レディ・ジョーカー〈上〉

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著者 : 高村薫
  • 毎日新聞社 (1997年12月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (426ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784620105796

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レディ・ジョーカー〈上〉の感想・レビュー・書評

  • ビール会社、新聞社、警察、どんな職業でも働く男(できる男)ってカッコいいな思ってしまいます。

  • ・・・ああ・・・高村女史の本読んでると、今流行の作家さんたちの
    作品、吹けば飛ぶようだ・・・・(すみません

    助手さんたちもたくさん抱えてらっしゃるんだろーけど、
    ほんっとーに突っ込みどころが無いというか、色んな物事を完璧に勉強されているというか・・・。
    だけじゃなく、彼女のすごいところは、美術や、クラシック音楽などにも造詣が深いということ。

    彼女がクリスチャンだということにも通じるのかもしれないけど
    描く人物のひとりひとりが、ストイックで、静謐で・・・
    特に合田刑事。ううう(萌)
    彼女の出世作「マークスの山」でも大活躍だったけど・・うう(悶)

    合田刑事だけじゃなく、実に人物の描き分けがうまいし、饒舌。

    情景描写や、人物描写も隅々までされているので、まるで映画を観ているようです。

    ただ、さらっと読めないので、読み始めるのに一呼吸いるんだよねw
    今回、株の話がかなり出てくるので、ちょっときつかったっすw
    (株雑誌出してる出版社にいたくせに未だによくわからん世界だw)

    でも本当に勉強になるし、見事に「完璧な別世界」を魅せてくれる、稀有な作家です・・・愛して止みません。

  • 競馬を通じて集まる5人、戦前の労働運動、大手ビール会社社長。
    マークスに引き続き読んだが、照柿を飛ばしているので合田刑事の現状について「?」だった。
    合田刑事の苦悶・苦境、さまよえる精神を反映しているかのように、切れが悪い。
    この話の中では誰も痛快で無敵なヒーローはいなくて、どのキャラも苦悩し、迷い、決断するが、無力でがんじがらめで無様で、低調。

  • 私の中ではこれは文学。
    合田シリーズの中ではこれが間違いなく傑作だと思う。
    何度読み返したかわからない。
    どなたかがレビューされていましたが諦観と怒りが混ざり合ったタイトル、これも秀逸。

  • 企業恐喝をテーマに「人間」を描いた傑作。

    上・下巻、おまけに各ページ(イントロは違ったような気がしますが)上・下段あるという恐ろしいボリュームの小説ですが全く苦になりません。
    当時の編集者にグリコ・森永事件関係の担当者がいた事もこの小説を書くきっかけになったそうです。犯行の手口等は実際の事件の手口をなぞったものになっています。
    そのあたりがあまりにリアルに描かれているため作者は実は実行犯の関係者ではないだろうかと思えてきます。企業恐喝をテーマにしたサスペンス小説なのですがその他にも部落問題や警察組織内の軋轢やその他もろもろのサブテーマ(決して軽くはない)を描いています。非常に重たいテーマを一気に読ませる筆力はさすがです。

  • 代表作の1つ。
    グリコ森永事件を思わせる社長脅迫事件の真相は…
    脅迫する側の一味も人間味溢れています。
    合田と義兄の加納との間にもある結末が?

  • 主人公の合田はもちろんその仲間(上司、同僚)も多士済々で第一級のエンターテイメント大作です。

  • 合田雄一郎シリーズ三作目。分厚い上下巻で二段組なので、読了までに結構時間をとられましたが、大満足でした!!

    毎度のことながら、男たちの働く現場を、よくここまで詳細にリアルに描けるものだなぁと、高村さんの取材力に驚かされます。
    今回は警察以外に、国内最大手ビールメーカーと、新聞社が主な戦場になっています。

    上巻途中まで、犯人グループが、どう集い、どう計画を立てるか、一人の老人の視線を中心に描かれていきます。
    その後は、誘拐・解放され、裏取引に応じるよう脅迫を受ける社長、蒲田署に移動になった合田雄一郎刑事、事件を追う新聞社の根来記者の3人の視点で物語が進みます。

    企業への脅迫は、応じても拒否をしても大きなリスクを負わざるを得ません。
    その現場での役員たちの葛藤が、緻密に語られています。

    もちろん、合田と義兄・加納との仲もかなり進展(?)して、重苦しい事件の合間合間に加納が出てくるとほっと癒されます。

  • あの「怪人21面相」が登場する「グリコ・森永事件」に想を得て描かれた長大小説。 膨大な取材に基づいて描かれた本作は、事件に関する本等を読み込んだ人々にとっては驚愕の連続かもしれない。 小説の姿を借りながらも読後リアルな怖さがなかなか抜けなかった・・・ 

  • 合田と加納が出てくるシリーズの完結編でしょうか?
    彼らの関係性が明確に表現されている回かも。
    ちょっと感極まりました、終盤の勢いに。
    呑み込まれます、それぐらい力のある作品だと思います。

