人間に格はない: 石川経夫と2000年代の労働市場

著者 :
  • ミネルヴァ書房
4.00
  • (1)
  • (2)
  • (1)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 44
感想 : 5
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (330ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784623056224

作品紹介・あらすじ

「格差」「無業」「非正規雇用」「長時間労働」を手がかりに混迷をきわめた2000年代の労働市場の実態を明らかにする。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • ふむ

  • 「人間に格はない」。いい言葉です。
    特に経済学でこういった言葉が発されるのは
    「公平性」についての意識と密接な関係があることとなりましょう。

    様々な項目を取り上げ、著者のフィールドであった
    非正規雇用の問題から、少子化、職業教育までを
    どのような変数から影響を受けているか調べるのが本書である。

    その結果はどれも合理性をもっているので、
    十分な政策提言としても成立している。

    (けれども、企業の教育コスト、採用コストを高める方向の発言が多い。
    基準を設けて規制することと、その負担を和らげる方策の
    2つを実際には同時に導入すべきだろう)

    ま、それが通り一遍のこの本の解説だけれど、
    それにしても著者の師匠の石川さんへのオマージュという側面も大きい。
    その捧げっぷりと言ったら、読んでいるこっちが気恥ずかしくなるくらいだ。
    経済合理性を説く本の中にこんなものが入るのも悪くはないね。

  • 読んだ。

  • 2010.04.11 朝日新聞に紹介されました。

  • 20100411朝日新聞書評

    緻密な統計分析で見る労働市場

全5件中 1 - 5件を表示

著者プロフィール

1964年生まれ。88年、東京大学経済学部卒業。ハーバード大、オックスフォード大各客員研究員、学習院大学教授等を経て現職。博士(経済学)。
主著
 『仕事のなかの曖昧な不安』(中央公論新社、2001年、日経・経済図書文
 化賞、サントリー学芸賞)
 『ジョブ・クリエイション』(日本経済新聞社、2004年、エコノミスト
 賞、労働関係図書優秀賞)
 『孤立無業』(日本経済新聞出版社、2013年)
 『危機と雇用』(岩波書店、2015年、沖永賞)
 『人手不足なのになぜ賃金が上がらないのか』(慶應義塾大学出版会、
 2017年、編著)
 ほか多数。

「2022年 『仕事から見た「2020 年」』 で使われていた紹介文から引用しています。」

玄田有史の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×