- Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
- / ISBN・EAN: 9784622078661
作品紹介・あらすじ
友だちを紹介するように、忘れたくない、忘れてはいけない、大事な人、そして本を紹介する50編余のエッセイ。目立たぬ場所でひとり、自由で、自立した精神でこつこつと生きた人たち。自分のあたまで考えるために、示唆を与えてくれる本たち。いまこそ読みたい一冊。登場する人たち――江藤文夫、加藤周一、モラエス、チャペック、「白バラ」の大学生ほか。
感想・レビュー・書評
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池内紀は「森の紳士録」が凄く面白かったので、これにも期待したのだが、うーん面白そうでそうでないような、ちょっとこちらが乗り切れないような感じかな。紹介されている本や作者が、私より少し前の世代のものばかりなのだ。要するに池内さんの少年時代のものだ。昔を懐かしがってばかりで、なんか今にも通じるものが希薄なのかな。なるほどと思うものもある。
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書評、解説だけでなくというよりも作品と作者にまつわるエッセイも含まれる。
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2015年4月に実施した学生選書企画で学生の皆さんによって選ばれ購入した本です。
通常の配架場所: 開架図書(3階)
請求記号: 019.9//I35
【選書理由・おすすめコメント】
本のタイトル、あらすじからこの本が本のことが本当に好きな方が書いたものだと感じました。この本を読むことで本に対する感じ方が変わるかもしれません
(薬学科、1年) -
本好きにはたまらない本。「ちゃぶ台」「サル」から「加藤周一」「日本国憲法」「漱石の長襦袢」など、時代とジャンルを自由に飛び交い「へーっ」連発の本を次ぎ次ぎに繰り出し53篇のエッセー。表現がたまらない。難解なのも門外漢に「読んでみたいなあ」と思わせてしまう技、最良の素材を名人の調理で極上の料理に、という感じ。読書のすすめは上から目線になりやすいがそういう嫌みがまるで無い。この、終始快適で唸ったのが「本は友だち」(池内紀著:みすず書房)。作者は、ドイツ文学者でエッセイストとして高名らしい。昔1冊読んだような…その時も「へーっ」のはず。
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「老いた馬が回想録を書いた。ながらく生きてきたのだもの、いろいろ書くことがある。牧場を跳ねまわっていた子馬のころ、長い脚をのばして…、走れなくなってからは荷車をひいた。思い出したくないことも少しある。…終わりの頁に予告編をつけた。いずれ天馬になって大空を走ったときの報告。-乞うご期待」(表紙の言葉)なんてある。「えっ!」と思った。この言葉は、筆者が作ったカレンダー「動物ものがたり」(絵も描くんだ!)にある言葉なのだ。各章扉の洒落たイラストも描いていたとは。優れた料理人は器まで作ってしまうのだ。 -
いろいろ読みたい!
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書評と言い切ってしまうは、もったいなさ過ぎる。
流れる様な文章にのせて、古今の本が紹介されていく。
読後、長い一つの物語を読み終えたような満足を得る。