、物語もバタバタと進行して終わったなという印象だった。
    サニエルとモウリが穏やかに生きていけるといいなと、しみじみ思う。カツは残念だった。もう一度、同じようなのを作れないのだろうか(笑)
    グレイスとマツモトに、ものすごくムカついた。
    サニエルはグレイスの人生に口出しなんてするつもりはなかったと思う。あくまでも、そう、取引といったところ。
    なのに、グレイスは勝手にサニエルの人生に土足で踏み込んで、サニエルの人生からモウリを排除しようとする。
    そんな権利はグレイスにはない。
    マツモトがだいたい、俺はグレイスとは結婚できない、みたいに言っておいて、最後になって、城にこないか、なんてね・・・。
    この二人のせいで、サニエルとモウリは大変な目に遭ったんだけど。なんだかな。

  • 前半の淡々とした雰囲気が好きです。最後はちょっと投げっぱなしの感がありましたが、お話としての仕掛けはとても面白かったです。

  • 誰も彼もが“そら恐ろしく見える”というか
    全体が“うすら寒い”というか。

    心の表面が粟立つような世界観がすごく好きな作品でした。

    これが処女作。次の作品を早く読みたい。
    シリーズ化するのか、これはこれで終わりなのか。
    いろいろ、とにかく色々なことが気になる(笑
    もっともっと知りたくなる話でした。

    舞台となる19世紀倫敦(ロンドン)と明治時代の日本が
    絶妙にミックスされてる。

    好き嫌いがハッキリ分かれそうな作品でもありそう。

  • 19世紀末のロンドンb、精巧な懐中時計を作る毛利と音に色が見える青年サニエル。スコットランドヤードを狙う爆弾テロの犯人は誰なのか。

    明治政府の実在の人物が出てきたり、不思議な雰囲気のある話。あまり好きなタイプの話ではなかった。

  • ハーレクイン・ロマンスの版元として有名なハーパーコリンズ・ジャパンの文庫レーベル、『ハーパーBOOKS』の1冊。ミステリやサスペンス、SFといった、ロマンス小説ではないジャンルを精力的に邦訳刊行している……のは知識として知っていたが、購入したのは初めて。
    本書は著者のデビュー作で、SFとファンタジーの合間にあるような内容。割とジュブナイル的というか、若い読者を想定している印象もあった。

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