意味から言葉へ―物語の生まれるまえに

  • 9人登録
  • 3.33評価
    • (0)
    • (1)
    • (2)
    • (0)
    • (0)
  • 1レビュー
著者 : 浜田寿美男
  • ミネルヴァ書房 (1995年12月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (267ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784623025800

意味から言葉へ―物語の生まれるまえにの感想・レビュー・書評

  •  本書は,『発達心理学再考のための序説』の続編であり,季刊『発達』に1990年~1995年まで連載した20回分の文章に加筆したものである。これ以降の連載も,あと2冊の単行本になっている。
     さて,一般的に,人は,言語を獲得してのちに,それを使って他者とのコミュニケーションを取るようになると思われているが,それは本当だろうか?
     考えてみると,赤ちゃんには,言語を獲得する前から,すでに,周囲の人とのやりとりの世界が存在している。母親からは,母国語でのいろんな呼びかけがあり,赤ちゃんの発する言葉(喃語のようなもの)に対しての反応もある。赤ちゃんは,「周囲の人とのやりとりの世界を次第に膨らませ,相互に共有の意味世界を広げて行」くのであろう。だから,まだ言葉とは言えないような「単発的に発せられた語すら,その前後の行為のやりとりの文脈を考え合わせれば,それ自体がすでに対話の一コマなの」だと言えるのだ。
     以上のことは,云われてみれば当たり前の事である。むしろ,言葉というのは,こういう対人関係があってこそ,育まれていくのであろう。
     こういう当たり前のことを確認することこそ,現代の子どもの置かれている状況を見直すことができるのだと著者は云う。
     

全1件中 1 - 1件を表示

浜田寿美男の作品一覧

浜田寿美男の作品ランキング・新刊情報

意味から言葉へ―物語の生まれるまえにを本棚に「読み終わった」で登録しているひと

意味から言葉へ―物語の生まれるまえにの作品紹介

赤ちゃんが誕生してから、言葉を獲得していくまでの環境世界との対応をとおして解き明かす。赤ちゃんはどのような力によって、何を図化し、意味を見出し、意味の共有化・言語化への過程をたどっていくのだろうか。物語が生まれる前のダイナミックな活動を考察した新しい発達心理学構築への第1歩。

意味から言葉へ―物語の生まれるまえにはこんな本です

ツイートする