ジョブ理論 イノベーションを予測可能にする消費のメカニズム (ハーバード・ビジネス・レビュー読者が選ぶブックランキング第3位! ハーパーコリンズ・ノンフィクション)

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  • ハーパーコリンズ・ ジャパン (2017年8月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (392ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784596551221

ジョブ理論 イノベーションを予測可能にする消費のメカニズム (ハーバード・ビジネス・レビュー読者が選ぶブックランキング第3位! ハーパーコリンズ・ノンフィクション)の感想・レビュー・書評

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  • 「イノベーションのジレンマ」のクリステンセンの最新刊。ユーザーがサービス・プロダクトを使うのは、ユーザーのジョブ(「課題」と理解したい)を解決するためである。企業は、ユーザーのジョブを意識してサービス・プロダクト開発し、組織を作らねばならない。
    言っていることは、従来からのマーケティング理論と同じような気がするが、ジョブの定義の仕方(ほどよい具体感、抽象感のバランス)の事例など、なるほどと頷ける指摘はさすが。シンプルだけど、それだけに腹に落ちやすく、応用が効きやすい理論だと思います。

  • 他の本を読む暇があったら、めちゃくちゃ時間はかかってもこの本を読んだ方が良い。

    不勉強だからかもしれないが、日本人がこの濃度で一般書を書いてるのを見たことがない。

    こういう研究を、時間をかけても積み重ねていく、積み重ねる力の強さは日本人にはない強みと思うし、心から羨ましい。尊敬できる点だ。

  • jobについてはよく言われてきて、「人はドリルが欲しいんじゃない、穴を開けたいんだ」はよく知られている。私もこの本が出た時には、何をいまさら、とちょっと思った。が、20年をかけたと言っているだけあって内容は濃い。『イノベーションのジレンマ』が「なぜ、失敗するのか」ということをデータで検証しているのに対し、本書は「なぜ、成功したのか」をいくつもの事例から帰納的に検証、それは時間もかかるわけだ。もともとのタイトルは『Competing Against Luck』「運と戦う」とでも言うのか。運に任せるのではなく、ジョブを特定し、求めれる体験を構築、ジョブ中心でプロセスを統合し、顧客体験を設計せよと説く。原題のままでは、「これジョブじゃないか」と言われそうだからあえて邦題を『ジョブ理論』にしたのだろうか。マーケター必読かな。

  • かの有名なクリステンセン教授の最新作。ジョブ理論という考え方自体は、マーケティング的にはものすごく新しいという感じはしなかったけど(数あるリクルートの方や代理店の方が書かれているようなインサイトの捉え方の延長線上ですかね)、この括り方は頭に残るしとても実践しやすいなと思います。ミルクセーキのストーリーは何度も話せるし、自分の扱っているサービスをふと考えてみたときに、「だからうまくいったのか」とか「だからイマイチなのか」というのを、さっと腹落ちするようになります。とても大切な考え方なので、しっかりと持ってマーケティング活動に励みたいと思います(2018.01.18読了)

