パラドックス13

  • 5206人登録
  • 3.47評価
    • (350)
    • (704)
    • (895)
    • (234)
    • (57)
  • 733レビュー
著者 : 東野圭吾
  • 毎日新聞社 (2009年4月15日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (480ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784620107394

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

パラドックス13の感想・レビュー・書評

  • 世紀末、この世の終わり…的な物語は大好きなので
    これまでも
    たくさん観たり、読んだりはしてきた。

    …が、
    いつも用意されているのは安全な傍観者用の席であり、
    私は神の様に眺め、楽しみ、
    観賞後は目覚めれば消える(悪夢)を終わらせるかのように本を閉じ、
    (はい、おしまい。)

    しかし、東野さんが用意した箱舟には
    この世界に触れた全ての人間を強制的に乗船させる力があった。

    生き残っていけなかった世界に、取り残されてしまった数人の男女。
    性別、年齢、性格、上手い具合にばらけた人選は、
    この中の誰かに読者が自分を重ね合わせてしまう仕組みになっているのではないだろうか。

    命の存在が絶対許されぬこの世界の意志は
    生きたい、と必死でもがく(私達)から
    水や食料どころか、立つ地さえも奪って行く。

    本当に、人にはもう成す術はないのだろうか。
    ならば、何故彼らは生き残ってしまったのだろうか。

    13分の謎も面白かったが、極限の中で葛藤する人々の心の揺れ、がとても興味深かった。

  • 3月13日午後1時13分13秒を境に、世界から人が消えた。
    ごく少数の政府関係者と科学者のみが知る機密事項であった「P-13」現象。
    時空のひずみに落ちた10数名が東京駅で出会い、共同生活を始める。
    しかし、頻発する地震と大雨に、徐々に地盤は陥没し、道路は寸断され、行動が制約されるようになる…

    なぜ自分が、この世界にいるのか…
    天変地異が起きて世界に自分が取り残されたら。
    漂流教室や、7SEEDSや、ドラゴンヘッドみたいで、こういう設定にはそれだけで魅かれてしまう。
    この間、ロシアに隕石が落ちて、「7SEEDSな世界到来?」という妄想でいっぱいになったところだったので、とてもタイムリーな感じだった。
    (なぜ自分がそんな希少な存在になれると思えるのか不思議だけど、ときどきそういう想像しては「はわわ、私何もできない」とぶるぶる震えてみたりする。)
    ひとり生き残るのも怖いけれど、全くの赤の他人と生き残るのも怖い。
    疑心暗鬼に陥り、反目しあい、傷つけあうのでなく、前を向いて信じて助け合うことができるのだろうか。

    一気読み。でも最後が尻すぼみだった~~^_^;
    それから、誠哉の新しい国づくり構想があまりに唐突でついていけなかった(本人はずっと考えてたのだろうけど)。
    いやいやそこで持ち出す話かー?!そりゃそっぽ向かれちゃいますよ!

    おいしいコース料理を食べて、魚料理までは大満足だったのに、肉料理で「あれ?」と違和感を感じ、デザートはバナナひときれだった、みたいな残念感(笑)。
    もっと「面白かったあ!」と思って読み終えたかったなぁ。

  • 13時13分13秒からの13秒間に何かが起こると予測されるが、パニックを嫌き一般市民には伝えられない。そしてその時、世界から13人を残し人々が消えてしまう。相次ぐ地震、大雨、津波。首相官邸に逃げ込んだ彼らは、これがP-13現象だという資料を見つける。元の世界に戻るに為には・・・
    SFというよりは、人間ドラマ。国ごとにルール(法律)が変わるように、異常な世界では今までのルールは通じないということに悩み、葛藤する13人。言っていることは分かるが、自分だったらどう考えるか悩んでしまう。最後に少々疑問が残る箇所があたが、かなり整合性が取れているのはさすが東野さん。

  • 読み応えがありました。
    現代社会がみるみる壊れていく中で、10人の生存をかけて頑張る誠哉。
     普通なら絶望してしまう状況の中で、それでも最良の方法を探して、みんなを導こうという考え方には感動しました。
    「天は自ら助くる者だけを助く」という言葉が印象的で、最後にそれが立証された時にはすごく納得しました。
    ただ、何故一番頑張った誠哉が死ななければならなかったのか?
    それだけは腑に落ちない面が大きかったです。
     しかし、こんな物語を考え付く東野さんはやっぱりすごい。
     そして明るい未来を期待させる終わり方はとっても好感が持てました。

  • 面白かった。再度P-13現象が起こらなかったらどういうラストになっただろうか。ドラマ化したら視聴率取れそうな気がする。

  • タイトルのパラドックス13、は、ブラックホール等の影響で、特定日時から13秒間、時間が消滅する、という現象。
    その場に遭遇してしまった人々のサバイバルストーリー。

