人間機械論―人間の人間的な利用

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制作 : Norbert Wiener  鎮目 恭夫  池原 止戈夫 
  • みすず書房 (2007年6月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (206ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784622073185

人間機械論―人間の人間的な利用の感想・レビュー・書評

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  • 結構お勧めの本。

    本書は、ギッブスの見解が近代生活へ与えた衝撃を、それが現実の科学にもたらした具体的な変化と、世界全般に対するわれわれの態度に間接的にもたらした変化との両面にわたって論ずるものである。したがって本書の諸章は、われわれが実際にしていることと、われわれが直面している信施愛に対してわれわれがいかに対処すべきであるかということとの、技術的な議論と哲学的な議論とを含む。

    本書の多くの部分は、固体の内部間および固体相互間のコミュニケーションの限界を扱う。人間は自己の感覚器官を通じて知覚する環境の中にひたされている。人間が受け取る情報は、脳と神経系を通じてコーディネート(整合)され、貯蔵や照合や選択からなる適当な過程を経てのち、行動器官―ふつうは筋肉―を通じて外へでていく。これらの行動器官は外界に作用を及ぼし、さらにまた自己運動感覚を持つ末端器官のような感受器を通じて中枢神経系へ反作用を及ぼす。そして、これらの自己運動感覚が受け取った情報が、当人のすでに貯蓄された貯蔵情報と組み合わされて、将来の行動を決定する。

    p95?
    全世界を見て、全世界に命令を下すことは、いたるところに存在するのとほとんど同じことである ―技術への問いから

  • サイバネティックスとは心理学や神経系についての考察を含む通信と制御の理論として、熱力学第二の法則によりエントロピーが増大して、秩序が破壊されて混沌となるのを、人間や機械が秩序を取り戻し進歩に導くための学問であるとして、本書を「これからの通報(信の間違い非ず)および通信機関が将来発達するにつれて、人から機械へ、機械から人へ、および機械と機械との通報がますます大きな役割を演ずるに違いないことを示す」と昨今盛り上がっているIoTを示唆する1950年に発表されている驚きの先見性に満ちているとともに、とても一般向けに書いたとは信じ難い難解な本でした。

  • 東大京大教授が薦めるリスト100選抜

    No.78

  • 久方ぶりに手に取ってみました。
    改めて見返しましたが邦題はどうかと思う、原題The Human Use Of Human Beings、題名からして明らかにヨーロッパに端を発する科学的志向の産物だし、実際の内容もそう。
    相当に際どい議論を展開しているし、それ故に影響力の強い主張かと思われる。
    フィードバック、まさに企業というメカニズムの中での重要な要素です。そう考えるとやっぱり歯車なんですな、当方のような凡人は。円滑に動くことのみに価値を見出されているのかと。

  •  宗教や倫理といった物差しを抜きにして、純粋に科学的に人間を言う生物を見ろ、という内容。自然や神様には、人間に対する悪意など微塵もない。あるとすればそれは、人の中にある「弱さ」に由来するもの。それが、目を曇らせて道を誤らせる。……ただ、プロメテウスの神話にあるとおり、神様の英知を盗み撮らなければ、人の繁栄はなしえない。だが、その大権を犯す行いは、それなりの罰によって報いられてしまう。よくよく覚悟しないといけない。
     人の中にある機械的な部分、機械の中にある人の部分。著者は、機械を単あるモノとしてみているのではなく、生物に近い意思あるものと見ているのだろうか。

  • 攻殻機動隊「イノセンス」で参照。私が持っている版(ISBN4-622-01609-5)は既に古書扱いでした。イノセンスでは、少佐がこれまでと違う別の義体(犯罪を冒したロボット)で登場する所に作者の意図(やりたかったこと)が込められているかと。

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