長英逃亡

著者 :
  • 毎日新聞出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (631ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784620105703

感想・レビュー・書評

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  • 教科書でおなじみの高野長英が逃亡生活を送っていたとは。
    彼はどうなってしまうのかとページを捲る手が止まらなかった。
    結果が知りたいあまりに季節のうつろいなどの描写は読み飛ばしてしまった。
    運が悪いといえばそれまでだけれど、
    そんな状況でも必死に生きようとした長英の信念がすさまじい。
    最後には顔まで焼くなんて。
    そして、長英を匿い支えた人たちの心意気もすばらしかった。
    驚いたのは、江戸時代の捜査機関が意外なほど緻密で行き届いていたこと。
    地方まで張り巡らされた捜査網を6年間も逃げ延びた長英は、ある意味運がある人だったのかもしれない。

著者プロフィール

一九二七(昭和二)年、東京・日暮里生まれ。学習院大学中退。五八年、短篇集『青い骨』を自費出版。六六年、『星への旅』で太宰治賞を受賞、本格的な作家活動に入る。七三年『戦艦武蔵』『関東大震災』で菊池寛賞、七九年『ふぉん・しいほるとの娘』で吉川英治文学賞、八四年『破獄』で読売文学賞を受賞。二〇〇六(平成一八)年没。そのほかの作品に『高熱隧道』『桜田門外ノ変』『黒船』『私の文学漂流』などがある。

「2021年 『花火 吉村昭後期短篇集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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