笹の舟で海をわたる

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著者 : 角田光代
  • 毎日新聞社 (2014年9月12日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (408ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784620108070

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笹の舟で海をわたるの感想・レビュー・書評

  • 2017.5読了。

    悪いことをしたから不幸になるのでも、良いことをしたから幸せになるのでもない。どちらも人生には影響を及ぼさない。という部分が印象に残った。

  • 入院中のベッドで3日で読了。一人の人生を自分と重ね合わせながら読んだ。
    対照的な二人だが自分は中間、いや沙織寄りかなと思いながら。
    沙織の人生に張り付いたように居る風美子、途中までは幼いころいじめた少女が復讐?という話か?と思いつつ読んだ。はっきり違うともやもやしたままラストになるが、風美子の言葉で心が救われた。そうじゃなくて本当に良かった。

  • 面白く読み進められたが、特に風美子の真意が分かるわけでもなく、風美子が本当に誰とどういう関係だったのかも分かるわけではなく、佐織も一生懸命真面目に生きているだけなのになんだか報われなくて、どれもこれもすっきりしなかったので評価は普通。

    それでも対照的な2人の女性の生き様を丁寧に描いており、又、どちらについても何らか共感できるようなリアリティや全体を覆う「不気味さ」により、読み応えはちゃんとあった。

    ストーリー自体は面白いしせっかく読み応えもあるので、少なくとも読んでるうちに風美子の真意ぐらいははっきりさせて欲しかった。

  • 長い物語だったけど一気に読んだ。ある特定の人に「支配」される感じ、とてもよくわかる。主人公の場合は、それが一生続く。相手側から見れば、まったく別の世界が広がっているんだろう。ネガフィルムを見るような小説。無理矢理なオチがなかったのも、すごくよかった。

  • おもしろかった。
    ひとりの女性のほぼ一生の話。

  • 角田光代さんのエッセイや、短編小説は読んであったけど長編は初めて読んだ。
    最後まで、一気読みさせられた。

  • この人はホントタイプの違う女性を書くのが巧い。
    その中でも、これはピカイチだな。

    しかし、私はこの主人公、嫌いなタイプ~。
    いるいる…こ~ゆ~人。

  • 疎開先が一緒だった左織と風美子が生き抜いた人生。
    極限状態でのつらい過去をなかったこととして封印し、思い通りにいかないことは人のせいにしがちな左織と、深い傷を抱えたまま力強く生きる風美子。
    二人は陰と陽のようだ。

    しかし、左織は風美子がいたからこそ、自身の生き方に気づかされる。
    この本は、著者から私たちへの人生の指南書のようだと思った。

  • うーん。
    何かにつけ、あれこれ人の心の中を詮索する主人公には、最後まで共感が持てなかった。
    でも、最後まで読めたのは、主人公の疎開時代からの謎が解けるのではないかという期待感があったからか。結局、謎なんてなかったのだけれど。

  • なんか、すごい、虚しい…

  • 本が出たての頃は評価が良くて、ずっと読めなかったので読んでみました。
    しかし、やはり、角田さんは苦手。「空中庭園」も微妙でしたがこちらも好みにあいませんでした。

    なんで角田さんは家族をテーマにしてて、こんなにも不協和音を奏でるよそよそしい家族を描くんだろう。
    過去にとらわれて、子供にも「私の子供の頃はね…」というのは確かに良くないですね。妹や弟にそれを言ったらそれはもーすっごいイライラしました。仲違いの元ですね。

  • 友達が一癖あるかと思いきや自分だったのね。うまいなあ、さすが。

  • 読んでいて、いったい、いつのことなのかがわかりにくいところがひっかかった。百子が不登校ぎみになった時、一日休んで土日休みで、という記述があったが学校が週休二日制になったのは、ずっと後のことなのにと違和感がわいた。時代背景を詳しく調べて作られた作品だと思うが、がっかり。
    ツリーハウスのようなじわじわとしみこむような感動は少しもなかった。

  • 主に女性作家の書くリアリ小説が好きだ。その最高峰が角田さんではないかと思う。登場人物の心情をリアリに余すことなく書き切る。本人はキャラが勝手に動き出すというようなことはありませんと言うが、これだけキチンとした造形をしていれば勝手に動きだすのではないかと思うほど生き生きと細かい動きをしている。
    「おかあさんって私のことがずっと嫌いだったでしょ。~略~。私がいじめられているときも助けてくれなくて、自分だっていじめられたけどがんばったんだって言い続けてたよね。あとはずっと私のこと、見えないみたいに振る舞っていたよね。そのくせ手紙とか盗み読みして。残念ながら、私は見えないかもしれないけど、いないわけじゃないの。傷もつくし血も出る生身の人間なの」と子どもに言われるような女性が主人公。友だちの風美子の存在に猜疑心と嫉妬にかられる心の狭いキャラ。「紙の月」にしても、主人公が尊敬できないキャラという点では共通している。今回はこれに戦後の日本の変遷を背景に書き込み歴史を感じる作品にしている。こうした二人の関係はありそうな感じがする。我が家でも覚えがある。

  • なかなか進まなかった。たまにいつの話をしてるのか、いつの間にそんなことになったのか、戻ったり先に進んだりしてなんだか読みにくかったな。娘ちゃんがどうして勘違いしてしまったのか、あんなに沙織を毛嫌いするのか。すべて風美子の企みなのか。なんとなくすっきりしないな。

