香乱記〈中巻〉

  • 61人登録
  • 3.35評価
    • (3)
    • (4)
    • (18)
    • (1)
    • (0)
  • 2レビュー
著者 : 宮城谷昌光
  • 毎日新聞社 (2004年2月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (306ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784620106779

香乱記〈中巻〉の感想・レビュー・書評

並び替え:

表示形式:

表示件数:

  •  中巻に入って、というか、項羽が登場して(だと思う)、描写が丁寧になってきた。史書に現れない、人物の思考を辿っていくような描写。そこに筆者の人となりも反映されて、そこに厳しさと優しさとを感じるから、この人の作品が好きなのだと思う。上巻は、物語の基部を固めるのに一生懸命で、そこまで手が回らなかったのか? という好意的な見方もできるけれど、しかしプロの仕事なのだから、そういうことはできれば言いたくないなぁ。<br>
     物語の中心点がぶれ続けている、落ち着かなさがあります。田氏を当初中心に据えていたはずなのに、気がつけば史書に振り回されている。そんな感じがする。項羽と劉邦だったり、秦帝国の興亡だったり、古今いろいろなところで作品化されてきた、それらが筆者の頭の中でちらついて、振り回されているのではないか、と思う。読者も同じところに立てれば、そこに破綻はないのかもしれないが、同じところに立てない読者には、破綻しかない。小説とはそれでいいのか、という想いが沸々としている。

  •  田横を主人公とした小説の第二巻です。
     この巻の前半では、田氏兄弟の挙兵・斉王への登極、陳王朝の瓦解が描かれています。田横は、地位は将軍として遇されていますが、実質この時期から宰相同然の働きをしています。
     後半は田横が、魏の周市将軍に諮られて単身魏王の寝所に忍び込み、囚われの身になるが逆に魏のために起ちます。魏王(魏咎)が民の助命を申し出て自殺するのは田&#20747;が死後を付託する場面と並んで、名場面だと思います。後は、項羽と劉邦を中心とした各勢力の話へと移っていきます。
     最後のエピソードは、馬鹿の話でしたので二世皇帝がもうすぐ趙高に殺されるはずです。次巻はこのペースだと、随分圧縮して書かれたのではないかと心配です。宮城谷昌光氏の小説はそういう傾向が多々有りますので・・・・。

全2件中 1 - 2件を表示

香乱記〈中巻〉を本棚に「読みたい」で登録しているひと

香乱記〈中巻〉を本棚に「いま読んでる」で登録しているひと

香乱記〈中巻〉を本棚に「読み終わった」で登録しているひと

香乱記〈中巻〉を本棚に「積読」で登録しているひと

香乱記〈中巻〉の作品紹介

知・仁・勇、すべてを兼ねそなえた男・田横。始皇帝死後の大動乱期、幾多の群雄のなかで最も光彩を放った英傑の波瀾の生涯。

香乱記〈中巻〉はこんな本です

ツイートする