転移の心理学【新装版】

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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784622085492

作品紹介・あらすじ

メルクリウスの泉/王と女王/裸の真実/浴槽の水に漬かること/結合/死/魂の上昇/浄化/魂の帰還/新たな誕生…。
このように目次を見てくると、一見タイトルとはかけ離れているように思われるかもしれない。ユングは本書で、16世紀の錬金術の書『哲学者の薔薇園』の挿し絵を材料にして転移現象を論ずるのである。
変容の場である「メルクリウスの泉」から始まり、新しい全体性の成就である「新たな誕生」に至る10枚の絵。これは対立物が結合する錬金術過程を示しており、転移が進行していく過程でもある。「錬金術師の経験は、ある意味では、私の経験であり、彼らの世界は私の世界であった」というユングは、転移の理解に、錬金術の考え方を縦横に援用するのである。
しかしこうしてみると、ユングは転移という名で、実は個性化過程を語っていることがわかる。ただし一人の人間が自分だけで進める個性化ではなく、二人の人間の間で進行する個性化過程なのである。ユングの心理療法を知るうえで、もっとも重要な書。

[初版1994年9月]

著者プロフィール

1875-1961。1875年7月26日、スイス北部のケスヴィルにて生まれる。バーゼル大学卒業後、ブルクヘルツリ病院のブロイラーのもとで言語連想実験の研究に従事。その後、フロイトの精神分析運動に参加し、フロイトの後継者と目されるほど、その中心人物として精力的に活動した。1913年にフロイトと決別。その後は独自の心理学の構築に専心し、「コンプレクス」「元型」「集合的無意識」「無意識の補償機能」「内向/外向」「個性化」などの独創的な理論を提唱していった。1961年6月6日、死去。20世紀最大の心理学者の一人。

「2019年 『分析心理学セミナー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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