遊楽としての近世天皇即位式

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著者 : 森田登代子
  • ミネルヴァ書房 (2015年3月20日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784623071890

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遊楽としての近世天皇即位式の感想・レビュー・書評

  •  鼓師が太鼓を九遍打ち日華門月華門傍らの各掖門につづいて承明門が開かれ参列する公家が入場した。天子は清涼殿から軒廊をわたって紫宸殿に入り足が地面に直接触れないよう赤い絨毯を引いた莚道を歩いて紫宸殿中心の高御座に着御した。鉦師が鉦を打ち高御座の帳を褰げ執翳女嬬が翳を下げると宸顔があらわれた。宸顔を一目見ようと庶民は築地塀付近に犇めいた。

    『宸顔が現れた途端、その場に居合わせた公家や女官たちが一斉に頭を垂れて拝顔する場面が、天皇即位式のクライマックスである。だが絵図では、宣命師が文面を読み、参列する公家たちも各自に与えられた任務を遂行する様子が写されている。これは、公達や女官たちの各自の職能と宸顔の現れる瞬間を同時に捉える、いわゆる異時同図法で描かれているためである。即位式のハイライトだけを取り出して絵図にしたと考えるとわかりやすい。』74頁

  • 新着図書コーナー展示は、2週間です。通常の配架場所は、3階開架 請求記号:210.091//Mo66

  • 「厳粛な催し」といったイメージに包まれた天皇即位式。ところが近世江戸期、即位式の意外な実態とは――思い思いにしゃべる大人たち、儀式品で遊ぶ童子、はたまた赤子に授乳をする女性まで、豊富な図像資料や当時の町触(市中掲示板)、公家日記の分析を駆使し、庶民にとって胸躍る遊楽であった即位式の姿を活写する天皇即位式案内書。

    [ここがポイント]
    ◎ 近世江戸期の天皇即位式は、近現代のように閉じられた儀式ではなく、庶民が見物出来るものだった。
    ◎ 豊富な図版や町触,公家日記を使い当時の天皇即位式の姿を描き出す。

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