ダイスをころがせ!

著者 :
  • 毎日新聞出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (459ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784620106540

作品紹介・あらすじ

事業失敗の責任を押しつけられ嫌気がさし、総合商社を辞した駒井健一郎。元中央新聞記者で、故郷・静岡県秋浦市からの衆院選立候補を決意した、健一郎の高校陸上部での親友にして恋敵・天知達彦。二人は、理想と、ある目的とを胸に、徒手空拳でコンビを組んだ。夢と情熱にほだされて、応援に立ち上がった同級生たち。私たちが手にしているダイスを、今こそころがそう-この国を変えるために。そして自分を変えるために。1999‐2000年、宙ぶらりんだった「34歳」たちが、衆院選を舞台に"第二の青春"を燃やし尽くそうとしていた…。

感想・レビュー・書評

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  • 学生の頃に読みました。
    たしか、ノベルズと同じ2段式で、なかなかボリュームのある量でした。
    選挙のイロハを知ることができ、当時はタメになることが多くありました。
    選挙についてだけでなく、様々な問題に直面したりと色々楽しめました。
    ただ、色々ありすぎて、最後がどうだったかのか正直あまり覚えていません。
    でも、熱き男たちの青春感があったことは印象に残っています。

  • 選挙する側の視点で書かれた作品は今まで読んだことなかったので新鮮な感じ。

  • 30歳中盤で会社を辞め失業した主人公を、高校時代の同級生で元新聞記者が秘書として誘い国政選挙に立候補する。「ダイス」とは皆んなが持つ1票の選挙権を指す。どこの政党にも属さず、無所属で立候補することがとても大変のなのが分かる。面白い。

  • 内容(「BOOK」データベースより)
    事業失敗の責任を押しつけられ嫌気がさし、総合商社を辞した駒井健一郎。元中央新聞記者で、故郷・静岡県秋浦市からの衆院選立候補を決意した、健一郎の高校陸上部での親友にして恋敵・天知達彦。二人は、理想と、ある目的とを胸に、徒手空拳でコンビを組んだ。夢と情熱にほだされて、応援に立ち上がった同級生たち。私たちが手にしているダイスを、今こそころがそう―この国を変えるために。そして自分を変えるために。1999‐2000年、宙ぶらりんだった「34歳」たちが、衆院選を舞台に“第二の青春”を燃やし尽くそうとしていた…。

  • 熟練の技です。

  •   選挙戦の話は、まあおもしろいけれど、やたらとこだわる高校時代の恋の話がまたその話かという感じでいやだった。健一郎の家族の問題もあるし、達彦のおじいさんの話にマキの夫。あれもこれも詰め込みすぎてなんかどれも中途半端な感じになった。サキにこだわったのは、最後にまとめがあったけれどなんだかなあって感じだった。

  • 【ダイスをころがせ!】 真保裕一さん

    バリバリの商社マンだった駒井健一郎。
    彼が手がけた秋浦市の老人ホームの建設計画が着工目前で白紙撤回とな

    り、彼は責任を取らされ子会社への出向を命じられた。この出向は彼の

    プライドを甚く傷つけた。彼は会社を辞め新しい職を探していた。
    そんな折、健一郎は旧友・天知達彦に呼び止められた。彼は勤めていた

    新聞社を止め、次回の衆議院選挙に地元の秋浦市から出馬するという。

    そして、達彦は健一郎に自分の秘書になってもらえないかと持ちかけて

    きた。無所属で出馬する達彦に健一郎が中心となり旧友を集め素人集団

    で選挙戦に挑むコトになった。。達彦は秋浦市の不明朗な会計にも切り

    込むコトも公約に掲げた。
    かつて一人の女をめぐったライバル同士の達彦と健一郎。
    苦い思い出に引きずられながら、またある面、疑心暗鬼になりながらも

    力をあわせて選挙戦に挑む。そして、選挙戦を戦う中で仕組まれた市の

    公共事業にもつきあたる。。この公共事業は達彦が新聞社を辞め、健一

    郎が商社を辞めるきっかけとなった事案だった。



    読みやすい本で面白かったですが、先に読んだ3冊に比べると見劣りするかな。。個人的な感覚で順番をつけるとすると、「デパートへ行こう」「ローカル線で行こう」「ホワイトアウト」「ダイスをころがせ」の順になりますね。。

  • 選挙を これだけ 丁寧に書くのは おもしろいですね。
    選挙制度の矛盾が 緻密に書かれている。
    無所属で立候補する というのは 並大抵ではないことをしる。

    天知達彦 東大卒 新聞記者・・・・が 無所属で立候補する。
    故郷の静岡県秋浦市で 老人ホーム計画の内実を暴いたが
    その老人ホームが 大型開発に変更される・・・
    真実は どこに・・・・。
    理想をもって 正々堂々と戦おうとする。

    高校のとき ライバルだった コマケン に秘書として手伝ってほしいと
    依頼する。
    コマケンも 商社から 子会社に飛ばされ リストラにあっている。
    家族を 東京に残して 故郷に戻り・・・・
    なかなか大人になれない 自分を いらだたしく思っている。

    達彦のおじいちゃんだった 祖父が 静岡県知事だった。
    しかし、疑いをかけられて 辞職している。
    そのなぞを 個人的にも明かしたいと思う。

    選挙は 自分だけでなく 自分の家族の歴史も
    明らかにされていく。それは やむをえないことだ。

  • 選挙に出馬した友人を支える中年男の青春ストーリー

    ミステリーを交えながら、選挙という一世一代の大ばくちにでる。

    詳細は、、、覚えてない。

  •  選挙を題材にした小説。十年も前に書かれた小説で、若干古くさく感じる点があった。綿密な取材をし、現実に即した小説を書く作家なので、時の流れは辛いものがある。リアリティーを保つためか、当時の政治状況をそのまま物語に持ち込んでいるので、現在の感覚で読むとお話自体がどうも安っぽく感じてしまう。まったくの素人が国政選挙に打って出るという例も、現在では珍しくもなんともなく、実際素人が政治家をやっている。
     それはさておきこのころの真保裕一は東野圭吾と双璧って感じだったんだよな。今はちょっと差が付いちゃったけど。最近では歴史小説などもお書きになっているようだが、まったく食指がのびない。『ダイスを転がせ』も読みものとしてリーダビリティーがあるし、ふつうに面白かったけど、まさに熟練作家のやっつけ仕事という感じで、連載小説にありがちな焦点の絞り切れていない散漫なストーリーになってしまっている。

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著者プロフィール

真保裕一(しんぽ・ゆういち)
1961年東京都生まれ。91年に『連鎖』で江戸川乱歩賞を受賞。96年に『ホワイトアウト』で吉川英治文学新人賞、97年に『奪取』で山本周五郎賞、日本推理作家協会賞長編部門、2006年『灰色の北壁』で新田次郎賞を受賞。他の書著に『アマルフィ』『天使の報酬』『アンダルシア』の「外交官シリーズ」や『デパートへ行こう!』『ローカル線で行こう!』『遊園地に行こう!』『オリンピックへ行こう!』の「行こう!シリーズ」、『ダーク・ブルー』『シークレット・エクスプレス』『真・慶安太平記』などがある。


「2022年 『暗闇のアリア』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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