    設定自体はSFでよくある設定。
    2009年刊行なので、阪神後東日本や熊本震災以前に書かれたものであるが、大震災が続いている中、限られた人数で残された場合、具体的に何を思い、どう行動するのか、が、各登場人物に割り振られていて興味深い。

    全体像が見渡せリスク管理をし、自然とリーダー役にはるもの、自堕落になるもの、周りの迷惑にならないよう、常に反発するもの、などなど。

  • さーーっと読めてしまう作品(いい意味です)。
    映画を一本見ているような、
    情景描写と心理描写のバランスをとりながらも読者の目を決して止めない文章力はさすがです。

  • 一言。怖い。。。
    突然周りの人が消える。地震が次々起こり道路がどんどん陥没してゆき大雨が降り、街が崩壊してゆく。。。
    ファンタジーやSFは嫌いではないが、この物語にはどうにも入り込めなかった。恐らくあまりにも設定がありえなく過酷すぎたからだろう。
    毎日都心まで地下鉄を利用して通勤しているが、ここで大地震が起きて豪雨が降り続いたら。。。本書で見た地獄絵図が自分の目の前で現実のものとなるんだろうか。。。あ~怖い。。。

  • 13人が迷い込んだパラドックスの世界。その世界は13人に対し牙をむき、その存在を消し去ろうとするが団結してこの困難に立ち向かう。果たして彼らはパラドックスの世界から向けだす事は出来るのか。。。

  • ルーズヴェルト・ゲームって何?と思いつつ読み始めたら、その謎はすぐに解けました。
    アメリカ大統領のフランクリン・ ルーズヴェルトは野球好きで知られていたらしい。
    その彼が一番面白いと言ったのが8対7の試合。
    それをルーズヴェルトゲームと言う。
    「青島製作所」と「野球部」はまさに8対7で9回裏を迎えたような状況にあった。
    その状況で、青島製作所と野球部は・・・

  • 東野圭吾さんにはめずらしくSF。
    読み応えもあってハラハラしたけど、最後がわりとアッサリしていて残念。

  • 寝る前に読んだら暗い気持ちになった。
    病気のところは「僕の地球を守って」だね~
    (インフルも侮りがたし)

    にしてもお兄さんすごすぎー
    たった数人で生き抜こうとするたくましさ。
    エリートだから失ったものも多かったはずなのに
    謎な人物でした。

  • 「パラドックス13」
    目の前に突如広がる世界。その世界には人が誰も居なかった?人類を超える力によって生み出された世界で人々はどう立ち向かうのか?


    舞台は東京、主人公達は突如自分達以外誰も居ない世界に飛ばされる(取り残される)。その静かな世界では次々と異変が起こり、主人公達は生き残る為、この世界の真実を知る為に助け合って生を紡いで行く。そして、遂に自分達が居る世界の秘密を知るが・・・。


    読んだ感想としては「SFっぽいなぁ」です。東野氏の作品でこのようなタイプは初めて読んだかも知れません。


    テーマは「生」。具体的には、生き残りたいという執念の生や生きている間に培ってきた価値観の是非、自分と他人を分けるもの、そして死とは何を指すのか、など主人公達は生に関わるこれらに向き合っていきます。特に「自分達が取り残された世界の意味を知った上で、生きていくべきか」ということには考えさせられました。私が彼らの場合はなかなか生に執着出来ないかも知れません。


    個人的に印象深い登場人物は警視です。彼には弟がおり、絶望しか見えない世界の中でも全員で生き残ることを考え、リーダーとして生き残った人々を引っ張っていきます。その生への執念と人として価値観を守り通し、人を立てる姿には強さを感じました(しかし、人類の反映を考えた性行為までは少し発想が飛んだなぁ~と思いました。あれだと私もきっと反対していたと思います)


    特に「人には其々価値を見出す物が違う。それが会社であっても、その人の歴史が詰まっているのだから敬う必要がある」と言った趣旨の発言をしますが、その通りだと思います。まさに、どんな状況でも強くある具体例のような人でした。


    また、物語の肝となったパラドックスはとても面白いアイディアだと思いました。特に、数学的連続性を使ってくるとは想像していませんでした。こうやって見るとなかなか数学も面白いものです(数学的連動性は生物と数学を関連付ける)。時空の歪みによる世界の創出は一見無理やり感は出ますが、それでも理論上は確か可能な話だったはずなので個人的には納得です。


