- Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
- / ISBN・EAN: 9784620324500
感想・レビュー・書評
-
有川真由美さんの旅エッセー。
この作品は、有川さんが実際に暮らした
鹿児島の古民家での出来事を中心に描かれています。
都会で暮らすことと田舎で暮らすこと。
どちらが良くて、どちらが悪いということではない。
どこでも暮らせるようになる力をつける。
旅するように生きる。
そんな生き方を提案するエッセー。
こんな生き方もできるんだということを
知ることが大切なのです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
大丈夫だよ、と言ってもらえるような感じのする本です。
アラフィフ独身の著者の柔軟な生き方が優しい口調で語られています。
“朝起きて、何もすることがない。仕事もない。頼る人もいない。わずかの貯金と失業保険を食いつぶしながら生きていて、その日一日なにをしていいのか、どこに向かってがんばればいいのかさっぱりわからなかった”
私は結婚して、子どももできて、仕事もあるけれど、もし、シングルでずっと生きていくことになりそうなら、読んで、力をもらえただろうなという本でした。 -
仕事に縛られがちなすべての人に読んでほしい。自分のほしいものをちゃんとわかっていないと、人生の大事なところで選択を誤る。いや、正確にいえばひょっとしたら「大切なものを蔑ろにして選択しつづけてきていたこと」に死ぬまで気づかない。
筆者の言うとおり、「なんとなく、奪われている、というのが、いちばん怖い」。「今の仕事に疑問を感じてるけど、特に辞めるほどの理由もない。だから、なんとなく続けてる。」そんな人が世の中の大半な気がする。わたしだって、その一人かもしれない。
自分にとって大切なことがわかっていれば、なにも問題ないだろう。家族と一緒にいる時間を取りたいなら、プライベートの時間を失わない仕事に就けばいいし、海外で働きたいならそのための勉強と知恵を身につければいい。ただ、自分を無視し続けると、前へ進めない。流されるように生きてしまうと、年齢とともに失っていくものの多さに憂鬱になるだけだ。なにを優先して生きるべきかは、ホントに大事だと思う。
「どんなふうに生きても、なにかを得れば、なにかを失っている。逆に言うと、なにかを失っているときは、なにかを得ているときでもある。」なんでも自分次第なのである。