自閉症: 私とあなたが成り立つまで

著者 : 熊谷高幸

• ミネルヴァ書房 (2006年1月1日発売)

作品紹介・あらすじ

つまずきを乗り越えて、私とあなたが成り立つまでの長い発達の道のりを三項関係を軸に分析し、解明する。重度自閉症から高機能自閉症まで、乳幼児期から青年期まで、長期的な視野で発達と教育についての見通しを与える。

感想・レビュー・書評

[keitetumamaさんの感想 · 2012年8月5日]

三項関係とモノトラックのプロセスとマルチトラックなプロセスが興味深かった。
具体的な療育としてはあてっこ遊びが参考になった。
実践してみたいと思う。
内容的にイメージしにい所も多かったので、また読み返して理解を深めたいと思う。

[さくらぶさんの感想 · 2012年1月20日]

ひろい読み。
自閉症スペクトラムの子どもに関わる大人向け。
特に親御さんが読むと、自閉症特有の行動についてとか理論的なこととか、理解が深まるのではないかなあー。

残念ながら、私にヒントになるものはなかったけど。

[barworldさんの感想 · 2010年5月11日]

他の自閉本とはかなり切り口が違う。
さすがミネルヴァ。やるな。

１章　どうしてやりとりができないのか？―三項関係の成り立ち
２章　どうしてことばが消えるのか？―折れ線現象
３章　どうしてことばが必要なのか？―「いま・ここ」にないものの表現
４章　どうして文字や機械が好きなのか？―認知のアンバランスとその利用
５章　どうしてこだわりを示すのか？―ルーチンづくりとルーチンくずし
６章　どうして会話が成り立たないのか？―過去や未来への視点合わせ
７章　どうして時間的見通しを持てないのか？―前頭葉機能障害仮説
８章　どうして人の心が読めないのか？―私・あなた・彼・彼女の視点
９章　私とあなたが成り立つまで―四段階発達モデルの提案

[acappellaさんの感想 · 2007年12月16日]

自閉症の基本的概念を押さえていて、自閉症のいろいろな謎が気になる方が読んでみると、おもしろいはず。

自閉症の子どもが、人や物に関心を向けるのに、どのような発達を経て、どのような段階を経ていくのか書かれている。

キーワードは三項関係。

著者プロフィール

福井大学名誉教授

「2023年 『「英語脳」 vs.「日本語脳」』 で使われていた紹介文から引用しています。」