愛の陰影 (MIRA文庫 GH 1-2)

  • ハーパーコリンズ・ジャパン
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感想 : 11
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  • Amazon.co.jp ・本 (538ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784596913883

感想・レビュー・書評

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  • 物語の舞台はフランスのルイ15世の時代
    農民から、小姓になり、被後見人のレディーになり、最後は公爵夫人になるレオニー。
    小姓として跪いていた姿と、逆転して、公爵が跪くラストは感無量の読後感
    次第に成長していく彼女と、崇拝する娘からの視線に悪魔の素顔を見せたくない彼の気持ちを、行間から読み取る作業が読者に要求されます。
    観劇するような位置から読む物語であり、ロマンス?と首をかしげたくなるくらい、二人の間が遠いことを念頭に

    「ぼくは兄さんにほれたね」同意
    http://books117117.blog110.fc2.com/blog-entry-3202.html

  • 40歳の悪魔公爵 * 19歳のワンコ系娘
    あまりに素晴らしすぎて再読必須。古典とは思えぬ斬新っぷり。

  • ロマンス小説というくくりで販売されていますが、それを理由に手に取らないのは損です。歴史小説が好きな人なら読んで損はありません。風俗習慣の描写なら、他の歴史小説よりも堪能できるくらいです。時代考証の綿密さも見逃せません。お話自体の素晴らしさはまえがきのステファニー・ローレンス氏、あとがきの訳者後藤美香氏が語っていることに付け足すことはありません。この本は睡眠時間を大分私からうばっていきました。

  • これぞロマンス。冷淡で悪魔と呼ばれる公爵と、無邪気で天然なヒロインの物語。エロスではなくロマンスです。かなり古い作品ですが、年の差、身分差、男装など、基本がギュっとつまっています。色っぽい描写などこれっぽっちもないのに、みごとに全編萌えさせてくれます。今活躍中のロマンス作家さんたちが影響を受けた作品なんでしょうね。

  • 40歳英国公爵+19歳仏国農民の娘(実は…)[more]<br /><br />いやあ、ヒーローがいいわ!生まれつきのお貴族様で、自分のせいで他人がどうなろうと知ったこっちゃない。<br />ヒロインは可愛いっちゃ可愛いが、鼻につくというか「それはどーよ?」な所もある。でもヒーローに対してだけは健気でいじらしい。<br />脇役たちとの会話もくすりと笑えるし、ストーリーも穴がありつつも面白かったけど、とにかくヒーローが良かった。何を考えてるかわからないという点は、一昔前のハーレヒーローに近いかな? でもアレらよりはわかるというか人間味がある(笑)いや、人間味があるように変わっていく話だな。ヒロインに対し、小僧→おちびさん→娘よ、と変わる呼び名もいい。<br /><br />まえがきはステファニー・ローレンス。<br />続編は『<a href="http://www.amazon.co.jp/%E6%82%AA%E9%AD%94%E5%85%AC%E7%88%B5%E3%81%AE%E5%AD%90-MIRA%E6%96%87%E5%BA%AB-%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%83%BC%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%83%83%E3%83%88-%E3%83%98%E3%82%A4%E3%83%A4%E3%83%BC/dp/4596914559/ref=sr_1_1?s=books&ie=UTF8&qid=1314116604&sr=1-1" target="_blank">悪魔公爵の子</a>』。<br /><br /><blockquote>内容(「BOOK」データベースより)<br />18世紀パリ社交界。冷酷と名高いエイヴォン公爵がある日ともなってきた美しい側仕えの少年に、人々は目を奪われた。少年の名はレオン。彼はパリの裏町で兄の暴力から救ってくれた公爵を神のように崇め、全身全霊で忠誠を捧げていた。そのレオンには秘密があった。わけあって少年のふりをしているが、本当はレオニーという名の少女なのだ。だが、その時のレオニーは知る由もなかった。最愛の公爵が、彼女の性別どころか本人も知らない出生の秘密まで知っていることを。そして、彼女を復讐の道具に仕立て上げようとしていることを。</blockquote>

  • 全然期待してなかったのにすごく面白かった。古典作品、古風な表紙、堅い題名✖だろうと思ってました。『悪魔公爵の子』のレビューを見てシリーズなら評価も高いし読んでみるか…で、読んで良かった。明るく魅力的なヒロインも良かったし(何故公爵を突然出会った時から崇拝するの謎だわあ)、放蕩者の冷静で動じない公爵も好みですね。現代に書かれて官能シーンがあったら5★だったね。
    ただ、かぎ煙草を吸うのと、香水入りのハンカチを振り回すのはイマイチですね。古さを感じたのはその辺ですね。他のG・Hも読んでみよっと。

  • ヒストリカルの始祖が織りなす愛の物語、ということで読んでみました。
    80年以上前の作品とのこと。でも楽しく読めた!

    まず設定が面白い。
    ヒロイン:レオニーの喋り方が可愛い!
    ヒーロー:エイヴォン公を閣下と呼んで、崇拝するレオニーが可愛い!

    三人称で書かれており、新鮮。ヒストリカル好きなら読んでおくべきというのも納得の一冊。

  • ん〜〜〜、あまり内容覚えてないけれど、期待してしまったのか、特に面白いと感じず。

  • ヒロインの性格がとんでもなくて好き。

  • ロマンス小説の古典のひとつ。やはり小説にも時代性が出てくるのか、私には合わない感じでした。

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著者プロフィール

1902年、英国ウィンブルドン生まれ。1921年にThe Black Mothで作家デビュー。歴史小説やスリラー、ミステリと幅広い執筆活動を展開し、日本でも「悪魔公爵の子」(1932)や「紳士と月夜の晒し台」(35)、「グレイストーンズ屋敷殺人事件」(38)、「令嬢ヴェネシア」(58)などが訳されている。1974年死去。

「2023年 『やかましい遺産争族』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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