悪いことはしていない

著者 :
  • 毎日新聞社
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本棚登録 : 199
感想 : 45
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  • Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784620107325

作品紹介・あらすじ

大手企業リーロテックに入社して4年。真野穂波は、尊敬する上司・山之辺の秘書として慌ただしくも充実した日々を送っていた。ところが、ある日、同期の亜衣が突然失踪した。彼女のブログには「会社の上司にホテルに連れ込まれそうになってショック…」と最後の書き込みが。穂波は山之辺を疑い始め、亜衣の部屋を訪ねる。そこには、いつか見た光景-ピスタチオナッツの殻が散っていた。

感想・レビュー・書評

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  • 悪いことはしてないけど、いいこともしてないような…
    ちょっとできるけどそれほどでもないのに、大手企業の部長の独立で引き抜かれる穂波は発展途上の磨けば光るかもしれない女子ではあるんだけど、行動するけど自力で考えつくさなくて、まあいいか…みたいな。
    穂波がいつか独立するわけじゃないから、こんなもんか、というところ。かな。

  • 社長秘書のを任された穂波は社長からの頼まれごとに日々奔走。残業ばかりで恋や私生活どころでない。
    同僚の亜衣。華やかな見た目と明るく社交的な彼女に心配されるも、穂波は決して仕事がきらいではない。仕事ができるだけでなく、穏やかな物腰の社長に好感をもっている。
    とはいえ、華やかな亜衣と彼氏もいない自分を比べて落ち込むことも。明るく励ましてくれる事務友達の淳は大人の女性で愛の憧れの的。ある日突然無断欠勤した亜衣。自宅を訪ねても誰もいない。
    行方不明の亜衣が訪れた場所を突き止めた亜衣。温泉宿で穂波は彼女から思わぬ告白を受ける
    第2章。社長に見込まれて彼の新会社に転職。するも以前の会社とは規模も仕事内容もさえない。格好良かったはずの社長もおじさんくさくなり、仕事に集中できない自分を叱咤しながらも悶々と過ごす。ある日から起こり始めた不気味な事柄。ストーカ疑惑に、植木鉢の落下。その犯人と?
    キャリアーウーマンの穂波の一見平凡な日常に引き込まれる

  • 臨時秘書として颯爽と働く二十六歳の穂波の充実の仕事模様や食事やスポーツクラブの年上女性との交流が楽しい。華やかな同期の亜衣が失踪したり、ストーカー被害に遭ったり。スカウトされた転職先では燻るのが残念。恋愛未満な人間関係が先の読めないカジュアルさ。失恋しても押せ押せな亜衣と受け入れる穂波に考え込む。

  • 女が女を好きになる。
    男が女に嫉妬する。
    大企業を退職してベンチャーに転職。
    大企業に未練たらたら。
    うん、悪いことはしてないね。

  • これはミステリ…なのかなあ?ミステリというよりはサスペンスタッチの読み物って感じ。けれど、この作者は高校生からOLなど、若い女性を書かせるとホントに上手い。リアルに「現代に生きてる」人間なのだ。なので、エピソードも「ぞっ」とするくらいりあるなものがある。この人の現代ホラー読んでみたいな。…すぐには手が出せないけど(^_^;)

  • 【あらすじ】
    大手企業リーロテックに入社して4年。真野穂波は、尊敬する上司・山之辺の秘書として慌ただしくも充実した日々を送っていた。ところが、ある日、同期の亜衣が突然失踪した。彼女のブログには「会社の上司にホテルに連れ込まれそうになってショック…」と最後の書き込みが。穂波は山之辺を疑い始め、亜衣の部屋を訪ねる。そこには、いつか見た光景―ピスタチオナッツの殻が散っていた。

    【感想】

  • ミステリーというよりも、ミステリー風味の一般小説といった感じ。
    主人公・穂波は、探せばどこかにいそうな女性だ。
    仕事に熱心で、適度にマイペースで、優しく友情にあつい。
    適性を認められて独立する上司に引抜を打診されたり、当たり前のように先輩のミスをカバーして感謝されたりもする。
    ここまでは、性格もいい普通の女性だ。
    ところが、妙なところが普通ではない。
    恋愛の対象として好きだと友だちに告白され、あまつさえ殺されそうになる。
    穂波自身は、恋愛対象は異性しか考えられないタイプである。
    なのに、結局ふたりの関係は友だちとして続いていく。
    相手は殺してしまいたいと思うほど、穂波を愛している人間だ。
    その強い思いに応えることは出来ない。
    気まずくなって距離を取るようになるとか、ふたりの関係が変化してもおかしくはないと思うのだけれど…。
    都合のいいときだけ、「友情」という名前で亜衣を利用しているように感じてしまった。
    友だちなんだから、これ以上はダメ!!
    そんな線引きをされながら傍にいる亜衣は、きっと辛かったと思う。
    それでも、好きだからそばにいたい。
    大切な人を守りたいし、役に立ちたい。
    亜衣の本当の気持ちを、穂波はどこまで理解していたのだろう。
    穂波に共感できなかったことが大きかったのかもしれない。
    いまひとつのめり込むことが出来なかった物語だった。

  • 26歳の『穂波』は営業アシスタントしているのだが、最近臨時で本部長の秘書を兼務している。仕事量は多く忙しいが、今までよりやりがいを感じられる仕事に面白みも感じていた。だが、同時に、私生活を楽しんでいる同期の友人を羨ましこも思っていた。
    そんなある日、その友人が会社を無断欠勤したまま姿を消してしまう。心配した穂波は、必死で彼女を探す。
    同じ女性の目線で書く、連続中編2編。


    他人から見て、どんなに充足している様に見えても、人は他人を羨ましく思ってしまうのかもしれない。
    ラストがそこまでいくとは思ってなかったけど、ありがちなテーマを上手に見せているなぁと感じた。
    2本目に入っている「デビル・ブラック」、こちらの方からタイトルはきているのだろうと思える。
    知らず知らずのうちに、他人を傷つけていることもある。こちらもテーマ的には珍しくもない。ただ、前の編は等身大と言う感じがしていたのに、こちらは登場人物がみな少しズレた感じがして気持ち悪かった。主人公もなんだかふらふらした感じになってしまったよう。
    それにしても、いくら不安だとはいっても、あんなことがあった友人と同居するのだろうか?最後まで気持ちが掴めずで、全体的には悪くなかったのにそこが少し残念。

  • 子どもっぽいというか、全てが中途半端。装丁の黄緑色が好きで読んだのであまり文句は言えませんが、他の作品を読んだ方がいいです。がっかりです。

  • 2014.3.16 読了

    読みやすかったけど、
    あまり 残らなかったかな?

    タイトル通り
    「悪いことはしていない」
    んだけどね。。。

    それでいいのか その生き方?
    みたいな?

    永井作品 ちょっと気になって
    時々 読んでるんですが、
    これは ちょっと物足りなかったかな。。。

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