〈子供〉の誕生―アンシァン・レジーム期の子供と家族生活

  • みすず書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (440ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784622018322

感想・レビュー・書評

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  • 「子供」という存在はいつ生まれたのか? 18Cまで「子供」はいなかった。
    児童史、児童文学史研究の基本図書

  • タイトルで学齢期前の子どもについての考え、つまり子供は小さい大人、という考えの本とばかり思っていたら違った。アンシャンレジューム期の王の子どもから大学生、及び学齢期の子までを描いている。学齢期前の子どものことをもっと調べて書いてほしかったが残念ながら文献に残っているのは王の子どもだけのようであり、一般庶民の子どもについてはほとんど描かれていないのが残念である。
     日本の教育学にはあまり役には立たないかもしれない。西洋の学校や教育制度を専門として考えるのであれば必須のものとなるであろう。
     冒険の書のおすすめ本である。原価が5500円とあるので学部の学生にとっては手が出ない価格で、図書館で読むしかない本のために、あまり引用が多くないのかもしれない。文庫本化を切に望む。

  • 時代と場所で常識ってかわるとよくわかる。

  • 読みやすい本ではなかったが、読んで良かった。提示するテーマが、特に当時としてものすごく示唆に富むものであったことは想像に難くない。これらに関連する他の著書も、ぜひ読んでみたくなる。

  • 朝の礼拝で紹介された本です。

    【紙の本】金城学院大学図書館の検索はこちら↓
    https://opc.kinjo-u.ac.jp/

  • 三葛館一般 367.6||AR

    保健看護学部 西村賀子先生 『図書館報 みかづら』9 号(2006)より
    『私たちのものの感じ方は私的で独自な、絶対的なものと感じられる。だが視点を人間の歴史や社会全体に広げてみると、時代や文化が異なれば、政治や経済や生活様式だけではなく感性や心性もまったく違うことがわかる。たとえば、子ども。かけがえのない存在という児童観は18世紀以降に生まれた近代的な認識であると、フランスの歴史家フィリップ・アリエスは『「子ども」の誕生』で看破した。』

    和医大OPAC → http://opac.wakayama-med.ac.jp/mylimedio/search/book.do?target=local&bibid=41248

  • 趣味で読むにはハードル高すぎでした

  • 〔 外国ものだが、いまだに信じている人がいるらしい。中世において「子供」は「小さな大人」で、子供という概念はなかった、という説が、どうもフェミニズムにとって都合がいいらしいのだが、まっさきに批判したものとしてリンダ・ポロクの『忘れられた子どもたち』(邦訳、勁草書房)がある。その後も続々と批判が出て、現在は破綻した説である。〕(小谷野敦『評論家入門』091頁)

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著者プロフィール

(Philippe Ariès)
1914年、ロワール河畔のブロワで、カトリックで王党派的な家庭に生れる。ソルボンヌで歴史学を学び、アクシヨン・フランセーズで活躍したこともあったが、1941-42年占領下のパリの国立図書館でマルク・ブロックやリュシアン・フェーヴルの著作や『アナル』誌を読む。家庭的な事情から大学の教職には就かず、熱帯農業にかんする調査機関で働くかたわら歴史研究を行なった。『フランス諸住民の歴史』(1948)、『歴史の時間』(1954、1986、杉山光信訳、みすず書房、1993)、『〈子供〉の誕生』(1960、杉山光信・杉山恵美子訳、みすず書房、1980)、『死を前にした人間』(1977、成瀬駒男訳、みすず書房、1990)などユニークな歴史研究を発表し、新しい歴史学の旗手として脚光をあびる。1979年に社会科学高等研究院(l’École des Hautes Études en Sciences Sociales)の研究主任に迎えられる。自伝『日曜歴史家』(1980、成瀬駒男訳、みすず書房、1985)がある。1984年2月8日歿。

「2022年 『死と歴史【新装版】 西欧中世から現代へ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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