やまだ眼

  • 毎日新聞出版
3.62
  • (31)
  • (57)
  • (88)
  • (3)
  • (2)
本棚登録 : 384
感想 : 49
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784620317946

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • いつまでも人の眼を観続けていると、
    なんとなく気まずくなって、ふっと時々そらしたりしながら
    話を続けたりなんかする。

    お笑いコンビ『いつもここから』の山田さんが見る、
    日常生活のなかで起こる小さな気付き、あれこれは、
    ずっと見続けたりはしない、そんな『人の眼』の様だな、と感じた。

    そういえば、
    海やプールで遊ぶ、と言ってもどうやって遊んだらいいかわからない。

    そういえば、
    『噴きかけるだけで汚れ一発解消』
    という洗剤を使ってみて
    いまいち綺麗にならなくても
    (うそじゃねえか!)というより
    (やっぱりな)と、思ってしまう。

    う~ん・・・、思ってしまうんだ。
    見てはいるけど、
    そうは思うけど
    いつもなんとなく、さっ、と逸らしてしまっていた憂い、
    のごとき小さな思い。

    そんな思いの救いの主、山田さん。
    ささいな事だし、
    新しい情報でも発見でも何でも無いが、
    私はとても面白かった。

    佐藤雅彦さんによる、
    丁寧な解説も必読。

  • 世の中に点在する微妙な真実を、独特なまなざしで見抜き、するどく切り取る。天賦の才・山田一成の着眼を、天賦の考者・佐藤雅彦が読み解く。『毎日新聞』紙上の連載「やまだ眼」と、山田一成によるそのネタ集を元に構成。

    穂村弘との対談を読んで佐藤雅彦を知りこの本にたどり着く。面白い。

  • 笑える、のではなく、なんだか味わい深い一言集。一つ一つをテーマに、短編小説が書けそう。

  • せきしろ×又吉と つい比べてしまった。
    そうすると圧倒的に負けてる。
    新聞で毎日1個ずつ読んだらそこそこ面白いかなー。

  • 世の中の隙間に眼をつけて、本にまでしてしまった事実に、思わずくすっとしてしまう。

  • 面白かったです。

    でも、新品じゃなくて古本でも良かったかなって...

  • 山田さんの言葉よりも真面目な佐藤さんの解説が面白かった。

  • 真実は日常に紛れてる・・確かに。

  • 佐藤雅彦さんは、ほんと、天才☆

  • 最近佐藤作品から離れていたのだけれど、たまたま本屋で立ち読みしたら、いい!即買いしてしまった…。自分に返ってくる本。自分に「イタタ…」と確実にはね返ってきて、考えさせられる本です。佐藤さんのコメントが以前と比べて直球になってきたところも気になる。普段社会や企業とのやりとりで「うんざりだ!」と思うことも多いのでしょう、きっと。でも『バレンタインの正義』の話はちょっと違うんじゃないかなと思った。おすすめです〜

    - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

    ▼内容<言い方

    『“丁寧で謙虚な口調だけど、すごくずうずうしい事言ってる人にたまに会う。”〈解説〉話す内容と、その時の口調は、普通自然と合うものある。例えば、苦情を言う時は責め口調、愛の告白は甘い口調。もしそれが食い違うとどうなるか。「電車が遅れてどうしてくれるの」と甘く駅員に言ったり、目尻を上げて「お前のことが好きになったじゃないか!」と告白、等々。ここで面白いのは人は内容より口調を優先してまず判断するということである。自分という人間の生存に関わることとして、とにかく相手が敵か味方かお判断する必要から、人はまず調子(トーン)の把握を優先的に行い、時間的にも、内容的にも、言葉の理解が後に続くと僕は推測している。謙虚な口調だとそれだけでまず受け入れるモードになり…』(佐藤雅彦×山田一成:著 / やまだ眼 / P86)

    「あんたの部屋臭うよ〜」とファブリーズは脅し、「子どもの不潔は危険よ〜」とビオレママも脅し、「キャミの時ワキ臭うよ〜」と8×4で脅し、商品を広告する。しかし、ユーモアで、可愛く癒し系で、さわやかな調子でそれぞれみせることで、調子(トーン)が優先され脅されてる感覚がなくなる。そう思うと「脅し広告」って多いよなー、改めて思う。「脅し広告」を否定してるってわけではなく、今更ながら、広告の『ベタ☆テクニック』になるほどーと思ったのであります。私も普段の口調や言い方、気をつけよう……

全49件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

東洋大学社会学部教授。主著に『よくわかる社会心理学』『心理学研究法5 社会』など

「2014年 『心理学の基礎』 で使われていた紹介文から引用しています。」

山田一成の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
内海 慶一
慶応義塾大学佐藤...
ほし よりこ
絲山 秋子
慶応義塾大学佐藤...
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×