東京仏像さんぽ (学びやぶっく 20)

著者 :
  • 明治書院
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  • Amazon.co.jp ・本 (190ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784625684302

感想・レビュー・書評

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  •  ブックオフで見つけた。東京で見られる仏像の本があってもいいなと思っていたので、すぐ買った。東京と近郊のお寺、約40社を巡っている。その中で、私がお参りした社はせいぜい8社かな。
     護国寺は、ずいぶん昔に案内して下さる人がいて、拝殿にあげてもらって、触れるように拝観した。もう一度拝観したいと思っている。昨年の正月に、神楽坂の安養寺で、黄金の大仏さまにお目にかかって、嬉しかった。神楽坂にこんな大仏さまがいらっしゃる。この大仏さま、もっと有名になっていいのにな、らと思った。
    お盆に良く行くのが、新宿の太宗寺。閻魔堂の扉が空いて、閻魔さまと奪衣婆(だつえば)が、すぐ目の前に、お目にかかれる。
    拝観はどうしたらいいのか、書いてもらうとありがたいと思う。
    こうした本は、基本的には、拝観に出掛ける前に、読む本に入るだろう。拝観したお寺のところは、読んだ。

  • 東京の町を散歩しながら仏像に会いに行こうという、仏像を題材にした紀行エッセイ的なガイド本的な。
    みうらじゅん氏の見仏記とは異なる表現だけれども、仏像への対峙の仕方は同じ方向を向いていて共感できる。

    あくまでも表面上は仏像や仏教を必要以上に持ちあげない、崇拝しすぎない、ありがたがりすぎない。厳粛な参拝でも、複雑な研究でもなく、マナーは守ってあくまで気軽に会いにいく。お堂が閉まっていて見れなくてもいいじゃないか。それでも、仏像に会いに行くその過程も含めて楽しいじゃないか。

    そんなスタンスで肩肘張っていないところが好きです。もちろん、ベースはしっかりしているので、ガイド本として東京見仏のよい参考書になります。

  • みうらじゅんの『見仏記』ソフト版といったところ。
    都内の特記すべき仏像について、地域別に紹介しています。
    著者は女性かと思いきや、男性でした。

    東京の仏像ときいても、あまりピンときませんが、それは東京のお寺は基本的に観光客対応をしていないからだそうです。
    仏像を拝観したい場合には、お断りして、ご好意で見せていただくという形になっているそうです。

    前に訪れたことのある目黒の大円寺には、平安時代の十一面観音菩薩があるとのこと。
    文化財指定のお達しが国から来たそうですが、美術品扱いされると、仏事に使えず、護摩焚きができなくなるからと断ったそうです。
    住職さんのポリシーに、世俗を離れた仏教の潔さを感じます。 

    五百羅漢寺の記述は、著者の途方に暮れた心情が伝わってくるもので、知っている身として笑えるものでした。
    上方に比べて、あまり特記すべき仏像はないものと思っていましたが、東京でも見るべき価値のある仏像がたくさんあることに気づかされた本でした。

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著者プロフィール

神仏研究家、音楽家。1969年生まれ。小学生で仏像の魅力に目覚める。立教大学で東洋美術史を学び、IT企業勤務後フリーに。寺社の取材執筆を経て今に至る。2010年からNHK首都圏「こんにちはいっと6けん」「ひるまえほっと」で仏像案内役として出演。その他テレビ、ラジオ出演や講演多数。2014年から早稲田大学エクステンションセンター講師。

「2021年 『仏像”ここ見て”調査隊 奈良編』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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