黒龍の柩 下

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著者 : 北方謙三
  • 毎日新聞社 (2002年9月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (376ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784620106618

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黒龍の柩 下の感想・レビュー・書評

  • 新撰組は本当に好きですね~特に土方の生き方が僕には魅力的で彼の短い生涯が本当に羨ましくさえも感じる。駆け抜けるには良い舞台だったのかもしれない。でも、一軍の将としてもっと大きな舞台を与えられたら彼はどんな活躍を見せたのでしょうかね?

    さすが北方先生といいたいところは、僕の中では新撰組のエピソードの中では一番嫌いな山南の脱走のところなんですよね!そのエピソードに至るまでの土方と山南のやり取りを誰よりも美しく描いています。この部分がなんとも言えずにいい!世代は違えど簡単に仲間を裏切る行為とはなかなか出来ないことです。その中でありえそうな物語を作っていただいたことに感謝をしたいくらい。

    上下巻合わせて800Pほどの大作ではあるが、頭の中に次々と飛び込んできた寝る間も惜しんで2日間で読破しました。エンディングは僕の一番望む終わり方で読み終わった頃には笑みがあふれていました!

  • 蝦夷の地における新国家設立に向けて、慶喜、勝、小栗、村垣、土方が連携して動き出す。対する西郷が小物だったり、化け物だったり、小心者だったりと、かなり悪いイメージで描かれている。

    土方歳三というただの田舎侍が、漠然とした野心から京へ行き、新撰組へとなった。己がこれまで歩いてきた道と進むべき道を時代を見据えながら冷静に判断してきたはずが徐々に袋小路に追い込まれていく。近藤勇は、新撰組が京から江戸へ移った頃から己の死に場所を求めていたが、土方歳三はどんなに追い詰められても死ぬ為の戦いは行わなかった。そして、最期、土方歳三が派手に死ぬシーンがあるが、あれが替え玉だったという設定は中々面白かった。生きるという彼の考え方と替え玉は矛盾していないと思った。

  • 読了しました!
    唯一の難点が徳川慶喜を擁護しかねない
    ストーリーと解釈なのですが、まさかの作戦
    が幕末史の裏を見たようでドキドキです
    骨太な時代小説に感謝!

  • 歴史小説で、最後はだいたい予想ついていたのですが、いい意味で、やられたって感じです。

  • ――北方謙ちゃんが、土方を書く。かっこいいに決まってる。
    新撰組の流れについて説明するのは蛇足というものだろうから、あらすじは省略。
    初めてこの本を知った時の「かっこいいに決まってる」という印象は、読了後もそのまま残ったのこった。だって、「いかに(かっこよく)死ぬか」というのをテーマとして小説を量産している北方先生が、新撰組という「ロマン」や「美学」で満たされた題材を扱ったんだから。
    特に良かったのが一般的に敵対していたと言われる、土方と山南が実はお互いを理解しあった同士であった、という設定だ。フィクションならではの魅力に満ち、新撰組ファンにはたまらないところをつつきてきたものだ! 新撰組を滅ぼしたくないという土方の葛藤とそれを理解し、彼に手をかす山南。自らの死を無駄にしないなんて、まさに北方先生のテーマに触れているじゃないかっ。
    さらに沖田。土方と沖田の関係は、ほほえましさと名状しがたい悲しみを感じさせる。
    ラストは笑えたわらえた。まさかそうくるとはっ。エンターテイメントだ。

  • ちょっち土方カッコよすぎだな。実際は会津で3ヶ月くらい負傷療養してたはずだが。でも北方ワールド、堪能できた。

  • 見果てぬ夢。この夢は、美し過ぎたのか。だから、薩摩も長州も、それを認めることができなかったこではないか。
    京で、攘夷派の志士を倒し続けた自分に、美し過ぎる夢はふさわしかったのか。(362p)

    あるいは、こんな会話があった。

    「私は聞いたことがあります。この国にも、外国にも、民の血さえ見ること無く、権力の移譲がなされた歴史は無いと。いつか誰かが、それをたたえるはずです」
    「江戸と京だけは、戦火で焼いてはならん。それをやれば外国の介入がある。そう信じた自分を、私は否定する気はない。いまも、正しかったと信じている。しかし、夢もまた、正しいと信じて私が抱いたものであった」
    「薩長が、小さ過ぎました。自分たちが安心する国を作りたい。民ではなく、自分たちがと考えたのだろうと思います」
    「土方、私は生きられるかぎり生きて、この国の行末を見つめていこうと思う。願わくは、平和な国として大きくなってほしいと思う。薩長さえも、恨むまいぞ、土方」
    「はい」(320p)
    一方は土方歳三、一方は徳川慶喜である。

