電気自動車 市場を制する小企業群 Small Hundreds (Mainichi Business Books)

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著者 : 村沢義久
  • 毎日新聞社 (2010年8月31日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (160ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784620530253

電気自動車 市場を制する小企業群 Small Hundreds (Mainichi Business Books)の感想・レビュー・書評

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  • 「改造EV100万台」という提言、電気自動車をとりまく市場状況(バッテリ性能、スモールハンドレッドの台頭、ピラミッド型からスター型へ)の解釈。

  • 第1章 電気自動車の衝撃
    第2章 米国経済復活の鍵を握るEVベンチャー
    第3章 勃興するアジアのスモール・ハンドレッド
    第4章 日本のスモール・ハンドレッド
    第5章 100万円でできる改造EV
    第6章 整備が始まる電気自動車インフラ

  • 昨年(2011)の夏に沖縄でプリウスを、さらに最近の会社の出張で電気自動車のリーフをレンタカーで借りました。感想は、プリウスは燃費が常に表示されるので、それを落とさないような運転をゲーム感覚で楽しめたのに対して、リーフの場合は、走行可能な距離数が表示されるのですが、その減り方が速く、それが気になっていたのが印象的です。

    大人4人で乗っていた、暑かったので冷房を使ったことが原因と思いますが、プリウスと違って手軽に給油ができないのが不安を煽った点かもしれません。

    以上のコメントは、ガソリン自動車しかしらない世代の私のコメントであり、私の娘達の時代には電気自動車を普通に受け入れていることでしょう、インターネットやYutube、ネットでのゲームを楽しんでいるように。

    この本にあるように自動車メーカ以外で電気自動車が製造されるようになると、今の業界や私が勤務している関連業界まで大変動を伴うことになると思われます。私が社会人になった頃から思うと信じられないほどの燃費が向上した車があるなかで、電気自動車がどのような速度で市場に浸透していくのか興味ある私にとって、この本を興味深く読ませてもらいました。

    特に、電気自動車がリースされるための条件が提示してあり、それに基づいて計算してあった過程は大変参考になりました。

    この本は電気自動車のメリットだけでなく課題についても十分に触れられていてバランスのとれた内容に思います。

    以下は気になったポイントです。

    ・リーフの航続距離は160kmだが、テスラモーターズ「ロードスター」は390km、中国BYDオートの「e6」は300km以上である(p16)

    ・i-MiEVはの燃費性能は、1km走るのに電気を0.1kWh消費するが、その電気代は夜間料金では1円/1kmであり、これはガソリン代の約7分の1である(p18)

    ・電気自動車のバッテリー代(200万円)を、車体の一部としてではなく10年分の燃料代として見ること、ガソリン車の場合でもユーザーが購入するのは車体のみ(p23)

    ・年間の維持費、ガソリン車で年間走行距離:7000km、燃費10km/L、ガソリン価格:140円/Lとすると、年間ガソリン代は9.8万円、それに相当する充電代は 7km/kWhとして1000kWh、夜間電力で1万円、バッテリー年間リース代を8.8万円に抑えれば総合的な維持費は同じになる(p23)

    ・リーフのリースが難しい理由は、リチウムイオン電池価格の急激な低下(200→50万円)により、10年使用後の価値を120万円(年間リース8万円)に査定できない(p24)

    ・車載用ヒートポンプが実用化されると、暖房によるエネルギー使用量は冷房並みに改善できるが、それでも航続距離ロスの原因、その解決にはバッテリーの大容量化と大幅なコスト削減が必要(p26)

    ・ほとんどのメーカがネオジム永久磁石(中国に集中)を使用するのに対して、テスラは汎用的な3相交流誘導モータを使っている(p32、40)

    ・GMは1996年に量産バージョンの電気自動車:EV1をリースで800台(生産:1100)販売したが、ZEV規制に対応できない自動車メーカがカリフォルニア州を提訴して規制が骨抜きになり、GMは同車を回収した(p45)

    ・トヨタ自動車がテスラへ資本参加(5000万ドル)したことで、テスラはサンフランシスコのGM工場をタダで手に入れたうえで、現金800万ドルを手にした(p54)

    ・電気自動車市場をリードしている主要企業は、テスラ、三菱自動車、BYD、タタ、日産自動車、GMであり、トヨタとホンダは入っていない(p66)

    ・BYDのe6は、700kgを超える72kWh(i-MiEVの4.5倍、リーフの3倍)のバッテリーを積載しているので、300km(リーフ:160km)という航続距離を実現している(p68)

    ・中国には月産100台程度の低速電動車があるが、これが1000箇所できれば年間100万台となる(p74)

