- Amazon.co.jp ・本 (305ページ)
- / ISBN・EAN: 9784622046561
感想・レビュー・書評
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荒川洋治の詩は、正直言うとよくわからない。
詩は難しい。
けれど、このエッセイ集は大好きです。
忘れられている、人との繋がり、言葉の重み、作家たち。文章はとても分かりやすく、視点に温かみがあります。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
詩人・荒川洋治さんのエッセイ集。
素朴でリズミカルな文章で、詩のような雰囲気がある。柔らかなユーモアと少しの哀愁。何気ない日常風景から読み取り綴られたドラマは楽しくて、ほんの少し寂しい
タクシーに乗る時…の章を読み始めた時「見覚えがある…?」と思ったが川上弘美先生のエッセイに引用されていた文章だった。
寄稿文や書評も有るのだが、唐突に挟まれる寄稿文に少し困惑。書評は後半にまとまってあるので、なんだか掲載位置が不思議…と思ってしまった -
「本を読むのが遅いんです」そういう人に、このエッセイ集を薦めたいと思っている。<br />
作者は荒川洋治という詩人である。だから自然と、詩や文学についての話が多くなる。けれど、困ったことがある。そこであげられた作家のほとんどを私は知らなかったのだ。<br />
彼が口にするのは、忘れられた作家なのである。文学史にも残らない、皆に忘れられた人々。荒川はそういう作家の小さな声を聴き取ってゆく。こんなひとがいたそうですよ、あんなひともいたそうですよ、荒川洋治はそう語る。<br />
本書には何かを「教えてやろう」という気配もないし「主張するぞ」という意気込みもない。ただ静かに、荒川洋治は語っている。<br />
冒頭に「読むのが遅い」人に薦めたいと書いた。それはなぜかというと、この文の"調子"を味わって欲しいからである。読むのが遅い人というのは、きっと考えながら読んだり、あるいは一字一句飛ばさずに丁寧に読んでいる人だろう。荒川の文章は、そういう読み方にこそふさわしいのだと思う。ほんとうにきもちのよい流れだった。<br />
ときに、彼の言っていることは攻撃的になったりもする。なのに、ふしぎとやさしさだけは失われない。まさに"語り口"の魅力があるからだろう。(けー)<br />
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(追記)この本棚にある山田詠美『4U』のいくつかの作品を、荒川さんはとても誉めていた。『4U』もいつか読んでみたい。 -
本屋にない!読みたい!
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ストーリーを楽しむ、知識を得る、それはまだ読書の入り口をうろうろしているに過ぎないんだな。
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不思議な魅力のあるエッセイ。
詩人の使う言葉は、やはり少しどころかだいぶん違う。 -
荒川洋二は言葉に迫力がある。簡潔でわかりやすい。文章が上手
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ぼくには友だちは三、四人しかいない。
こちらが思っているだけだからニ、三人だろうか。
また、我が家へ人を招くのは
一年に一度あるかどうか。
友だちも客も少ない人生を
選んでいるのである。