芸術の意味

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制作 : 瀧口 修造 
  • みすず書房 (1990年7月11日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784622001089

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芸術の意味の感想・レビュー・書評

  • ようやく読み終わった。

    片手間に、思考を揺るがせながら読もうとすると、
    一瞬で首を吹っ飛ばされるがごとく、

    理解から遠のいていく。

    集中しながら読んだ。

    折に触れて読み返したい、としか言えないほど、咀嚼しきれない膨大な知識を見せつけられた感があります。

    でも、あらゆる作品に、公平な目を持ってその批評を下すスタンスは、とても好ましいものに思えました。

  • 芸術は必ずしも美ではない

    本当に感受性に恵まれた人は絵の前に立ち止まって、長い間分析したのちに始めて楽しいと思うわけではない。

    芸術作品を観察する時、自分を芸術作品の形態のなかに投げ込む。そしてわれわれの感情は、われわれがそこに見出すものによって、すなわちわれわれがそこに占める大きさによって決定される。

    芸術作品はある意味では個性の解放である。普通われわれの感情は妨げられ抑圧されているが、芸術作品をみるとただちに解放される。解放だけではなく、高揚、緊張、昇華がある。ここに芸術と感傷との基本的な相違がある。感傷は解放であるが、同時に情緒の弛緩であり、緩和である。芸術は解放であるが、同時に緊張で或る。芸術は感情の節理であり、それはすぐれた形態をつちかう情緒である。

    美の感覚が知識の程度と関係なく大部分の人に備わっていることは、原始人の芸術を見ればはっきりする

    芸術の真の機能は感情を表現し、理解を伝えることである。
    →「経験」した(ないし無意識に抑圧された、忘却の彼方に追いやられた)感情を「体験」させるという意味であろう。鑑賞者の「経験」に対して、それを言語という観念からではなく、もっと直接的な形で提示し、回帰させ、「体験」、そして「理解」にまで昇華(カタルシス)させるのが機能といえる。芸術家の個人的な感情や情緒であるはずのそれが、昇華にまで発展させる所以を挙げれば、神や無私との邂逅としか言えないだろうか。
    芸術鑑賞には自己客体化の一面が孕む。さらにここでもし「記憶」というような言葉を出す場合には、それは無意識であるとか追憶というような実際的なそればかりではなく、「えも言われぬなつかしさ」というような、遺伝子や民俗レベルの話に帰結することも考えられる。ここで思い出すのはプラトン「メノン」における知識の想起説である。さきに述べた鑑賞による作用を踏まえれば、芸術との対峙により、「経験」を経ていないことであっても、「想起」することは可能なのではないかという仮説が成り立つ。それはつまり人間が芸術作品とのコミュニケーションを行う中で、他者に変容していく過程ともとれるのではないか。その中でたとえばドンファンの云う「ナワール」的な視点の獲得に発展することもあろう。否、獲得というよりも、「戻っていく」というほうがこの場合はしっくりくる。生を主観で切り取れる主体(=客体)への回帰という意味においての。生の創造主としての主体性の獲得。

    果たして現代アートがその役割を果たしうるのかは懐疑的にならざるを得ない問題である。現代アートにおいてはおそらく視点の転向、観念からの視点の拡大にその主眼が置かれており、おそらくそれはカタルシスを誘発しない。


    芸術の訴求力というのは、決して意識された概念ではなく、直観的な理解である。芸術作品は思想で存在するのではなく、感情で存在する。説明のためにのみ暗示したような芸術作品の分析からでは、このような喜びはえられない。直接に伝達されるものである。

    観念を表現するのに適当な手段は言語である。芸術家はあえて観念には鈍感である。しかし芸術家の仕事はそのような観念を表示することではなくて、これらの観念に対する自己の情緒の反応を伝えることにあるのである。

  • 理論、画家、時代などについて、項目ごとにザラザラ書かれてあります。
    つまらない授業を聞いてる気分でした。
    何か、私のためになったのかな。

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