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  • Amazon.co.jp ・本 (440ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784622037873

作品紹介・あらすじ

アメリカン・ライフスタイルを支え、自由な共和国の支柱であったが、危機に瀕している。アメリカはどこへ行くのか?『孤独な群衆』から40年、最良の現代社会分析。

感想・レビュー・書評

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  • とにかく読み返す必要あり。心打たれるいい本だった。特に結論に要約されていた。
    本当は個人主義と共和主義の二つの伝統に引き裂かれているのに、個人主義の言語に制約され、本当は持っているはずの集団へのコミットメントを合理的な言語にもたらすことができないわれわれ。分離と個体化の果てに全体を失ってしまったわれわれは、個を守るためにこそ調和を意識しなければいけない、等々。

  • 【内容紹介】
    A5判 タテ210mm×ヨコ148mm/440頁
    定価 6,048円(本体5,600円)
    ISBN 4-622-03787-4 C1036
    1991年5月8日発行

     〈個人主義〉はアメリカン・ライフスタイルの支柱である。“独立独行”や“セルフ・ヘルプ”が彼らの美徳であり、カウボーイやハードボイルドの探偵など、社会の悪と孤独に闘う〈自由〉のヒーローもそこから生まれた。
     しかしいま、個人主義はミーイズムとほぼ同義語になり、この負の側面だけが“癌的な増殖”を続けているように見える。大半の問題は個人の好みと選択の問題に還元され、人々は孤立化し、不安や孤独からセラピーに助けを求める。〈個人〉と〈社会〉の関係を考えるための言葉は失われつつある……
     本書はビジネスマンやセラピストなど、アメリカ中産階級の人々200人余りにインタビューをし、家族、仕事、宗教、地域活動などの具体的な物語を抽出する。そしてそこに現われた人生観や願望を読み解き、彼らがアメリカの文化的伝統――共和主義と聖書と個人主義の系譜――をどう継承しているか、どう失ったかを探る自己理解の書である。
     〈心の習慣〉とは、フランスの社会哲学者ド・トクヴィルが名著『アメリカの民主主義』で用いた表現である。本書は、この言葉を鍵に現代アメリカ文化を分析し、その深さと複雑さを理解させてくれるとともに、明日の日本にとって重要な問題を示唆するだろう。
    http://www.msz.co.jp/book/detail/03787.html

  • とても参考になる書評を、メモとして。
    http://www.socius.jp/wise/03.html

  • たいなかさんが「学生のときに読んでおけばよかった本」に早々推薦されていた本。よむしかない。


    どんな内容の本かというと、1980年ごろに書かれたもので、
    「アメリカ人のある個性が”個人主義”と名づけられてから結構たつけど、このままいくとけっこうアメリカ社会やばくない?」
    という問題意識を背景に、たくさんのアメリカ人にインタビューをしながら、アメリカ社会全体が抱えている問題点を文化面から考えていくという本です。(と思ってるんですがどうだろう。)


    アメリカの個人主義というのはすなわち、

    ・自分は自分の欲求にしたがって生きているので、儀礼などには支配されていない
    ・個人というのは、社会から切り離された絶対的な地位をもっている(まず個人があって、その次に社会がある)
    ・自分がどのように生きるかは自分自身の”価値観”や”優先順位”による
    ・個人は他人の価値体系に干渉しなければ何をしていてもよい

    …などなど。

    これを読んだとき、
    「それって当たり前じゃないの?
     自分の価値観に従うことでしか人は行動できないのではないの?
     何にも縛られないことが、自由っていうんじゃないの?」
    と思ったのって私だけかなー。そんなの人類が生まれてから当たり前なことなんじゃないの?ちがうの?ってなもんです。

    まあそんな驚きを胸に、読みすすめること、3ヶ月。長かった。


    以下、私の現在理解している範囲のまとめ。


    で、それら個人主義がいったいどんな問題を起こして
    アメリカ社会をやばい方向にもっていってしまう可能性があるか、と。

    トクヴィルが言っていることを引用すると
    「民主的個人主義が成長するにつれて、他者を支配できるほど裕福でもなく権力もないが、自らの必要を満たすだけの冨と知識を獲得、あるいは保持している人々が増えていく。」のですが、

    そんな、自分だけがんばればいいじゃん、という気持ちを持った人ばかりの社会では、政治がなりたたないのです。
    そうした文化だけが伝播して、子孫に受け継がれていった結果、アメリカがもともと持っていた共和主義・聖書的系譜のなかにあった共同体に関するボキャブラリーがかけ落ちちゃってることに、いまや気付いている人はとても少ない。

    だから、人生の生きる意味や価値について説明するときに「自分がそれを好きだから」以上の言葉で他人に説明できない。他人と自分が共有できる価値観がまったく見つけられない。自分の好みが変わったら何が良いかもすぐに変わるという、すごく不安定な生き方になる。これって幸福なのかしらと。


    アメリカってもともと、ヨーロッパの専制政治・貴族政治がいやで、もちろんそれ以外の理由もたくさんあるんだけど、まあそういったところから飛び出して、共和制の新しい国をつくろうっていうスタートを切ったはずなのに、いまや「自らの祖先を忘れ、子孫を忘れ、同時代の人々からも孤立する」人たちがたくさんいて「彼らは自分の心の孤独の中に閉じ込められてしまう」。

    そんな「こうした人々は誰かのおかげということがなく、また誰かのおかげをこうむろうとはまず考えない。彼らは自分だけを孤立させて考える習慣を形成する。そして自分の運命の全体は自らの手の中にあると想像する。」ような人たちばっかりの社会になってしまうと、気付かないうちに昔のような恐ろしい専制社会が訪れてしまうよ、という警告を発しているのです。


    とりあえず今日のレビューはここまで。
    続きはまた明日(書くかもしれない)。

  • アメリカを知る必読文献の一つだと思われる。アメリカ人の根底に流れてきた共和主義的伝統と聖書的伝統が、いかに個人主義によって変容してきたかを、インタビュー方式によってリアルに描いている。附論の「公共哲学としての社会科学」は、公共哲学の理念を端的に描いたものとして秀逸。

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