歴史・レトリック・立証

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制作 : Carlo Ginzburg  上村 忠男 
  • みすず書房 (2001年4月17日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784622030904

歴史・レトリック・立証の感想・レビュー・書評

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  • 四六判 タテ188mm×ヨコ128mm/224頁
    定価 3,780円(本体3,500円)
    ISBN 4-622-03090-X C1010
    2001年4月16日発行

    「資料は実証主義者たちが信じているように開かれた窓でもなければ、懐疑論者たちが主張するように視界をさまたげる壁でもない。いってみれば、それらはゆがんだガラスにたとえることができるのだ。ひとつひとつの個別的な資料の個別的なゆがみを分析することは、すでにそれ自体構築的な要素を含んでいる。しかし、構築とはいってもそれは立証と両立不可能なわけではない。また、欲望の投射なしには研究はありえないが、それは現実原則が課す拒絶と両立不可能であるわけでもないのである。知識は(歴史的知識もまた)可能なのだ」

     かつてロラン・バルトは、歴史記述をレトリックの一形態であるとして「歴史のディスクール」を唱えた。またヘイドン・ホワイトは歴史叙述をナラティヴ的・レトリック的次元に還元しようとした。だが、歴史においては、裁判官や刑事のように、証跡や目撃証言をつぶさに調べ上げて過去の出来事を復元することはできないのだろうか。現代を代表する歴史家である著者は、懐疑論的相対主義に共感しながらも、そうではない方向性を徹底的に洗い出す。
     そのために本書で考察の対象にするのは、ニーチェであり、アリストテレスであり、ロレンツォ・ヴァッラであり、近世初期のイエズス会士たちであり、モンテーニュであり、フローベールの『感情教育』だ。歴史学の根本問題を追求するその姿勢と叙述の深みは、驚異といってよい。
    http://www.msz.co.jp/book/detail/03090.html


    【簡易目次】
    序論 歴史・レトリック・立証
    第 1 章 アリストテレスと歴史、もう一度
    第 2 章 ロレンツォ・ヴァッラと「コンスタンティヌスの寄進」
    第 3 章 他者の声――近世初期イエズス会士たちの歴史叙述における対話的要素
    第 4 章 空白を解読する

    原注
    解説
    訳者あとがき

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カルロ・ギンズブルグの作品

歴史・レトリック・立証の作品紹介

歴史(ヒストリー)は虚構(フィクション)なのか。過去の出来事は復元できないのか。ニーチェからフローベールまで、表象と真実をめぐるギンズブルグの最新論集。

歴史・レトリック・立証はこんな本です

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