- Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
- / ISBN・EAN: 9784596915788
作品紹介・あらすじ
見知らぬ土地でお金もなく、これからいったいどうすればいいの?老婦人のコンパニオンをしているサリーは、ようやく決まった次の勤め先を訪ねたところ、雇い主が亡くなったと知らされ目の前が真っ暗になった。馬車の運賃を払った今、乏しい蓄えは底をつき、宿代さえない…。サリーは途方に暮れ、最後の銀貨を握りしめて紅茶を頼んだ。すると、見知らぬ紳士が声をかけてきた。困り果てた様子の彼女を放っておけなかったという親切な貴紳、海軍提督チャールズ卿は、サリーの話を聞くと驚くべきことを申し出た-彼との結婚を。
感想・レビュー・書評
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海軍を退役後、姉たちのお節介にウンザリして妻を見つけようとしていたチャールズと、夫と子供を亡くし、職も見つからず途方に暮れていたソフィ。チャールズが声を掛け、便宜結婚をする事になった。45歳と32歳。大人な2人が便宜結婚の陰で密かに感情を高めていく。お互いに「これは大目に見て」と言いつつ触れ合っているのが微笑ましい。海を捨てきれず、目的を持てないチャールズと、元夫の、無実ではあるが背負った罪を隠さねばならないソフィアの気持ちが丁寧に書かれていた。
言葉と鉤型の義手をチャーミングに使いこなし、妻に毎朝紅茶を運ぶチャールズ。ソフィが隠していた元夫の事を知り、当然激怒するが、直後に見せた優しさと愛情深さと後悔の涙がたまらなかった! -
素敵な作品だったとは思うのだけれども・・・。
ヒロインの秘密が、ヒーローの執事の嫉妬によって暴かれ、海軍省まで話が上がってとんでもないことになり・・・。
そしてヒロインにメロメロだったはずのヒーローの、その修羅場の言動があんまりにもひどくて、本当に、本気の涙が止まらなくて・・・。つらかった・・・。
ヒロインの手紙もつらくて胸が痛くて。
そこまではハートフルな感じで概ねストーリーが展開してきていただけに、本当に読むのが辛くて。涙なくしては読めなかった・・・。
だからその分、評価の☆は低めで。 -
他の作家とは違った歴史的背景への深い彫込みと、清楚でハートフルなヒストリカルロマンスを描くカーラ・ケリーの作品です。
愛憎と葛藤の情熱的でホットなシーンをふんだんに盛り込んだ昨今のエンタメ的なロマンスとは大きく方向性が違うのでご注意。
笑いあり涙あり。ぎこちないながらも愛を育みあう二人が、もどかしくも痒くて良いです。
そんな二人の周囲を取り巻く人々も興味深く、隣人がおとずれたことのないユダヤ系の差別的な背景や、海軍のお家事情など、歴史的に苦い部分も盛り込まれ、夢見がちなロマンスとはひと味ちがうと感じることでしょう。
拾われるように花嫁となったサリーが、夫に秘密にしていたことで、ラストに大きな山場を迎え、私的に涙が止まらなかった。
是非一読。長く記憶に残るロマです。
あらすじなど下記
http://books117117.blog110.fc2.com/blog-entry-4820.html -
辛い過去を背負って明るく生き抜くサリー。おしあわせに。
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4.2
いいおはなし。
婚期を逃した45の元提督ヒーロー。いろいろと迂闊である。
ソフィはいい嫁さん。
元夫と子供が報われないのがつらい。 -
退役海軍提督*極貧未亡人
とってもLoveLoveな2人だったのに、急なヒステリーを起こしたヒーローは減点! 常に一気読みのカーラ・ケリー♪