  • おもしろすぎてどうしよう!早く読み進めたいのに、ゆっくりじっくり舐めるようにずーっと読んでいたい。<br><br>それにしても雄一郎と義兄の関係が気になって気になって仕方がありません。

  • 企業恐喝事件を容疑者、企業側、警察、マスコミなどさまざまな視点から描く。人間関係が複雑に絡み合い、重厚かつ細密な描写で物語にどんどん引き込まれていく。

  • 上巻は何か月もかけて読んだけど下巻は一晩で読んだ。世界のどうしようもなさがどうしようもないまま書かれて、あのラストには泣いた。

  • 何年も前から読もう読もうと思いつつやっと読み出した1作。さすが高村 薫といった感じの作品。
    この作品はおもしろい。オススメです。

  • 最近読み返してやっぱり良いなぁと思った。
    時間と、この事件に関わる人々のこころが、実際に存在するかのように感じられる。
    人が歩いていくということとは。残せることとは。
    切なくなるし、どきどきするけど決して甘くないところが好きだ。

  • 物凄く冒頭あの部分で手間取った私。これでも古典が得意だった…らしい。

  • 一言で言うと、長い。
    ですが、臨場感溢れる文章は、やはり飲み込まれてしまいます。

  • 最後の一行までどこをとっても非の打ちようのない緊張感と重厚さがある話。三部作の最終話にふさわしい仕上がり。

  • 一生に1回は読んどくべきでしょう。

  • 以前から読みたかったレディ・ジョーカー(作者:高村 薫)。
    高村 薫の作品は「マークスの山」を読んでいてストーリーの構成力に感動したけど、このレディ・ジョーカーも同様素晴らしい。

    1兆円企業のビール会社が1947年の怪文書の発覚と部落出身者の父を持つ大学生の就職内定取消しが、ビール会社の社長誘拐につながり現金要求という脅迫が企業を襲う。

    この小説は単なる犯人達と企業側の葛藤だけでなく、警察内部の軋轢や事件を追う新聞記者、政治と裏社会の現実を卓越した筆致で丹念に描いていて読み応え十分である。

    手に汗握るジェット・コースター的な派手な展開はないが、事件に翻弄されながら登場人物達が過去の自分と訣別し、決断をしていく過程の描写に僕は引き込まれた。

    上下巻併せて869ページに亘る長編小説のため、じっくり腰を据えてゴールデン・ウィークに読む本としてはお薦めの作品です。

    映画化されているけど、ちょっと分かりにくいというのが僕の感想。もし、映画を観るなら小説を読んでからの方がいいと思う。ストーリーを追うよりは俳優達の演技、特に半田修平役の吉川晃司はニヒルでハマリ役だったと思う。

  • 高村薫は散々難しいとか重いとかいわれてる気がするんですが(笑)私的にここまではぶっちぎりでエンターテイメントでした。すごい。

  • 第52回(1998年)毎日出版文化賞受賞作。

    競馬仲間がそれぞれの思惑から、大手ビール会社に20億もの現金を要求。
    ビール会社内にも総会屋との関係やその他複雑な事情があるため、警察を欺き、犯人側の要求をのむハメに。
    実際にもこういうことってあるのかな、とちょっと背筋が寒くなるようなお話です。
    この本もまた、読破するまでにかなりの時間を費やしましたが、加納祐介検事のおかげでなんとか最後まで読み終えました(笑)。
    加納検事&合田警部補と言えば、先に読んだ『照柿』(←ここには感想を載せていませんが)にも登場しているんですよね。
    『照柿』は私的にはう〜ん…といった感じだったので、流し読みでしたが、『レディ・ジョーカー』を読んだ今では、『照柿』での加納さんが気になり、ちょっと読み返したい気分でもあります。

  • 映画化に興味があったので。。。

    この本は推理小説だと思うが登場人物の描写が最高である。市井の人々の悪への欲求が自然に描かれていて、実にいい。企業・警察といった大組織の中での各登場人物の葛藤も実に面白い。読んでない方、是非読んでください。

  • ビール会社社長誘拐事件。それに絡んだ犯人・警察・企業・報道のお話です。
    2004年冬に映画化されました。
    序盤は読むのが大変(高村氏のノリに乗るのが)でしょうが、波に乗るとものすごい面白いと思います。

  • 2回目のレビューです。
    2回目なのに、ほとんど内容を覚えていませんでした。
    1回目はなぜかあまり内容が面白くなかったのかもしれません。

    こういった小説はジャンル的にほとんど読みませんが、
    とにかく面白い。
    登場人物の描写が細かく、みんな現実にいそうな人ばかり。
    どういった結末を迎えるのか、楽しみです。

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レディ・ジョーカー〈上〉の作品紹介

人質は350万キロリットルのビールだ-業界のガリバー・日之出麦酒を狙った未曾有の企業テロは、なぜ起こったか。男たちを呑み込む闇社会の凄絶な営みと暴力を描いて、いま、人間存在の深淵を覗く、前人未到の物語が始まる。

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