春との旅

  • 26人登録
  • 3.92評価
    • (3)
    • (6)
    • (2)
    • (1)
    • (0)
  • 6レビュー
著者 : 小林政広
  • 毎日新聞社 (2010年4月16日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784620107554

春との旅の感想・レビュー・書評

並び替え:

表示形式:

表示件数:

  • 読みやすかったです。
    映画化されたのも納得のストーリーでした。

  • 泣けました。たまにはこういう話をじっくりと読むのもいい。ただただ人の心の機微を密やかになぞるような、そういう体験が出来ました。

  • ひと息に読み終えてしまった。
    こんな惹き込まれ方をしたのは久しぶり。
    周囲のミュージシャンが唄うのを聞き覚えた「最終列車」 の作者である、小林政広監督の著作で、映画化、DVD化されている。迷った挙句、先にこちらを手にとった。
    ページと共に行ったりきたりする時間軸を追いかけるうちに、主人公と一緒に暗い日本海を見つめているような気分になってきて、なんともいえず重苦しい読後感・・・これは、もちろん、ほめ言葉だ。
    たぶん、普段日常にかまけて目をそらしていること、「生きる」とか「夢」とか、「本当はどうすべきだったか」なんてことを、目の前に突きつけられるから、こんな風に思えてしまうのだろう。

    深い、傑作だと思う。

    映画を観るのが、とても楽しみ、で、ちょっと怖い。

  • 宮城などを舞台とした作品です。

  • かつての栄華を極めたニシン漁で再び成功を手にしたいと夢を見ながら何十年も来ないニシンを待ち続けた老人。黙って彼を養う孫。生活の為に祖父を「捨てる」旅に出る罪悪感。とても哀しい。けれども最後に残るのは静かな感動。

    ラストはちょっとあっけない感じだったけど。

  • 所謂ノベライズ本とは一線を画す小説で、物語は現在の「春」の一人称、「春との旅」の映画のシナリオを書こうとしている「僕」の一人称、「僕」が取材先で聞いた人々の語る視点の文章、誰でもない三人称と色々と視点を変え、時間経過もばらばらに並行に描かれます。そして内容は、映画に描かれる「旅」に至った経緯としての忠男じいちゃんの生い立ち、春の母一子さんのこと、一子さんと春の父真一の事などがそれぞれの立場から断片的に描かれ、映画本編のことについては詳しくは描かれていないのです。「それは映画を見てくれ」って感じでしょうか。小林監督はインタビューで「この本を読んで、一体どうやって映画にしたんだろうと(読者に)思ってもらえたらいいだろうなと。」仰ってますが、後から読んだほうが正解だったかも。でも後から読むと登場人物は全て映画のキャストが立ち上がってくるし、読み終わったら確実にもう一度映画が見たくなります。映画を見る限り忠男じいちゃんは我侭すぎてどうにも同情できないダメダメ爺で、鳴子温泉のお姉さんの言い分が一番正統に思えるのですが「僕」が取材先で聞いた話しを読むと、春や一子さん以上に純粋で夢だけを追い続けた人の姿が立ち上がってきて…。映画本編同様登場人物の誰かに感情移入とか、そういう視点の小説ではないです。

全6件中 1 - 6件を表示

春との旅の作品紹介

「一度だけこの杖を投げ捨てて、おじいちゃんが旅に出たことがあるの」引っ越しの日、押し入れから出てきたおじいちゃんの杖。わたしは、一番触れたくなかったおじいちゃんとわたしの最後の旅の話を、彼に語りはじめた。-「おじいちゃんと孫娘が旅行に行ったのか」"五十年間ニシンを待ち続けた男"という記事に興味を覚え、僕はその孫娘・春を取材し、老人と孫娘を題材にした映画のシナオリを書き始める。やがて春に強く惹かれていった僕は、だがその愛ゆえに、映画の話を告げられずにいた-。

ツイートする