  • イノベーションに関する本であり、マーケティングに関する本でもある一冊。名著。事例が豊富に入っており、わかりやすい。

    <メモ>
    ・これからのイノベーションを予測し、生み出すための本。
    顧客が進歩を求めて苦労している点は何かを理解し、彼らの抱えるジョブ(求める進歩)を片付ける解決策とそれに付随する体験を構築することにある。ジョブ理論は相関関係がわかればイノベーションを成功させられると期待する世界から因果関係のメカニズムを踏まえてイノベーションを成功させる世界へと案内してくれる。
    ・イノベーションを予測可能なものに引き上げるためには根本的な因果関係のメカニズム(消費者が特定の状況で成し遂げようとするプログレス)を理解しなければならない。
    ・ニーズの反対側に位置する人生の指針、良い夫になりたいよき学生でありたいといったものは片付けるべきジョブでない。大事ではあるが、ある商品を他より優先して人生に引き入れるきっかけにはならない。進歩を妨げる障害物を特定の状況下で乗り越えるためのものが重要。
    ・ジョブから得る知見は数字でなくストーリー。誰がでも何をでもなくなぜが重要。ジョブを理解するということは知見を集めて、様々なことが密接に繋がった絵を作り上げていくこと、細かい断片に区切ることではない。
    ・ジョブを理解する思考実験
     1その人が成し遂げようとしている進歩は何か。求めている進歩の機能的、社会的、感情的側面はどのようなものか。
     2苦心している状況は何か。誰がいつどこで何をしている時か。
     3進歩を成し遂げるのを阻む障害物は何か。
     4不完全な解決策で我慢し、埋め合わせの行動をとっていないか。ジョブを完全には片付けない商品やサービスに頼っていないか。複数の商品をつぎはぎして一時しのぎの解決策を作っていないか。
     5その人にとってより良い解決策をもたらす品質の定義は何か。また、その解決策のために引き換えにしてもいいと思うものは何か。
     これらに答えることでジョブを具体化できるようになる。
    ・イノベーターにとってジョブを理解するということは消費者が進歩しようとするときに、何をもっとも気にかけるのかを理解すること。どのメリットが不可欠で、どれが余計なのか。特定の状況における機能感情社会的側面を考えること。
    ・顧客があなたのプロダクトをなぜ選ぶか、その本当の理由を理解しているか。
    ・あなたのプロダクトは顧客が成し遂げようとしている進歩にどのような手助けができるか。顧客はどのような状況のもとで進歩しようとしているか。競合は何か。

    ・家の例 ダイニングテーブル、思い出を捨てることへの抵抗
    ・オムツ 夫婦関係や家庭生活への社会的側面での影響
     人の感情を動かす感情的側面。研究結果の裏付けで訴求することで成功へ。

    ・自分の人生や大切な人の人生で重要だが満たされていないジョブは何か。遂げようとしている進歩の機能的、感情的、社会的側面を具体的に考えてみよう。イノベーションの機会はどうか。
    ・自社製品の消費者ならどんなジョブを片付けるか。何が不十分か。
    ・プロダクトを消費していないのはだれか。そうした人のジョブは既存顧客のジョブとどう違うか。
    ・現場で顧客はプロダクトはどう実際に使われているか。どのような状況下でどんな機能的社会的感情的進歩を目指そうとしているか。。想定外の使われ方をしていないか。
    ・選択を行う際には二つの相反する力が綱引きをしている。新しい解決策に乗り換えようとする力、変化に対応する力。たとえ不完全でも知った悪魔の方が未知の何かよりはましということ。
    新しい解決策に惹かれる力が古いものへの惰性と新しいものへの不安を足し合わせた力よりはるかに大きくなければならない。機能しか提供できないとたやすく解雇され、感情的及び社会的側面に深く関わる解決策であれば解雇されにくい。ためらわせる力より雇用へ引っ張る力が大きくなければならない。顧客が達成しようとする進歩は文脈の中で理解しなければならない。
    ・ジョブを中心にしたイノベーションの考え方
    1ジョブの特定 ある状況下で個人が求める進歩を抽出。どのジョブも機能的感情的社会的側面があり、その重要性は文脈に依存する
    2求められる体験の構築 3つの側面を踏まえ、ジョブ遂行に伴う体験を構築する。購入時使用時の優れた体験が顧客のどこのプロダクトを選ぶかの基準となる。
    3ジョブ中心の結合 ジョブの周りに社内プロセスを結合し、求められる体験を提供する。ジョブと統合されたプロセスは模倣が難しく、競争優位をもたらす。