  • 妙な怖さを感じた。

  • ミステリーだったらスッキリしたのに!結局風美子は本当に妹になりたかっただけなの?入籍の日を出産予定日に合わせるとか、かなり怪しいと思ってたのですが。自分にないものを持っている人がずっと人生の傍らにいて、じわじわ乗っ取られる恐怖、リアルでした。左織の視点からしか描かれないためか、イライラしながらも左織に共感してしまう自分。読み終わってからもなんだかもやーっとしたものが残りました。加害者が壮絶ないじめをすっかり忘れているのも怖い。百々子との関係も。このスッキリしない感じが人生なのかも。面白かったけど。

  • 戦時中に疎開先でいっしょだった少女2人の大河小説。
    左織と風美子。戦後偶然に出会って義理の姉妹となった2人は、お互いを心の底で意識しあいながらまったく別の人生を歩んでゆく。だが左織は自分の人生が風美子の思うとおりに操られている感覚がぬぐえない・・・。
    戦後から平成に至るまでの時代の流れを、平凡な女性の目を通して感じたままに、高度成長時代とかバブルとか、そんな表現を使わずに語らせたようなストーリー。
    2016/09

  • うーん、、。角田さんの作品では平凡かなあ、、

  • 自分の育児のことを話すと、よく年配の方に

    『今が一番しあわせな時期ね』

    って言われて、いまいちピンとこなかったけど

    この本を読んでピン!ときました。

    人生の長さ、少しだけわかった気がします。

  • 自分の知らない時代から、今現在にある主婦の価値観が、戸惑いながら過去を反芻しながら進んでいく。じっくり読めました

  • 淡々としていて 面白いのかどうなのか
    良くわからないと思いながら読んだけど
    途中から続きが気になって読了。

  • 読み終えてしみじみとした静かな読後感を味わっています。
    ちゃんと書いてある出来事でなく文章で読ませてくれている。
    ここに書いてあること、書きようによってはサスペンス調でもっと刺激的にできたと思いますが、そうなっていてはどこにでもありがちな安っぽい話の印象を受けていたと思います。

    主人公は夫をなくした60代の主婦、左織。
    彼女にはその半生を共に過ごした女性、風美子がいる。
    風美子は亡き夫の弟の妻ーつまり義理の妹にあたり、有名な料理研究家でもある。
    さらに、彼女たちにはもっと以前からの因縁もあり、子供の頃疎開先で知り合っていた。
    ただ、その事を風美子は覚えているが左織は覚えていなかった。
    料理家としてどんどん有名になり成功していく風美。
    その間、左織は主婦として母として生きていくが気がつけば自分の家族に風美が大きな存在となっている事に気づく。
    元々、仲の良くなかった娘は自分を通り越し、風美にばかりなつき、夫も自分よりも風美の発言を重んじている。
    唯一の心の救いである息子も自分の理想とは違う面を持っていると気づいく左織。
    そんな中、風美が疎開先で自分をいじめた人たちに連絡をとり、その動向を探っていることを知った左織は自分も風美をいじめていたのではなかったか?と考える。

    後半、読んでいて思ったのはこれを風美を主人公にした話で読んでみたいということ。
    主人公の女性が記憶があいまいで、好き、嫌いがはっきりしない性格なので物事の輪郭がぼんやりした話になっているけど、これがはっきりした性格の風美、または彼女を毛嫌いする娘の視線から書いたら全然違う別のものが見えてくるのだと思う。
    ただ、これはこれで味わいがあって良かった。

    風美は多分、怒りや恨みを原動力に変え、それをそのまま自分の地位やお金として築き上げることができる人。
    それに対して主人公は、多分自分のしたことをそれほど自覚せずぼんやりとやり過ごし流されるように生きてきた人。
    社会的に見れば前者が幸せで肯定されるだろうけど、どっちが幸せかなんて分からない。

    自分以外の人間にあまりにも自分の生活に影響力や多大な重要性を与えるということは危険だと感じる。
    でも、その事すらも左織という人間にはそれほどの事でもないようで、最後までこの人は風美という人間を好きでも嫌いでもなかったのではないかな?と思う。
    そこがある意味救いだと思った。
    他人に自分の人生を好きなように操られた・・・という風でもない事が。
    私は二人の女性のどちらの面もあるのでよく分かるし、淡々としたストーリー構成なのに読み応えがあありました。

  • 純粋な親切か。それとも、遠大な復讐か。干渉と依存がスリリングにもつれ合う、対照的な義姉妹の半世紀。
    つらかった疎開生活を、風美子は人生の起爆剤に変えたけど、左織にとっては呪縛以外の何ものでもなかった。そのギャップが恐ろしい。同じ場所で同じ時間を過ごしても、必ずしも同じ思い出にならない。人の記憶はなんて残酷なんだろう。
    新しいものも、いつか古びる時がくる。彼女たちが歩んだ戦後に、時の流れの無常を感じた。

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笹の舟で海をわたるの作品紹介

疎開先が一緒だった縁で義姉妹になった主婦の左織と料理家の風美子。人生が思い通りに進まないのはこの女のせい? 著者が挑む、戦後昭和を生き抜いた女たちの物語。

笹の舟で海をわたるのオンデマンド (ペーパーバック)

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