長英逃亡

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著者 : 吉村昭
  • 毎日新聞社 (1997年7月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (631ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784620105703

長英逃亡の感想・レビュー・書評

  • 教科書でおなじみの高野長英が逃亡生活を送っていたとは。
    彼はどうなってしまうのかとページを捲る手が止まらなかった。
    結果が知りたいあまりに季節のうつろいなどの描写は読み飛ばしてしまった。
    運が悪いといえばそれまでだけれど、
    そんな状況でも必死に生きようとした長英の信念がすさまじい。
    最後には顔まで焼くなんて。
    そして、長英を匿い支えた人たちの心意気もすばらしかった。
    驚いたのは、江戸時代の捜査機関が意外なほど緻密で行き届いていたこと。
    地方まで張り巡らされた捜査網を6年間も逃げ延びた長英は、ある意味運がある人だったのかもしれない。

  • 長英逃亡を読んだ。非常におもしろかった。

    蛮社の獄、という歴史事象は、学校の授業で習ったような気もするが、今回初めて、歴史的な位置づけがわかった。

    幕末は大きな時代の転換期だが、その転換期の前触れ的な時代に、江戸幕府体制の温存のために、外国の事情に通じた知識人を弾圧したのが、蛮社の獄である。

    その蛮社の獄で、蘭方医高野長英は、投獄される。

    高野長英が死ぬのは、嘉永3年。
    幕末、という明確な時代区分はないが、アメリカペリー艦隊が日本に来航したのが、嘉永6年。だいたいこの頃からが幕末のスタートである。

    高野長英は、生まれるときが早かった。もう少し遅く生まれていれば、大いに活躍したであろうに。この点、彼にとっても、日本にとってもまことに残念である。

    なお、読んだ本は単行本ではなく、図書館で全集を借りて読んだ。

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