    ・ジョブの解決策は中核のプロダクトサービスだけで成り立つわけではない。障害物を乗り越えられるように購入使用に伴う体験を慎重にデザインしなければならない。ジョブをうまく片付ける解決策はどれもたとえ物理的な製品であってもサービスとして捉えられる。
    ・ジョブを的確に捕捉できれば会社のブランドをパーパスブランドに変換させることができる。パーパスブランドとは顧客が重視するジョブと自動的に関連づけて考えるブランド。顧客が重視するジョブと自動的に関連づけて考えるブランド。社外の人にとっては会社が何を体現しているのかを理解する指針、社内にとってはその意思決定と行動を導く指針。
    ・イノベーションのデータの3つの誤謬
     能動的データと受動的データの誤謬
     見かけ上の成長の誤謬
     確証データの誤謬
    ・受動的データは居場所を言いふらさない。探し出さねばならないもの。職務柄能動的なデータ(業務に関連するデータ)にとらわれ、振り回されがち
    ・既存顧客への販売や買収模倣による成長は見かけ上の成長。本来的なジョブのかいけつではなくとも強制的に成長させようとしているもの。中核のジョブを丁寧に解決していく状態とは正反対に位置する。
    ・解決するジョブではなく、売り出すプロダクトが自分たちの仕事を定義するかのように行動し始めてしまう。
    ・ジョブを重視した組織のメリット
     1明確な目的を共有し、意思決定を分散できる。ジョブにフォーカスした適切な決断を想像力豊かに自律的に下せる。
     2重要なことに資源を配分し、重要でないことからは資源を解放できる
     3社員のやる気を引き出し、彼らが好きなことをできるような文化を作り上げる
     4顧客の進歩、社員の貢献、意欲など重要な点を測定できる。
    ・企業の存在理由である解決すべきジョブの中でもっとも重要なものは何か。組織でどの程度理解されているか。企業から発信するミッションやメッセージにジョブが反映されているか。
    ・ジョブに関する注意。形容詞や副詞で説明しているのなら有効なジョブではない。明確に記述されている必要がある。一方で適切な抽象度が必要。

  • ①住宅中堅コンサルティングの例
    ・引っ越しの際の不安
    ・思い出のダイニングテーブル
    ⇒刷新ではなく、部屋を一部狭く、これまでの家具等を残せるスペース、一年間保証、刷新ではなく併存
    ・他社四倍売り上げ
    ②マットレス購入までのストーリー

  • 正確には未だ理解できず

  • 現在自分困っている課題に対して適切なプロセスを与えてくれる本だった。
    書評まとめる。

  • そしてイノベーションの核心は松下幸之助に戻る:
    「無理に売るな。
    客の好むものも売るな。
    客のためになるものを売れ。」

  • 衝撃の「イノベーションのジレンマ」の著者による20年間の思索の結果をまとめた「ジョブ理論」。

    「イノベーションのジレンマ」以降のクリステンセンを追っかけている人にとっては、どこかで聞いた話しなのかもしれない。

    あるいは、マーケティングの最近の理論の発展から見ると「当たり前」の話を整理しただけ、なのかもしれない。

    クリステンセンへの期待が大きすぎるのか、やや期待はずれという評価も多そう。

    私は、「イノベーションのジレンマ」以外は読んでいないし、マーケティングより経営戦略論を中心に本を読んでいるせいなのか、素直にかなり面白かった。

    「イノベーションのジレンマ」が、どちらかというと、「どうして破壊的イノベーションに負けてしまうのか」という「負ける」サイドに立っていた本であったのに対して、こちらは「どうしたらイノベーションが起こせるのか」という「勝つ」サイドにたった本。(にもかかわらず、表紙の帯には、「なぜ、あの商品は売れなかったのか?」と書いてある。日本人って、やっぱり、「こうしよう」というより「なぜダメか」にフォーカスするのが好きなんだね〜〜〜。)

    要約すると、顧客のニーズではなくて、具体的な「片付けるべきジョブ」にフォーカスすることによって、イノベーションが運任せでなく起こせる、ということかな。

    ということは、組織も「ミッション」ではなくて、具体的なジョブにフォーカスすることで、一人一人の自発性が促せる、というになる。

    しばし、この「ジョブ」というメガネを通してものを見てみよう。

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