ロラン・バルト 喪の日記 【新装版】

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制作 : 石川 美子 
  • みすず書房 (2015年12月11日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784622079774

ロラン・バルト 喪の日記 【新装版】の感想・レビュー・書評

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  • 一言ひとことの、短く深く捉えた喪失の悲しみが痛いほど伝わってくる。
    生まれ持った洞察力の鋭さが、自身の喪失をより一層えぐるように冷たい言葉を生み出しているが、しかしそれが、その作業を怠らずにいられないバルト自身の喪の作業である。

  • 原題:JOURNAL DE DEUIL 26 Octobre 1977-15 septembre 1979
    著者:Roland Barthes(1915-1980)


    【目次】
    喪の日記 1977年10月26日-1978年6月21日
    日記のつづき 1978年6月24日-1978年10月25日
    (新たなつづき) 1978年10月26日-1979年9月15日
    日付のない断章 
    マムについてのメモ 
    訳註・解説 


    【みすず書房のPR】
    「1978年8月18日
    彼女が臥せっていて、そこで亡くなり、いまはわたしが寝起きをしている部屋のその場所。彼女のベッドの頭部をくっつけてあった壁に、イコンを置いた――信仰からではない――。そこのテーブルの上には、いつも花をかざってある。それゆえに、もう旅をしたくなくなっている。そこにいられるように、けっして花をしおれさせたりしないように、と。」

     最愛の母アンリエットは1977年10月25日に亡くなる。その死は、たんなる悲しみをこえた絶望的な思いをもたらし、残酷な喪のなかで、バルトはカードに日記を書きはじめた。二年近くのあいだに書かれたカードは320枚、バルト自身によって五つに分けられ『喪の日記』と名づけられた。
     とぎれとぎれの言葉が、すこしずつかたちをなして、ひとつの作品の輪郭をえがきはじめるのが日記からかいまみられる。そうして、母の写真をめぐる作品『明るい部屋』が生まれたのだった。
     『喪の日記』は、最晩年のバルトがのこした苦悩の刻跡であり、愛するひとを失った者が「新たな生」をはじめようとする懸命の物語である。そこから浮かびあがってくるのは、言葉で生かされている者が言葉にすがって立ち上がろうとする静やかなすがたなのである。


    【書誌情報】
    四六判 タテ188mm×ヨコ128mm/304頁
    定価 (本体3,600円+税)
    ISBN 978-4-622-07977-4 C1010
    2015年12月10日発行予定

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ロラン・バルトの作品

ロラン・バルト 喪の日記 【新装版】の作品紹介

愛する母アンリエットの死から書き起こされた断章群。「この悲しみをエクリチュールに組みこむこと」バルトが遺した苦悩の刻跡にして懸命の物語。生誕100年。

ロラン・バルト 喪の日記 【新装版】はこんな本です

ロラン・バルト 喪の日記 【新装版】の単行本

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