    ・ガソリン軽自動車をEVにするサービスは、マニュアルトランスミッションの軽自動車に限定で、改造費用は130万円程度(p89)

    ・日本郵政会社は2万台以上ある集配用の自動車すべてを電気自動車に切り替える方針を出している、耐用年数は8年であり、単純計算で年間2500台が電気自動車になる(p100)

    ・電気自動車の導入にあわせて、全国の郵便局、約1000箇所の駐車場に急速充電装置を設置する方針で、一般利用者への開放も検討している(p101)

    ・電気モータのトルク特性は、ガソリンエンジンと逆、低回転域でトルクが強く、回転数が上がるにつれて落ちる、基本的には発信、加速、上り坂もすべてトップギアがよい(p116)

    ・エンジンとモータの特性の違いがあるので、発進時に自動的にローに入るATのEVへの改造は馴染まない(p117)

    ・ATを外してデフに直結したいところだが、FF車の場合、デフとATが一体になっているのでATを取り出すと出るも失ってしまう(p117)

    ・コンビニ業界で電気自動車の普及に熱心なのがローソン、将来的には1500台程度ある巡回車すべてを電気自動車に切り替える(p124)

    ・i-MiEVをフル充電すると、昼間で384円、夜間電力で160円であり、ガソリン(数千円)と比べて安い(p129)

    ・日本の車をすべて電気自動車に切り替えた場合、必要電力量は 1310億kWhであり日本の総発電量の十数パーセント、仮定:7500万台、7000km/year、10km/kWh(p146)

    ・エジソン(直流)とウェスティングハウス(交流)で交流が勝ったのは、変電装置により電圧を自由に変えられ送電時に電圧ロスを小さくできるのが決め手(p148)

    ・コンビニ業界で電気自動車の普及に熱心なのがローソン、将来的には1500台程度ある巡回車すべてを電気自動車に切り替える(p124)

    ・i-MiEVをフル充電すると、昼間で384円、夜間電力で160円であり、ガソリン(数千円)と比べて安い(p129)

    ・日本の車をすべて電気自動車に切り替えた場合、必要電力量は 1310億kWhであり日本の総発電量の十数パーセント、仮定:7500万台、7000km/year、10km/kWh(p146)

    ・GE・エジソン(直流)とウェスティングハウス・ステラ(交流)で交流が勝ったのは、変電装置により電圧を自由に変えられ送電時に電圧ロスを小さくできるのが決め手、当時は直流の電圧を高めることができなかった(p148,149)

    ・現在は直流の電圧を自由に変えられる技術を持っているので、スマートグリッドがカバーする範囲なら、直流をそのまま使うことも可能になってきた(p150)

    2012年4月29日作成

  • 著者は日本のCO2排出量を削減する為、現実的な解の一つとして“改造EV”を提唱している。

    既存のガソリン車をEVに置き換えるというもので、スマートグリッドと併せて、これから重要になりそうな考え方だと感じた。

  • 激烈な地震災害の光景を見ると、遊ぶ気にはならないし、グーグー眠る気にもならない。
    ゾワゾワする気持ちを押さえて、自分がやるべきことをやるべきだと判断し本を読む。
    そもそも読書録を書くのを半年ほどサボっていたが、真面目に生活をせなかんという思い。

    本書の価値といえば、改造EV(電気自動車)について頁を割いている点か。
    ほとんど考慮していなかった視点なので、参考にはなるが、そもそも抜本的な
    解決に繋がる手段ではないだろう。

    理由は3つ
    ・世界標準を念頭に置いていない
    ・自動車という、将来の輸送システムの一要素しか対象にしていない
    ・現在の自動車産業の延長線上でしか捉えられていない


    電気自動車の時代は魅力的だが、電気自動車が真の意味で(利便性、経済性両面で)
    ガソリン自動車を追い越すためには、前提として電池資源の問題とインフラの問題の解決が先決だ。
    これこそは、政府、あるいは勇気を持った民間企業が一気呵成に成し遂げるべき課題で
    バラバラの標準ができ上がってしまうようでは、ガソリン自動車の優位は揺るがない。

    もちろん、既存の大企業だけでない、勇気を持った小企業郡が市場を席巻する可能性は間違いなくあると思う。
    大企業が求める変化はあくまで漸進的なもの。今のビジネスと雇用を守らなければいけない。
    そうやってコア・コンピタンスを失って、ただのハードメーカーに成り下がるのか。
    (日本が競争力優位を保つ数少ない産業なだけに、それは絶対に避けたい)
    大企業に対する不満は理解できるが、対案が改造EVって……それで何か変わるのだろうか。