    絶望的な世界において人はどれだけ生に執着し、価値観を正しく維持できるのかが問われる作品です。

  • 東野さんらしい理系小説。

    時空の歪みが引き起こすストーリー。

    しかし読んでいて感じるのは今ある生活のありがたさ、大事さ。

    必死で生き抜こうとしても自然の力にはかなわない。
    震災、水害を経験している最近では、とても空想の出来事とは思えなかった。

    目上の人を敬うということ。
    天は自らを助くる者を助く。
    山西夫妻のシーンは切なすぎる。

    悪者と言われても河瀬が頼もしく感じてしまう。
    自分の意見を持って、後悔しない事が大事だと思う。

  • 東野さんもスタンダードな文章を書きなさるので、安心して読める。

    久我兄弟が同じ日ほぼ同じときに殺されたって、すこぶる切ない…
    でもパラドクスのお陰で、ふたりで話す時間を持てた…複雑だよ…泣ける…
    はぁー、重いテーマだったぁー…
    うん、面白かったです。

  • やっぱり東野作品は面白い!!!でも私は、東野作品なら推理ものが好きかなーと。

  • SF。苦手分野につき、世界観に入り込むのに少々時間がかかりました。
    が、面白かったです。
    極限の状況に追い込まれたら人間どうなるんだろう…と思いつつ、どっぷり浸って読まされました。

  •  所轄の刑事である久我冬樹は、犯人の車に必死にしがみついていた。
     兄である本庁の兄が銃で撃たれ、自身も撃たれたと思った瞬間……自身の周りの人間が消えた。
     東京から自身を含むわずかな人間を残して、生物が消えた。ライフラインは寸断され、異常気象が襲う。東京に、自分たちに何が起こったのか。

     ミステリ作家・東野圭吾さんが描くSF作品、「P-13現象」によって、生物が居なくなってしまった東京での少人数のサバイバルを描いている。
     東野圭吾さんは多彩なミステリを書き、その中でSFテイストなミステリもあるが、この作品はSFテイストでなく、まっとうなきSF。

     3月13日13時13分からの13秒間に「宇宙全体が移動する」という現象が起きるということが分かり、普通に暮らす者には知らされない。
     破壊されていく東京でモラル、善悪とは何かを問いつつ、読み始めたら止まらない「当たり」の東野圭吾作品。

     ラストが弱いという意見もあるが、どんでん返しが目的の作品とは思えないので、生き残った人たちのラストとして充分じゃないかなぁ。個人的には好きな作品です。

  • 極限状態の中で、人はどう生きるのか。
    破壊のみ。何も生まれない、非現実世界で生きようとする(または死のうとする)
    人間たちのサバイバルストーリー。リアルさが伝わって来て最後まですんなり読めた。

    『3・11』今の日本とこの本の世界で違うところは、みんながいるってこと。
    支えあって、再出発しようとしてるってこと。

    どんな世界でも生きているものはいつか死ぬ。大事なのはどう生きるかということ。生きる意味を知るには、ただひたすら生を求めるしかない。

  • 作者のネームバリューがでかすぎて期待しすぎたら火傷した。
    ミステリーじゃなく、極限の状況下で人間はどんな行動に出るか的な内容だった。
    ある意味サバイバル小説。

  • いやー、これは面白い。

    ハリウッドの映画会社の皆さん、いい映画の原作ありますよ、って感じですね。

    たしかに、今までの東野作品とは違って、まさにエンターテイメントですね。

  • ふむ。かなり手垢のついたSFもの、といったところか。最後のオチも予想通り。しかしさすがのストーリーテラーぶりでそれなりにぐいぐい読ませる。ひさしぶりに一晩一気読みしてしまった;

  • 設定がわかり、登場人物がほぼ出そろった時点でその後の話の流れは見えてしまったけど。

    こんな設定考え付いたり、まあSFではあるかもだけど変にアリとか蜘蛛とかじゃなかったり(どれとは言わないけど過去他の人の作品で何度腰砕けになったことか)、伏線全部回収してすっきり、??と思うことなく一気に読める筆力はさすが東野さんだなあ、って思いました。

    ただひとつだけつっこみたい。
    13って数字にこだわってるけど、地球規模で起こってる現象なんだよなー。
    日本だけどーなのよ。

  • パラレルワールド系のストーリー。
    並行世界のカオス感の描写がやや多過ぎる感

  • 余計なことを考えず、最後までスピード感を持って読むと、極上のエンターテイメントだと思う。
    矛盾などを考え始めるとキリがない。
    これはこれとして、どっぷりこの世界を楽しむべし。

全733件中 1 - 25件を表示

パラドックス13を本棚に「読みたい」で登録しているひと

パラドックス13を本棚に「いま読んでる」で登録しているひと

パラドックス13を本棚に「読み終わった」で登録しているひと

パラドックス13の作品紹介

13時13分からの13秒間、地球は"P‐13現象"に襲われるという。何が起こるか、論理数学的に予測不可能。その瞬間-目前に想像を絶する過酷な世界が出現した。なぜ我々だけがここにいるのか。生き延びるにはどうしたらいいのか。いまこの世界の数学的矛盾を読み解かなければならない。

パラドックス13のオンデマンド (ペーパーバック)

ツイートする