一六世紀文化革命 2

著者 :
  • みすず書房
4.22
  • (9)
  • (6)
  • (2)
  • (0)
  • (1)
本棚登録 : 108
感想 : 7
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (430ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784622072874

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • この本の標題を見て本学との関係を疑われた方も多いだろう。しかし、筆者によればそれまで純粋な知的作業とみなされていなかった工学的学科を見直し、手仕事と機械的なるものにたいするポジティブな価値評価への転換を行ったのがヨーロッパにおける16世紀だったと評している。この16世紀の文化革命こそが理論的研究と実験的研究の結合を促し、ガリレオやニュートンに代表される17世紀の科学革命を引き起こす原動力となった。本学が提唱する「実工学」の源流が書かれた一冊であり、物理学者が捉えた「知の下克上」の克明な記録でもある 。

    ↓利用状況はこちらから↓
    https://mlib3.nit.ac.jp/webopac/BB00505601

  • 「一六世紀文化革命 2」山本義隆著、みすず書房、2007.04.16
    448p ¥3,360 C1040 (2021.12.26読了)(2007.06.16購入)

    【目次】
    第六章 軍事革命と機械学・力学の勃興
    第七章 天文学・地理学と研究の組織化
    第八章 一六世紀後半のイングランド
    第九章 一六世紀ヨーロッパの言語革命
    第一〇章 一六世紀文化革命と一七世紀科学革命
    あとがき

    文献
    人名・書名索引

    ☆関連図書(既読)
    「一六世紀文化革命 1」山本義隆著、みすず書房、2007.04.16
    「磁力と重力の発見1 古代・中世」山本義隆著、みすず書房、2003.05.22
    「磁力と重力の発見2 ルネサンス」山本義隆著、みすず書房、2003.05.22
    「磁力と重力の発見3 近代の始まり」山本義隆著、みすず書房、2003.05.22
    「福島の原発事故をめぐって」山本義隆著、みすず書房、2011.08.25
    (「BOOK」データベースより)amazon
    文書偏重から経験重視へ、ラテン語から俗語による出版へ。技術者・商人・外科医・芸術家たちの実践と17世紀科学革命の関係を明し、その時代と可能性を映す。

  • ふむ

  • 1-1 科学論・科学史

  •  新しく発見された事実をラテン語が取り込まなかったことにより、学術言語として俗語が用いられるようになると、技術者による知識の開放が始まり、権威偏重から経験重視へ、定性的議論から定量的計測へと学術領域は展開していった。
     しかし、技術者によって始まった一六世紀文化革命・言語革命は、一七世紀になると有閑エリート層の手に奪い取られていき、数々の発見は体系化され、一七世紀科学革命として結実することになる。

     天文学・地理学などにおける発展や、一七世紀科学革命をリードするイングランドでの一六世紀の様子、言語の世界における変化などが、一七世紀科学革命につながって行く様を描いている。

  • 110202/今年7冊目

全7件中 1 - 7件を表示

著者プロフィール

山本義隆(やまもと・よしたか)
1941年、大阪府生まれ。東京大学大学院理学系研究科博士課程中退。科学史家、駿台予備学校物理科講師。元東大闘争全学共闘会議代表。

「2022年 『演習詳解 力学 [第2版]』 で使われていた紹介文から引用しています。」

山本義隆の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×