人生と運命 2

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制作 : 齋藤 紘一 
  • みすず書房 (2012年2月11日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (480ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784622076575

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人生と運命 2の感想・レビュー・書評

  • ソヴィエトの全体主義が党員、兵士、科学者、農民たちの考えや行動を蝕んでいく様が伝わってきます。ドイツのファシズムも非人道的で狂気に満ちていますが、全体主義はそれよりももっと恐ろしい気がします。人々が密告し合うのです。誰もが他人を信用できなくなり、疑心暗鬼に陥ります。人々は知らず知らずのうちに国家に対して従順になります。現在の世界を見回してみても、中国然り、北朝鮮然り、ロシア然り、そしてじわじわと日本も。

  • おすすめ資料 第158回 (2012.10.5)
     
    20世紀ロシアの作家で、ワシーリー・グロスマンをご存知でしょうか。

    グロスマンはウクライナのユダヤ人家庭に生まれた作家であり、従軍記者でもあります。
    本書は第二次世界大戦時のスターリングラード攻防戦を舞台にした歴史小説です。

    一度はKGBによって原稿を没収されましたが...数十年の時を経て、ついに今年日本でも刊行されました。
    全三部作とボリュームたっぷりですが、ぜひ挑戦してみてくださいね。

  • 人生と運命1にレビューを載せています。

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人生と運命 2の作品紹介

ウクライナの町から狩り出され、移送列車でユダヤ人絶滅収容所に到着した人々をガス室が待っている。生存者グループに選別されて列から離れる夫に結婚指輪とパンを手渡す妻。移送列車で出会った少年の母親がわりをするうちに、生き残る可能性を捨てて少年とガス室に向かった女性外科医-。赤軍記者として解放直後のトレブリンカ収容所を取材したグロスマンは、ナチ占領下ソヴィエトのホロコーストの実態を最も知る人間だった。国家と民族の栄光、一方は革命、他方は第三帝国の名のもとに、スターリニズムとナチズムが鏡像関係にあることを、グロスマンは見抜いていた。イデオロギーの力が死や拷問や収容所と結びつくとき、人々はモラルを失った。ナチの絶滅収容所ガス室施設長は、私が望んだのではない。運命が手をとって導いたのだと語った。普遍的な善の観念はイデオロギーとなって、大きな苦難をもたらす。恐怖と狂気の時代に、善意は無力だった。しかし、ささやかで個人的な、証人のいない善意は、無力だから力をもつ、それは盲目的な無言の愛であり、人間であることの意味である。20世紀の証言が、時空を超えて届く。グロスマンの生涯をかけた哲学的思考が文学に結晶した圧巻の第二部。

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