翻訳絵本と海外児童文学との出会い (シリーズ・松居直の世界)

著者 :
  • ミネルヴァ書房
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感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784623071234

感想・レビュー・書評

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  • 海外絵本好きなのです!
    「おやすみなさいのほん」「しろいうさぎとくろいうさぎ」
    「三びきのやぎのがらがらどん」「てぶくろ」・・
    翻訳されてはいますが、原語版と長~い付き合いをしています。
    これら以外に読んだことのある本たちがいっぱいで、
    児童文学というジャンルの楽しみが増しました。

  • 様々な海外の絵本が読めたのは「「編集職人」松居直」のお蔭になるのかな?

    ミネルヴァ書房のPR
    http://www.minervashobo.co.jp/book/b178384.html

  • 2022.12.4市立図書館
    シリーズ3冊目はタイトルの通り、世界傑作絵本シリーズの一冊一冊についての編集や刊行にまつわる覚書と、その土台となった石井桃子らとの児童書研究会(ISUMI会)の話、子どもの本の編集から学んだこと(翻訳出版の紆余曲折や製本技術の研究、絵本から幼年童話、児童文学への橋渡しのことなど)、また海外のブックフェアやIBBYの関係者とのつきあいなど、さまざまなところに発表された文章の再録。版権や契約書など国際的なビジネスの慣行も知らずに始めてしまい、失敗しながら手続きを覚え海外の出版/編集者と信頼関係を気づいたことも正直に書かれている。

    こどものうちから日本の文化とは違うさまざまな文化・世界があることを知れば、たがいを尊重しながら仲良く平和を築けるはず、という信念のもと、絵本や児童書が国際的に展開する意義は大きいと海外作品の紹介や日本の作品の海外展開を手がけ、児童書の世界の国際交流に積極的に関わっていたことがよくわかる。この人のこの志がなかったら…と考えると、読めば読むほどありがたい。
    2002年にできた上野の国際子ども図書館の未来についてはこれを出発点として、この施設を核にした児童書の収集・保存と研究などについて壮大な構想があったことがわかるが、この先実現していくのだろうか…

    松居さんはあれこれ書き残してくれているけれど、日本の現代絵本史をたどるための資料として、偕成社とか他の児童書出版関係者からのききとり記録や自伝はあるのだろうか?(福音館書店はまぎれもない大黒柱なのだけれど、タイプの違う他の出版者もそれぞれの信念をもって尽力はしているわけだし)

    巻末に「世界傑作絵本シリーズ」「日本傑作絵本シリーズの外国民話」のリスト付。

  • ふむ

  • 戦後の児童文学の変遷を背景として、「編集職人」松居直がたずさわった翻訳絵本を年代順にたどりつつ、今日のベストセラー誕生の秘密を明かす。また、福音館書店の翻訳絵本出版の歩みとともに海外の編集者や出版社・団体との交流の軌跡にもふれ、子どもの本と文化を取り巻くさまざまなテーマについて分かりやすく語る。

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著者プロフィール

松居 直(まつい・ただし):1926-2022年。京都生まれ。同志社大学卒業とともに福音館書店に入社。絵本の出版・編集に従事し、1956年に「こどものとも」を創刊。石井桃子、瀬田貞二、松岡享子などと交流を深めるとともに、加古里子、赤羽末吉、堀内誠一、長新太、瀬川康男、安野光雅、中川李枝子ら多くの絵本作家を発掘。『おおきなかぶ』『ぐりとぐら』『だるまちゃんとてんぐちゃん』など、今なお愛される絵本が生まれた。自身も絵本の文や再話を手がけ、海外の優れた絵本も紹介。日本の絵本文化の発展に大きく貢献した。1993年出版界で初めてモービル児童文化賞を受賞。1996年日本児童文芸家協会より「児童文化功労者」の表彰を受ける。著書に『私のことば体験』(福音館書店)、『絵本は心のへその緒』(ブックスタート)、『松居直のすすめる50の絵本』(教文館)など多数。

「2023年 『絵本とは何か』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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