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- Amazon.co.jp ・本 (204ページ)
- / ISBN・EAN: 9784624300159
感想・レビュー・書評
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「天皇制国家の支配原理」について、(1)その成立期たる明治前期、(2)ファシズム期、の大きく2つの時期を対象に、きわめて論理的にその構造を解き明かそうとしている…って今さらそんないい加減な要約を書くまでもないのかもしれない。
天皇制国家の成立と、そのもとでの日本型ファシズムの登場の必然を「論理的に」解き明かそうとするその姿勢は、今日読んでも圧倒されそうになる。構造的な矛盾が次なる歴史的展開を生むという歴史観の徹底という信念もまた、ブレがなくてすごいと思う。
「私がここで努力している方法が、対象それ自身の論理にくぐり込んで、対象をして自らの論理的帰結の前に立たしめ、それによって批判しようとするものである」(p198)という部分は、僕の恩師がよく引用していた言葉である。それだけに、改めて読んでも印象的である。僕も、全然できていないけれど、この姿勢にならいたいと思っている。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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