ガヴァネス―ヴィクトリア時代の〈余った女〉たち

著者 :
  • みすず書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784622073352

作品紹介・あらすじ

19世紀英国に大量出現した未婚女性が、唯一の活路とした住み込みの家庭教師。その実像を歴史と文学の両面から探る。英文学、英国史の基本図書。

感想・レビュー・書評

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  • 英国文学を読んでいるうちに慣れ親しんでくる、女家庭教師という存在。十九世紀英国ものには点があまくなってしまう。

    本国で女性が余っているから、植民地へ送ってしまえなんて横暴な意見も出ていたとか。「オールド・ミスのおばさん」が小説中に大量出現する訳だ。

    レディのつける職はガヴァネスのみで、賃金はかつかつであったとか。教える技術もないのにいきなり教え始めるのも大変だったろう。
    ブロンテ姉妹はガヴァネスだったそうだ。ジェイン・エアがガヴァネスなのはそれを踏まえてのこと。
    「王様と私」のアンナもガヴァネス。

    それにしても、エマでは、元ガヴァネスを訪ねる教え子から話が始まるというのに、他には全然ガヴァネスが出てこないのは何故なんだろ

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著者プロフィール

(かわもと・しずこ) 1956年津田塾大学英文科卒業、1957年東京大学大学院修士課程修了。1962-63年ハーヴァード大学大学院留学。津田塾大学名誉教授。 著書に『イギリス教養小説の系譜』『ジェイン・オースティンと娘たち』(研究社)、『G・エリオット』(冬樹社)、『〈新しい女たち〉の世紀末』(みすず書房)など。訳書にトマス・ハーディ『日陰者ジュード』(中公文庫)、ヴァージニア・ウルフ『波』『自分だけの部屋』『壁のしみ』『オーランドー』『病むことについて』、E・M・フォースター『ロンゲスト・ジャーニー』『民主主義に万歳二唱』(みすず書房)など多数。

「2010年 『ジョージ・エリオット 評論と書評』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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