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- Amazon.co.jp ・本 (293ページ)
- / ISBN・EAN: 9784621042243
感想・レビュー・書評
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善悪・生死・知覚・存在といった哲学的問題を、様々な観点から掘り下げていく。
多様な人物(架空の哲学者や道徳家、形而上学者など)が登場するシンポジウムという形で構成される。ギャグ的要素やパラドックスなども含まれていて、面白い議論が展開されている。
各々の言葉に対する意味の違いや考え方の違いにより少々読みづらいと感じる場面もあるが、じっくりと読み進めていくことによって、一つの言葉を多角的に捉えることが出来る。
本書の「おわりに」でスマリヤンは、「自分の世界観の中に他人の世界観の可能なモデルを構築することによって、得ることが実に多い」という。相手の論を排除するのではなく、どのようにして自分の考えと整合性を持たせるかを考えることは有意義だし、視野を広げることに繋がるはずだ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
レイモンド・スマリヤンの名著。
哲学なんていうとまわりくどくてまどろっこしい話を連想しがちだが、本書はキレのよい文章とウィットに富んだユーモアが知的好奇心を心地よく刺激してくれる。