    北海道を独立国にする。「カムイ伝」でも、「男一匹ガキ大将」でも語られた「男の夢」が此処でも語られ、そして閉じられた。此処での夢の語られ方が私は一番好きだ。非戦の夢。しかし、それは決して夢物語じゃないと、私は思う。むしろ、弥生時代の国譲りから始まって、我々の伝統でもある。日本はかつて内戦でも戦争でも、一族郎党を殺し尽くす戦いをしたことは、殆んどない(例外は信長と南京、重慶だけだ)。だから、彼らの夢は正しい。あり得たかもしれない夢を描いただけなのである。

    土方歳三という、歴史の中では全く傍系の人物を通して、夢を描く。その手法は、やがて「水滸伝」「楊令伝」、そしておそらく「岳飛伝」に繋がって行く。

  • 上巻で石は動き始めました。下巻では転がるだけです。

    この「黒龍の柩」もまた例に漏れず、素晴らしくかっこ好い土方さんです。
    ”鬼”強いです。

    この小説の魅力は、両巻に渡って、もがき続ける強さを描いてることかなぁ。また味方となる登場人物が個性的で惚れる。勝海舟とか山南さん、ほんと素敵ですはい。(勝海舟は竜馬のことが好きだったんだろうなぁ、と余談です。)
    その割に、新撰組の隊長たちの出番のなさといったら。笑
    斉藤さんとかどこいったの??永倉さんも維新後までご存命ではあったらしいけど。

    不戦のため蝦夷に新しい国を造り上げる、美しい夢となってしまった夢と土方さんのお話でした。

    (最後は複雑な気持ちになりました。泣きそうにもなった)

  • 土方歳三の新撰組~箱館戦争時代までを描いた北方謙三による歴史フィクション。様々な野望を抱いた男達がぶつかり合い、戦略と謀略に満ち満ちた幕末の時代を描いた作品はどれも読んでいて血が滾る!中でも今作は土方歳三に焦点が当てられていたため、どちらかといえば倒幕派びいきの自分があまり知らなかった佐幕派の動きや心情等も「知る」事ができ、勉強になった。本著はあくまでフィクションであるが、様々な歴史的事件も色々な捉え方ができると再確認し、感心した。そして殺陣の描写も格好良かった。ただそれぞれのキャラクターの会話が冗長過ぎ、途中でしばらくだれた点が致命的。

  • フィクション部分がかなり多いなー、と思いつつ、ラストはびっくり。生き残った土方さんがどのような生き方をしていったのかがとても気になりました。


    個人的にはこちらの沖田さんがあまり好きになれなかったんですが何故かちょっとしか出てこなかった原田さんが切なくて好きでした。妻と子がいるけど実は子は自分の子じゃなかった…!なんてぶっ飛んだ設定でしたが(史実では原田さんの子です…よね?)
    とりあえず土方さん好きならば読んでみてもよいと思います!

  • 私はやっぱり司馬の燃えよ剣派なんだと強く感じた… しかし土方は本当に格好いいな。

  • 唖然。ただその一言に過ぎる。とにかく格好良い土方の姿が見られるが、ifが苦手な人にはオススメできない。

  • 長かった。よく読めたわ。
    わぉ~な展開だったけど、嫌いじゃない。

  • 「日本を2つに割る」

    江戸城無血開城の裏で進む、新国家樹立構想。

    それは美しすぎる夢なのか。


    〈みどころ〉

    ・幕軍の土方歳三、薩長の中村半次郎の一騎打ち

    「沖田さあは、まだ御存命でごわすか?」
    「病で死んだ。あんたと斬り合って、死なせてやりたかったよ」
    中村が、かすかに頷いた。

    - 歳三は、兼定の鞘を払った。

  • 上巻のラスト辺りからはもう箱館に向けて動く土方さんが主ですが、前半の土方さんに託す為に最期の力を振り絞る山南さんが格好良いです。そしてその時に託された事を元に夢に向けて動き続ける土方さん。様々な人が持つ夢に向けての思いが複雑で面白いです。生き続けようとする土方さんが良いです。

  • 2003年2月26日読了。以下、過去の日記から抜粋。

    北方版新選組、北方版土方歳三である。
    上巻は池田屋直前から鳥羽伏見直前ぐらい。
    下巻になると、舞台は京から北上する一方である。
    さすがハードボイルドの巨匠だけあって、ドライな文章。
    登場人物の台詞回しも格好良過ぎるほど格好良く、
    一言で言うならば、「こりゃ、歴史小説じゃないな」と。
    私の中の土方歳三像は司馬御大のイメージがちがちなのだが、
    それを差し引いて、客観的に判断したとしても、
    土方歳三はここまで冷めた人間ではないんじゃないかなぁ。
    もっと泥臭くて、もっと真っ向勝負な一面もあったはず。
    なんだか冷静過ぎるし、考え方が現代人くさいんだよなぁ。

