- Amazon.co.jp ・本 (234ページ)
- / ISBN・EAN: 9784623067152
感想・レビュー・書評
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災害情報が充実したために、早期避難が難しくなることなどを解説。なかなか難しい部分もあるけど、いろいろ考えさせられる。
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地震や水害が起きる前、または、起きた直後にとる、人の命を守るためのコミュニケーションの功罪を認識し、課題を特定し、解決策を追求したもの・・・それが本書である。
本書最大の特徴は、「人の命を守るためのコミュニケーション」という、重要ではあるが、そう簡単に答えが見つからない・・・いや、誰も答えを持ち得ない”重いテーマ”に関して、逃げずに、掘り下げようと努めている点だ。たとえば、従来であれば、「結局は訓練をやっておけばいいんだよ」的な平易な答えに落としどころを求めるような本が多かったのではないかと思う。
本書を読んでいて感じるのは、前段で述べたように”深掘り”をしているだけに、人の命を守るための本質に迫った本である、ということだ。逆に言えば、”これ”といった答えがない。「○○のツールを入れればいい」とか、「○○訓練をすればいい」とか、「○○マニュアルを作ればいい」・・・といったような、分かりやすい答えは、どこにもない。
むろん、こうした活動に通り一遍の答えがあるほうがおかしいのだから、当然といえば当然だとは思うが、それにしたって「やはり、具体的な、解答例が欲しい」という方には、本書は向いていないだろう。本書が向いているのは、あくまでも、人の命を守るための本質を理解した上で、みずからの発想で、自分なりの答えを見つける用意がある人だ。
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