UXデザインの教科書

著者 :
  • 丸善出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (261ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784621300374

作品紹介・あらすじ

UXデザインを「知る」「理解する」「実践する」。体系的にまとめられた初の日本語書き下ろし。

感想・レビュー・書評

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  • 一度読んでおくべきだと思い読んでみたが、
    書籍としてはとても読みにくい。

    一般的な内容もあるが、
    安藤先生が用いている手法もあり、
    どれが世界的にスタンダードな手法なのか
    分かりづらかった。

    1 概要では、
    背景や歴史、目指すものについて書かれており、
    読んでおくと参考になる。

    2 基礎知識では、
    非常に重要な知識が散りばめられているものの、
    国際規格や日本工業規格でどう定義されているか
    ということが多く書かれており、
    説明が難儀になってしまっている印象を受けた。

    3 プロセスでは、
    調査・分析の
    ①利用文脈とユーザー体験の把握、
    ②ユーザー体験のモデル化と体験価値の捜索、
    コンセプトデザインの
    ③アイデアの発想とコンセプトの作成、
    ④実現するユーザー体験と利用文脈の視覚化、
    プロトタイプの
    ⑤プロトタイプの反復による製品・サービスの詳細化、
    評価の
    ⑥実装レベルの制作物によるユーザー体験の評価、
    提供の
    ⑦体験価値の伝達と保持のための指針の作成の
    7段階のUXデザインプロセスに基づいて、
    1段階ごとに、
    実施概要や代表的な手法、知識と理解について
    解説されている。

    「①利用文脈とユーザー体験の把握」の段階は、
    主にユーザーの行動観察やインタビューなど、
    利用文脈とそこでのユーザー体験を把握する調査が中心となる。

    一般にユーザー調査には、定量的調査と定性的調査の2つの方法がある。

    調査対象者の選定方法も説明されている。

    「②ユーザー体験のモデル化と体験価値の捜索」の段階は、
    先に実施したユーザー調査の結果を分析することから始める。

    ユーザーモデリングの代表的なアプローチや、
    手法について説明されている。

    「③アイデアの発想とコンセプトの作成」の段階は、
    提案するUXデザインのコンセプトを作成することが目的となる。
    作成するコンセプトはユーザーの体験価値を考慮したものであるのは当然だが、この段階からビジネス戦略やビジネスの要求事項についても考慮する。

    アイデアを構造的に整理する手法について
    説明されている。

    「④実現するユーザー体験と利用文脈の視覚化」の段階は、
    UXデザインのコンセプトを理想のUXとして表現し直しながら、
    アイデアを詳細化する作業を行う。
    製品やサービスの機能や性能についての詳細化は、
    この段階では行わない。

    理想のUXおよび利用文脈を視覚化する手法は、
    表現手段に着目すると3つに分けることができる。
    1つは、文章つまりシナリオとして表現する手法群。
    2つ目は、ビジュアルイメージを中心に表現する手法群。
    3つ目は、演技で表現する手法群である。

    「⑤プロトタイプの反復による製品・サービスの詳細化」の段階は、
    視覚化されたUXの表現を徐々に製品・サービスの仕様へと具体化していく過程である。
    この段階で最も重要ののは、
    評価を繰り返しながら詳細度を高めていくプロセスである。

    デザイン仕様を明確化するまでに、
    プロトタイプで検討すべき段階は、
    1.構造の検討段階
    2.ふるまいと認知の検討段階
    3.見た目のデザインの検討段階
    4.デザインの洗練段階
    のおおむね4つの段階に分けられる。

    特に、水平型プロトタイプ、垂直型プロトタイプ、ローカルプロトタイプ、忠実度の考え方は覚えておきたい。

    「⑥実装レベルの制作物によるユーザー体験の評価」の段階は、
    実装レベルの最終的なプロトタイプあるいは実装した試作品に対して、
    ユーザー参加による評価を行い、
    ユーザビリティ品質およびUXの実現度を確認する。

    UXデザインにおける表現には、
    形成的評価、総括的評価、状況的評価の
    主に3つの側面がある。

    「⑦体験価値の伝達と保持」の段階は、
    製品・サービス開発後の作業となる。

    代表的な手法として、
    コンセプトブック、クレド、ブランドガイドライン、デザインガイドライン、アクセスログ解析、コールセンター/ヘルプデスク解析が挙げられる。

    4 手法では、
    中心的な手法について、より具体的に解説されている。

    以上

  • 20200108 2017年にもUXD勉強会やHCDスペシャリスト受験の参考資料として活用していて、名著だと思っている。文章が長いためすぐに活用するのは難しいが、体系的に分かりやすくまとめられている。
    今回はペルソナの部分を参考に読んでいる。

    ちょっと残念なのは参照先表記がページ数でなくて、章で書かれているのでわざわざページをめくって探さないといけないところ。

  • 具体的な進め方や手法が網羅的に書いてあり、正に教科書として最初に手に取るには良い本だと思いました!
    ここからさらに習熟するには実践したり、他の専門的な本を読んだりなど必要だと思いますが、まず概要や一連の流れを理解するには良いと思います!

  • わたしのマスト本です。たまにチラチラ読み返したりしてます。UXに関してここまで網羅的に体系的にまとめた本は、今までなかったんじゃないかなと思います。

  • UX分野の辞書的な書籍。
    アカデミックにUXデザインを学ぶ人向けなのか、ビジネスに活かそうとする観点では抽象度が高く感じた。
    一方で、会社のマネジメントレイヤー以上では絶賛している人も多く、プロダクトを上流から設計する人にとっては有意義な内容が多いのかもと思った。


    主な学びは以下。

    ・ユーザー体験は、予期的UX、瞬間的UX、エピソード的UX、累積的UXと分類される

    ・体験価値は本質的ニーズと同義(〜〜のような結果・効果・感情を得たい)であり、ニーズとは若干意味が異なる

    ・定性調査→仮説発見・探索型 / 定量調査→仮説検証型、という違いが存在する

    ・プロトタイプは、水平型・垂直型 / 高忠実度・低忠実度の分類で設計する

    ・UXデザインでは、機能自体というより、「どんな風に」機能を実現できるかがポイント
    └ 例:Airbnbの「おかえりなさい」

  • 内容もりもり

  • 内容が盛り沢山なため、全部読み切るのになかなか時間を要した。一通り目を通しても全部は理解できないので、都度必要になった際に利用する1冊として手元においておいた方がいいかも。

  • UXデザインに関して、網羅度合いが高い
    教科書を求めている段階において、全体観を持つためには、とても良い本だと感じています

  • かなり専門的なので読むというか辞書的に調べたりする際に役立ちそうです。

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