    もうちょっと文句を言うと、既存の企業は品質にこだわりすぎというような記述が見られる。
    いくら車検が通ったって、改造車で人命が本当に守れるのか。
    まるきり家電の感覚で時速100Kmで走る1.5トンの物体を世に出していいのか。
    ここに関しては、既存の自動車会社の常識が正しいはずだ。


    一方、細かな電子制御にこだわりすぎっていうのは、確かに反省点だなと思った。
    例えばハイブリッドカー。進化の順に並べるとガソリン→ハイブリッド→電気のように思えるが
    本書の言うとおり、電気自動車なんて100年前からあるし、電池の問題さえクリアできれば
    ガソリンより遥かに簡単に造れるものなんて言われている。
    既存のガソリン自動車の利便性を損なうことなく、電気自動車の要素を取り入れて
    シームレスに制御しているハイブリッドカーのほうが実はずっと難しいものかもしれない。
    (技術的な難しさは正直いうとよく分からん)

    だが、それが必要か? というと、言葉に詰まる。
    難しいから偉いわけじゃない。
    お客様の求める品質で、最大限安価に提供するという使命に照らして、
    過剰な品質は取り除かれるべきムダである笑(大野耐一さんマインド的に)

    つまるところ品質にも基準が必要で、良品条件を定めて、条件以上の品質は原価を上げるだけ=ムダ
    と切り捨てる勇気は持たねばならないなと、勝手に納得した。


    誰と戦っているのか分からなくなってきたので、この辺でやめとこう。

  • 電位自動車を強力にアピールしている。中国や韓国、米国も電気自動車ではいろいろと動きがあるらしい。スマートグリッドの本を読んだばかりなので、関連性があり分かりやすかった。しかし、本格的な導入には障壁が多いのも事実。

  • 電気自動車の登場が自動車産業の構造転換を加速する、というのが柱。 中国やインドの小さな町工場で粗末だが十分使えるEVが安価に手作りされていて、これがEV普及の素地を作っている。EV時代のメインプレーヤーはこういう所から生れるかもしれない。かつてのホンダのようだ。 [more] コンバートEVについて、事業者が協力しあい、ネットワークを作ることが大前提との持論展開。 共同購入によるパーツコストの低減、情報の交換による全体のレベルアップなど、協力関係が重要になることは多々ある。 でも、中小個人事業体が主だからこそ、ネットワーク化がかえって困難かもしれない。 地域に根差し、顧客の声をよく聞き、かゆいところに手が届くようなサービスのできる事業者だけが生き残るだろうし、そういう生き残ったところはネットワーク化も可能だろう。 高度な設計・加工などの技術を有する企業、職人的なメカニックを擁する町工場といった、それぞれのキャラを生かした組合せで、という点は今後重要になるかもしれない。 車は走っている時間より停まっている時間の方が長い。停まっているときの価値を高める必要がある。 オーディオルームやシアタールームとして、家の中に入り込むこともEVなら可能。

  • 村沢義久著「電気自動車」毎日新聞社(2010)
    *日産自動車(リーフ)は、このような積極的な展開により、12年には世界全体で20万台、13年には50万台という大規模な生産を目指す。
    * 三菱自動車(アイミーブ)は、11年には2万台、12年には4万台を目指す。
    * 「インディカEV」のバッテリーはカナダ製であり、ノルウェーの電気自動車メーカーと提携し、イギリスで共同開発している。このやり方はテスラと同じである。国境を越えた水平分業、これがスモールハンドレッド時代の車作りである。
    * 「REVA」の価格は、イギリスで売られているものは、鉛バージョンで120万円、リチウムで230万円である。
    * バッテリー面では国内外、リチウム電池を検討している。鉛では、現在200キログラムで、40~50kmの走行、リチウムでは、同じ走行距離ならば50キログラム。(100キログラムで80~100km)
    * EVはもはや自動車というカテゴリーの製品ではない。自動車メーカーにとっては、単にエンジンの代わりにモーターとバッテリーで動く車であるが、家電メーカーからみれば、モーターとバッテリーを主要部品としる家電である。また、車は走るものではなく、「ほとんど止まっているもの」である。だから止まっているときの車の価値の向上が重要だ。

  • 電気自動車の時代が近い将来やって来ると強く確信させる最新の業界動向を紹介。5年後の買い替えはハイブリッド、その5年後次は電気自動車かもしれないと感じた。改造電気自動車、コンビニ充電インフラなどからテスラモーター、日産リーフ量産まで新旧関係業界動向を新聞記事より一歩深く知りたい人には最適。

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リーフ、i-MiEVその次は…。プラモデル感覚の「誰でも作れる電気自動車」が市場を席巻する。小さな会社が主役になる産業構造の大転換期に乗り遅れるな。

電気自動車 市場を制する小企業群 Small Hundreds (Mainichi Business Books)はこんな本です

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