- Amazon.co.jp ・本 (490ページ)
- / ISBN・EAN: 9784622048701
感想・レビュー・書評
-
哲学だとか文学とかいったもんを礼賛する嫌ーな主人公が、仕送りを受けるブルジョワ田舎の家族たちはそういった高等な趣味に興味なく体裁で芸術をかじりただ生きてるだけだ、あーむかつく、それに比べて叔父さんはわかってるよなぁとかローマこそ世界の中心だとかってのをだらだらグダグダくそ長く書いてあるだけで、全く嫌な小説だよ、ガンベッティ。ふちなし帽はなかなかおもしろかったけどなぁ。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
やはり圧巻であった。上巻を塗り潰すかの様な呪詛と怨嗟の声はそのままに、しかし下巻では故郷に戻り葬式で矮小な振る舞いばかりしてしまう己の滑稽さが浅ましくも剥き出しに暴かれる。楽しい。そう、話の筋はどこまでも憂鬱で後ろ向きでありながら、その突き抜け加減が何とも素晴らしいのだ。ここにあるのは自己嫌悪と背中合わせに存在する上質な諧謔であり、繰り返される声による眩暈に襲われながらもその中心には台風の目の様な穏やかさが不思議と同居している。その声の弱さは暴かれてしまった、だけどそれのどこが可笑しいって言うんだい?
-
上巻参照
-
しんどかった。文体にハマらなかったのと、なまじムーラウに感情移入して読んだためだと思われ。
-
これ、すごいです。画期的すぎる。
改行も段落もなく、ドイツ、家族、故郷、周囲の人間など、ありとあらゆることの悪口を延々と書きつづっています。上巻の半分ぐらいまで、読みながらその内容が信じられませんでした。まさかこのまま終わらないよね、これが最後まで続く小説なんてあるわけないよね、と思いながら。
ベルンハルト氏とは友達にはなれないでしょうが、この小説は偉大で歴史にのこるべき作品だとおもいます。 -
私怨は続く。一応場面は変わりますが、結局愚痴をこぼすだけです。なのにどうしてこんなに面白いんでしょうねぇ。
-
消去の範囲は意外とせまかった。
ていうか、このヒトおもしろいね。笑える。