靖国戦後秘史―A級戦犯を合祀した男

  • 毎日新聞出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (245ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784620318301

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  • 戦後の靖国神社の内情をA級戦犯合祀に焦点を当てて解説する一冊。
    靖国神社という一個体としてではなく、
    時代時代の宮司、権宮司、政治、官僚、遺族会など
    数多くの人物や団体を絡めた内容となっており、
    非常に納得が行き、かつ面白い。

    特に戦後30年強、なぜA級戦犯が合祀されなかったのかが、
    筑波藤麿という一個人を軸に説明され興味深かった。
    神道の持つ懐の広さから、世界平和を希求する発信基地としての
    靖国神社像は今から考えると大変に美しい。
    また、それを良しとしない人物らが当然のようにおり、
    その大きな意思によって抜打ち合祀それた経緯は、
    戦後総括の矛盾そのものであるように感じられ、悩ましく思う。
    よく調べられた良書。

著者プロフィール

2006年8月に「毎日新聞」朝刊で「靖国~『戦後』からどこへ」を連載した取材チーム。連載終了後、「靖国問題」のさらなる真相を求めて、3人の政治記者が独自の取材を続行。天皇・首相参拝の生涯となっているA級戦犯合祀は、決定されながら、長年なぜ回避され続けたのか。秘話と新事実を白日の下に晒した迫真の調査報道は、大きな反響を呼んだ。

「2015年 『靖国戦後秘史 A級戦犯を合祀した男』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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