- Amazon.co.jp ・本 (392ページ)
- / ISBN・EAN: 9784622079408
作品紹介・あらすじ
イノベーションとイミテーションに関する六つの教訓とは。
郊外のショッピングモールから街のビストロまで、パクリはあらゆる場所にあふれている。「コピーは創造性を殺す」「法律によるコ ピー規制がイノベーションには欠かせない」――通常はこう考えられている。しかし、コピーは絶対に悪なのだろうか?
本書は、創造性がコピーによってむしろ活性化することがあることを示す。ファッション、外食産業、アメフト、コメディのネタ、フォント、データベース産業など米国では一般的にコピーが合法とさ れている領域のケーススタディからわかるのは、知財規制がないほ うがむしろイノベーションが加速されるということなのだ。
なぜそれらの業種は繁栄しているのか? インセンティブとイノベ ーションの関係から、その6つの原因を探り、知財法と経済学のあ いだを埋める試み。
感想・レビュー・書評
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イノベーターに一定の法的利益を付与することで、創造へのインセンティブが維持されているとするのが通説(イノベーション独占理論)。しかしある種の業界では、各種の制約によりイノベーションの保護の度合いが極めて弱いにもかかわらず、創造性も発展性も失われていないという。これは何故だろうか?
本書はこの問いに、ファッション、料理、コメディー等を例にとりながらこうした業界が創造性の後退を迂回するために具備する6つの特徴を挙げながら答えていく。そして、偶発的に生じたイノベーション単体を保護するより、業界の中からより多くのイノベーションが生まれ出るような状況=「多様性」を維持するほうがロングランで見て有益であると説く。業界特有の制約が却って多様性を生み出し、その中から業界全体を益するイノベーションが生まれるというのは逆説的で面白いし、また例えば生物の進化の前提として相当の多様性が要求されることとの連想も惹起され、知的興奮を得るのには十分。
末尾の邦人解題者が指摘するように、知的財産権に関し各国が保護対象としている概念の違いはあるにせよ、著作権や特許、商標などの普段身近にありながら深く知る機会の乏しい知財につき、様々な事例に触れながら基礎的な知識を得ることができるのも良。但し長い、長過ぎる。同一内容が意図的に繰り返されており、いかにもくどい。三分の一くらいで同じことが書けるのではと思うのだが。アメリカの出版業界は目方で原稿を買い取ったりしているのだろうか。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
経済
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"アパレル業界は世界中で毎年1兆3000億ドルもの売上高をあげている
この数字は、映画、ソフトウェア、本、レコード音楽産業すべての売上を合わせたものよりも大きい
フォーエバー21は韓国移民が創業
評判でまとまっている事業は、現金を与えることで駄目になってしまう
ジョブズは改変屋の面の方がずっと強い
P255~P256
コピーはイノベーションを刺激し、経済活動を活発させる
日本では落語がその代表" -
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180825 中央図書館 アメフトフォーメーションの変化についての説明が、面白い。