    でも、いろいろ斬新な小説ではあった。
    たとえば、山南・土方の関係なんかは初めて読んだ形。
    慶喜の書き方なんかも、史実はともかくなかなか。
    これはこれでじゅうぶん面白かったし、
    逆に歴史小説が苦手な人は読み易いのではないかと思う。

  • かなり前に読んだ時は終わり方に疑問を抱いた記憶がある。
    また感じ方が違うことを期待して時間をおいて再読してみようと思う。
    表紙の切り絵が雄雄しく美しい。

  • 下巻、最後が特に個人的にイマイチ。不満。

  • 何で読んだんだっけ?

  • 最後が、今までにないパターンでちょっとびっくりしました。
    「夢」を追う。そんな土方さんも有りで。
    どの作品でも土方さんの強さだけは共通して徹底されていると思うのですが、表現は違えどそれがわかるシーンが一番たまりません。

    「俺は、二股口を通さんよ」

  • なんなんですか!!この、ものごっつ強い副長はぁッ!!!!!
    こんな強い男、護衛なんかいらないですよッ!!!
    中村半次郎と互角に戦ってますよッ〜〜〜!!!!!
    土方受の人が読んだら卒倒しちゃうくらいに、この土方さんは格好良いです!!
    はぁ〜、なんなんでしょうね、この土方さんは……。最強ぉ。
    そして、山南さん、漢ッス。土方と男の熱い友情を見せてもらいましたぁ☆
    忘れたらいけないのが、姫・慶喜vvvもう、姫!!決定ッ!!!
    可愛いです。儚いです。守ってあげたいです!!
    相馬と野村は名前が出てきただけのような扱いなんですが、まぁ、北方先生にはあんましこの二人の記述はして欲しくないので、良かったです。難を逃れた(-_-)ホッ。
    物語としては面白いと思いますよ。男のロマンです★☆★
    伊庭・星・春日などの美形が出てこなかったから華には欠けてますが、原田とか大石とかが良い味をだしてましたね。
    でも、あんだけはじめの方に出張っていた沖田の扱いが最後は
    そんな奴もいたなぁ、みたいな感じだったのが淋しかったです。
    もっと、沖田が病気で苦しんで、剣で戦い死にたかった…という描写が欲しかったかも。
    さらっと、気付いたら死んでいたもん。
    なにはともあれ、久兵衛が素敵でした。オリキャラ久兵衛、格好良かったデス!!!
    変態さんではありましたが、その壊れ方がなんともいえなかった。
    なんだかこんな微妙に素敵な変態さんに会えたのは久々かも。
    この小説の真の主人公は久兵衛です!!間違いありませんッ!!!

  • 下巻です。
    この上下は私の家宝になります。
    何故なら、サイン入りだから!!
    京都で並びました・・・幸せでした。
    文庫が出ているけれど、ハードを手放せない理由です。
    文庫の最後にある、解説も好きなんですが。
    だって同じところで頷いて、同じ幸せになるので。

  • 外国の植民地とならないために不戦を貫き、蝦夷地に新国家を樹立しようと夢見た人たちがいたなんて知りませんでした・・・
    もう少し決定が早ければ、ああ動いていればっていう結果が多く重なる境遇の中での土方は生き方は漢。

  • 土方メインですので、上下巻で函館まで行って下さいます。
    新撰組だと京仕舞いが多い中、これは完全に『土方』です。
    キリリとしてしゃっきしゃきした土方に燃え(萌え)たいかた必見。
    そして、西郷好きーにはちょっとキツイかもです。
    草莽枯れ行く先に読んでたので、岩倉具視犯人説(例の彼殺しです)に傾いてました。
    小栗や村垣パパ(杖下に死すで外子奮闘してます)も凄い描かれてて、感動ですとも。
    ・・・しっかし、大鳥さんを苦手になるな〜。ま、しょうがないのかな。

  • ●土方がもう男前で男前でもひとつ男前、と言う噂の北方版新撰組。坂本龍馬も天才にもホドがあるだろうと言うくらい天才。しかし、なにかと情けない男好きの私といたしましては、ちょっとおとこまえすぎて食指(・・・)が動かないのでした。●前半では、山南さんおステキです。勝海舟や小栗忠順等の幕府要人のおっちゃんたちも大変かっこよく、思わずああいう上司希望。めっちゃコキ使われそうですが。←ダメだろう・・・。●
    西郷ファン(と言うか全体的に薩長ファン)には、あまりお勧めできない小説でした。三谷版ドラマのファンには、さてどうだろう・・・?

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